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休日は鎌倉へ! 知育にもおすすめ「しかけ絵本専門店」とは? 〔個性派選書6冊〕

  • 2026.11.5

絵本専門士・日下淳子が案内する、親子で絵本屋さんを巡る「まちさんぽ」。

今回は鎌倉編の2回目。知的な選書の「北鎌倉文庫」、人気店しかけ絵本専門店「メッゲンドルファー」を紹介します。

お店で選んだおすすめの6冊も参考にしてみてくださいね。

日下淳子(くさか・じゅんこ)

絵本専門士。出版社での雑誌編集者を経て、絵本と子育て、暮らしを中心に編集・執筆を行っている。現役の音楽教室講師でもあり、保育士経験があることから、親子関連の企画、運営にも携わっている。

「北鎌倉文庫」

住所:神奈川県鎌倉市山ノ内761番地三嶋屋ビル1F

営業時間:月・火11:00~18:00、水・木・金13:00~18:00

定休日:土日祝不定休

「北鎌倉には本屋さんがない」という地元の声から生まれた「北鎌倉文庫」は、哲学書を中心に、絵本、図鑑、詩集、美術書などが並びます。

大学で哲学を学んだというオーナーの古屋征紀さんは、「10年たっても価値が変わらない本を置きたい」と話します。

cocreco「北鎌倉文庫」のオーナーの古屋征紀さん。

約3坪の小さなお店ですが、静かに本を選べる空気が心地よく、購買率も高め。小学生や親子連れをはじめ、高校生や近所のご夫婦など幅広い世代が訪れます。

cocreco説明しすぎず、考えさせるような本がたくさんありました。

取材中にも「お店のことが気になっていたんです」と女性がふらりと来店し、数冊をさっと選んでいかれました。棚の2/3が絵本や児童書で、大人も子どもも興味深い作品が多いです。

子どもにとっても世界に関心を持つ入口になるような作品を選んでいるといいます。

「手放すのが惜しくなるほど、自分でも欲しいという本しか置かないんです」と古屋さん。哲学書や詩集は、子育て世代や仕事で変化を迎える人にも響く内容が多く、知的な発見がある書店です。

【北鎌倉文庫でおすすめの絵本】

1冊目:『クレーの絵本』

cocreco『クレーの絵本』作・絵:パウル・クレー/訳:谷川 俊太郎(講談社)

絵からイマジネーションを感じて谷川俊太郎さんが詩をつけたもので、読むたびに違った印象を受ける絵本と詩の名作。

絵の美しさだけでなく、子どもから大人まで人生を通して寄り添ってくれる言葉が味わい深い作品です。北鎌倉文庫でも何度も仕入れている人気の1冊です。

2冊目:『ニコラ・テスラものがたり: “電気の魔術師”とよばれた男』

cocreco『ニコラ・テスラものがたり: “電気の魔術師”とよばれた男』作:アザデ―・ウェスターガード /絵:フリア・サルダ 訳:大山 泉(評論社)

ニコラ・テスラは、エジソンのライバルとも呼ばれた天才発明家。その伝記なのですが、子どもの頃から突飛な行動で大人を困らせていたエピソードや、いろいろな人の影響を受けて勉強したところ、天才的にひらめくところなど、人間味あふれる人生で惹き込まれます。

古屋さんお気に入りの一冊で、「何か新しいことに挑戦してみよう」と思う心を応援してくれる本です。

3冊目:『やさいさん』

cocreco『やさいさん』作:tupera tupera(Gakken)

赤ちゃんから楽しめる絵本としても人気のシリーズで、野菜が土からズッポーンと抜ける様子をおもしろく描いています。幼少期から野菜が好きになれる絵本として古屋さんもおすすめしているそう。

tupera tuperaさんの貼り絵作品は色鮮やかでどんな子どもでも読みやすく、保育園に必ずあるのでは?と思うほど、子どもたちに親しまれている絵本です。

「メッゲンドルファー」

住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-9-61

営業時間:10:00~18:00

定休日:水曜日

なかなか書店では触れる機会が少ない、しかけ絵本。その専門店として全国的に知られる「メッゲンドルファー」は鎌倉にあります。

cocrecoどうなってるの?と思うようなしかけの本がたくさん飾られている。

お店に入ると立体的な絵本が天井までズラリ。ベビーカーの家族や外国人観光客もひっきりなしに訪れます。立体的に飛び出すもの、動かせるもの、音が鳴るもの、ぬいぐるみ付きなど、しかけ絵本の種類は多彩。どの絵本にも驚かされることがいっぱいです。

出版社でしかけ絵本の営業をしていた嵐田康平さんが、「こんなに楽しい本をもっと広めたらいい!」と奥さまの晴代さんに励まされて、定年後に夫婦で始めたお店。ご家族で経営されていて、定期的にしかけえほんの教室も開いています。

cocreco嵐田さん親子3人で経営。しかけ絵本で育った息子さんも本が大好き!

しかけ絵本は「子どもが壊してしまうのでは……」と心配されがちですが、店頭には多くの見本品が用意されています。

大人と一緒に見るようお願いしつつも、しかけ絵本の世界に触れてみてほしいとのことでした。

cocrecoこちらはお店オリジナル。のぞきからくり絵本『鎌倉 段葛』。

しかけ絵本は、あまり本を読みたがらないお子さんが本へ興味をもつ入口となることもあります。

話すことが苦手なお子さんとの、コミュニケーションツールとしてもおすすめです。こんなしかけ絵本もあるんだ! と、親子で発見してみてください。

【メッゲンドルファーでおすすめの絵本】

1冊目:『しろいおと』

cocreco『しろいおと』作・絵:デビッド・A・カーター/訳:きたむら まさお(大日本絵画)

デビッド・A・カーターさんによる大型しかけ絵本「あかまるちゃん」シリーズの第5弾の作品。

なんと音が出るしかけ絵本で、ページを開くたびにギギギ…とトビラを開くような音がしたり、取っ手をひくと手の形のようなしかけが紙をこすって音を出したり、子どもたちは何度もページを行き来して楽しみます。目の見えない人でも楽しめる絵本です。

2冊目:『ようせいのおしろのぶどうかい』

cocreco『ようせいのおしろのぶとうかい』作:マギー・ベイトソン/絵:ルイーズ・コンフォート/訳:かがわ けいこ(大日本絵画)

「これがほしい~!」と本の前から動かない子が続出! 妖精たちの物語の後ろに、紙の着せ替え人形が付属していて、なんと本を開くことでお城などが立体的に現れるメリーゴーラウンドのしかけ絵本。

4つの場面が収納されていて、階段をあがって2階のお部屋に行ったり、トビラをあけたり、隣りのお部屋にまわって行くこともできるのです。

紙の本でここまで表現できるなんて驚愕。おままごとのおもちゃの感覚に近い絵本で、持ち運びができるところも便利。

3冊目:『にじいろカメレオン』

cocreco『にじいろカメレオン』作:よねづ ゆうすけ(講談社)

1歳ぐらいから楽しめるしかけ絵本ならこちら。カメレオンがかくれんぼをしたり、天敵から逃げたりする物語で、本の一部をひっぱたり、まわしたりして、カメレオンの色を変えたり、動物が飛び出してくるしかけです。

色も鮮やかでかわいく、しかけ絵本の中では1,100円とリーズナブルなのも嬉しいですね。

───◆───◆───鎌倉の絵本屋さん、いかがでしたか? どちらも個性的なラインナップでしたね。

週末や連休のおでかけの参考にしてみてくださいね。

撮影・取材・文/日下淳子

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