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「一人でトイレに行けない!」 6歳男児の「恐怖心」を消した意外な出会い

  • 2026.11.5

6歳の男の子を育てる、エニママライターの紫木かなえです。

わが家の息子はおばけが大の苦手。怖くて、ひとりでトイレに行けないほどでした。

ところが、「おばけずかん」シリーズを読んだことをきっかけに、少しずつおばけへの興味がわくように。

今では、自分のことを「おばけハンター」と呼ぶほどのおばけ好きになりました。今回は、そんな息子の変化についてご紹介します。

ある日から「おばけが怖い」と言い出した

息子が「おばけが怖い」と言い出したのは、昨年(2025年)末のこと。保育園で「トイレの花子さん」の話を聞いた日から、家でもひとりでトイレに行くことを怖がるようになりました。

怖さのあまり、トイレへ向かうときは廊下の電気をつけたまま全力ダッシュ。用を足しているあいだも「ママ、早く来て! ここにいて!」と、私がそばを離れることを嫌がります。

少しでも不安がやわらげばと、親子で歌をうたいながら向かったり、私がドアの前で待ったりと、いろいろな工夫を試しました。

それでも、なかなかひとりで行けるようにはなりません。毎回付き添うのも難しく、「どうすれば安心して行けるんだろう」と悩む日々が続いていました。

怖がりな息子を変えた「おばけずかん」シリーズとの出会い

cocreco2026年9月1日現在、全43巻もあるシリーズはどの巻から読んでも楽しめます! 『なつのおばけずかん おばけはなびたいかい』(写真右下)をきっかけに、親子でハマってしまいました。

息子がおばけへの見方を変えるきっかけとなったのは、保育園のお友だちが見せてくれた一冊の本でした。

おばけや妖怪が好きなお友だちが、「これ、すごくおもしろいんだよ!」と『なつのおばけずかん おばけはなびたいかい』(以下、『なつのおばけずかん』)を見せてくれたのです。

「おばけ」という言葉を聞いた瞬間、息子は「えっ……」と私の後ろに隠れました。私も、「ますます怖がって夜に眠れなくなったらどうしよう」と内心ヒヤヒヤしていました。

ところが、お友だちが楽しそうにページをめくり始めると、そこに描かれていたのは、どこか間抜けでユーモアあふれるおばけたち。

息子も想像していた「怖いおばけ」とは少し違うと感じたのか、私の後ろからそっと本をのぞき始めました。最初は恐る恐るのぞき込んでいたものの、気づけばお友だちの隣に並び、前のめりになって本に見入っています。

「ねえ見て! このおばけ、変な顔してる!」「このおばけは、なんだか優しそうだね」と、ふたりでケラケラ笑う姿を見て、私は「あんなにおばけを怖がっていたのに!」と驚きました。

息子が「おばけずかん」シリーズに夢中になった4つの理由

理由1 イケメン好きなおばけに親近感

『なつのおばけずかん』には、イケメンばかりを狙うおばけが登場していました(「ひがさのオンブレル」)。息子は「若いイケメンだけがいいんだって! ママみたいだね」と大爆笑。

若いイケメンしか食べないという、ちょっとクセのある女性のおばけが、アイドルの推し活に夢中な私と重なって見えたようです。

以前の息子にとって、おばけはただ「怖い存在」でした。でも、「ママみたい」と笑えたことで、どこか人間くさくて親しみのある存在に感じられたのかもしれません。

おばけを自分たちの日常と重ねて楽しめるようになったことが、怖さが少しずつやわらいでいくきっかけになったように思います。

cocreco言葉づかいが悪いのも「ひがさのオンブレル」の特徴。「げひんなことばづかいをまねしてはいけません」という注意書きに息子は、「ママも怒られるよ」とおもしろがっていました。

理由2 めずらしい度が探求心を刺激

本の裏表紙には、登場するおばけたちの「めずらしい度」が★の数で紹介されています。★が多いほど、なかなか出会えないレアなおばけ。「もしかしたら会えるかも?」と想像したくなるようなワクワク感があります。

息子は、この「めずらしい度」に大ハマり。なかでも興味津々だったのが、『なつのおばけずかん』に登場する、めずらしい度★★の「スーパーすいえいばあさん」です。

自身もスイミングに通っているため、「このおばけに会えたら、クロールをもっと速く泳ぐコツを教えてもらえるね!」と目を輝かせていました。

以前は「怖いから会いたくない」存在だったおばけが、いつの間にか「会って話してみたい」存在に。本人の中で、おばけへの怖さよりも「知りたい」「会ってみたい」という好奇心が少しずつ大きくなっていったようでした。

cocreco「めずらしい度」が裏表紙にトレーディングカードのように描かれています。

理由3 お話の最後にある「だいじょうぶ」の言葉

各話の最後には、必ず「だいじょうぶ」という言葉とともに、おばけに遭遇しないための方法や、出会ってしまったときの具体的な対処法が紹介されています。

たとえば「ひがさのオンブレル」では、「しっかり断れば、しつこく誘ってこないから だいじょうぶ!」と書かれています。「もし出会っても、こうすればいいんだ」と具体的な方法が分かったことが、息子にとって大きな安心と自信につながったようです。

そして、「おばけずかん」シリーズを読み始めてしばらくすると、以前は怖がっていた廊下をひとりで歩けることが増え、トイレにも自分で向かえるようになっていきました。

cocreco表紙カバーのそでにも、本文と同じように「だいじょうぶ!」と書かれています。本を開く前から子どもをしっかり安心させてくれます。

理由4 スマホをかざすとおばけが出現するAR体験

本を読むだけでなく、スマホのアプリやカードゲームで遊べることも、「おばけずかん」に夢中になった理由のひとつです。

なかでもとくにハマったのが、専用アプリを使ったAR(拡張現実)。スマホのカメラを周囲に向けると、画面上におばけが現れ、まるで本の中のおばけが目の前にやってきたように楽しめます。

枕元におばけを出現させると、「うわぁ! 花子さんがいる!」「ママ、見て見て! 寝室に花子さんが来たよ!」と大興奮。家中にスマホをかざしながら、夢中になっておばけを探していました。

以前なら、家の中におばけがいると想像するだけでも怖がっていた息子。それが今では、自分から「どこにいるかな?」と探して楽しむようになりました。

cocreco「ここにいるのに触れない!」とびっくり。初めての不思議なAR体験に夢中なようです。

息子を変えたのは「怖い」を「知りたい」に変える体験だった

「明日のプールでスーパーすいえいばあさんに泳ぎ方のコツを聞いてみる!」「あの公園には、めずらしい度が高いおばけがいるかも」。最近の息子は、そんなふうに身の回りにいるかもしれないおばけを想像して楽しんでいます。

気づけば、「まだ見ぬおばけを調査するぞ!」と、自分のことを“おばけハンター”と呼ぶまでになり、あれほど怖がっていた対象を、自ら進んで探すようになりました。

たくましい姿を見ていると、子どもの「怖い」という気持ちは、無理になくそうとしなくても、何かを知ることをきっかけに変わっていくことがあるのだと感じます。

わが家にとって「おばけずかん」シリーズは、子どもの大きな成長と変化を後押ししてくれた大切な作品になりました。

※記事内写真はすべて撮影:紫木かなえ

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