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うちの子だけ間に合わない…? 「中学受験直前期」に親が絶対避けるべき行動

  • 2026.11.5
cocreco写真:beauty_box/イメージマート

こんにちは、教育ジャーナリストの佐野倫子です。「もう夏休みが終わったのに、まだ穴だらけで間に合わない……」と焦っていませんか?

私も長男の伴走中、模試の判定や残された日数の少なさに青ざめた経験があります。しかし直前期に大切なのは、焦って新しい教材を増やすことではなく「やるべきことの整理」です。

伴走済みの保護者の視点と新刊『中学受験伴走力』から、親が今すぐできる具体的な伴走術をお伝えします。

佐野倫子(さの・みちこ)

東京生まれ、早稲田大学卒。現在、東京大学大学院情報学環教育部在学中。航空業界・出版社勤務を経て作家・教育ジャーナリストに。おもな著書に『天現寺ウォーズ』、『中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来』(イカロス出版)。2人の男の子の母。現在中受伴走2周目中。

「まだ終わっていない」が普通

中学受験の伴走をしていると、6年生の秋から冬は、時間の進み方が急に速くなったように感じます。

合格判定模試の数字に一喜一憂し、過去問の点数が足りなければ青ざめる。そこへ願書の準備や入試日程の確認まで重なり、「勉強の伴走と事務作業、収拾がつかなくなっている……!」と焦ってしまうのです。

まずお伝えしたいのは、直前期は「やることがまだたくさんある」と感じるのが普通です。多くの受験家庭を取材してきましたが、余裕たっぷりで本番を迎えたという話は聞きません。

だからこそ必要なのは、焦りのまま手を広げることではなく、親御さんが一度立ち止まり、タスクを見える形にすることです。

【直前期の保護者タスク】

中学受験直前期……

それは長い伴走のクライマックス。理想としては、最後の総仕上げ、各科目の「穴や弱点」を見つけてしっかり補強する時期です。

しかし、多くの親が「あと2ヵ月で本番!? まだまだやることが目白押しなんだけど」と不安を感じるもの。

いよいよ6年生のラスト、この時期の重要な保護者タスクをまとめてみましょう。

・体調管理がなによりも優先!

・直前期に着手する教材の取捨選択

・本番数日間のスケジュール表を作成して家族で共有

・受験校に出願(現在は多くの学校がインターネット出願。締め切り日時に要注意)

・受験の前泊が必要な場合はホテルの予約

・当日の服装や持ち物をそろえる

・合格後の手続きや入金の締め切り日の確認

この章では、取材中にベテランの先生方や保護者の皆様から、こぼれ話として聞いた「直前期をどう乗り切るか」という情報をシェアしていきます。

『中学受験伴走力 親がすべきこと、知るべきこと』より一部抜粋

親の仕事はミッションを「増やす」より「整理する」

保護者の重要タスクを一覧にすると、勉強以外が案外多いことに気づきます。ここが伴走の神髄! まさに保護者の出番です。子どもが小学校や塾に行っている間をうまく活用して、落ち着いて取り組んでいきましょう。

また秋からの勉強のサポートですが、親が偏差値に対して不安を感じると、つい新しい問題集や講座を足したくなるもの。しかしこの時期、教材をやみくもに増やせばいいというものではありません。

使い慣れた教材、塾から指示された課題、過去問で見つかった弱点。まずはこの三つを中心に、「本番までに終えられる量」に絞ることが大切です。

やることを増やすのではなく、得点につながりやすいという観点から、穴を一つずつふさいでいきましょう。

cocreco写真:beauty_box/イメージマート

そして何が何でも最優先は「子どもの体調」です。睡眠時間を削って問題を一題多く解くより、翌日に集中できる状態を守るほうが大切な日もある。直前期の伴走では、親がブレーキ役になることも立派なサポートです。12歳の子どもの戦いです。睡眠時間はしっかり確保しましょう。

模試の判定は「未来の宣告」ではありません

もう一つ、保護者の心を大きく揺らすのが合格判定模試です。点数や偏差値が上がればホッとし、下がれば志望校を変えるべきかと悩む。けれどベテラン講師が見ているのは、判定の数字だけではありません。

【6年生後期の合格判定模試は弱点をあぶり出すもの(大手塾講師)】

6年生になると行われる合格判定模試は、基本的に複数回で重要な単元を網羅できる仕様になっています。

つい合格判定のパーセンテージに目を奪われがちですが、弱点をあぶり出すために非常に有効なテスト。ここで間違いが多かった単元を洗い出して、重点的に復習をしてください。

間違えた問題をコピーしてノートに貼ったり、短冊にして箱に入れたり、ファイリングしたりして、お子さんが思い立ったらすぐに見直せるようにサポートをしてあげてください。

『中学受験伴走力 親がすべきこと、知るべきこと』より一部抜粋

「何点だった?」より「次に何を直す?」

模試の結果が返ってきたとき、つい最初に「合格可能性は何%?」と見たくなります。けれど、その数字だけで落ち込んでしまうのは、本当にもったいない。模試は、本番前に弱点を教えてくれる貴重な材料です。

例えば算数なら、「立体図形」「速さ」「場合の数」のどれを間違えたのか。国語なら、記述で落としているのか、語句なのか。理科・社会なら、知識の抜けなのか、問題文の読み違いなのか。同じ失点でも、原因が分かれば次の一手は具体的になります。

ここで親ができるのは、間違えた問題をすぐ取り出せるように整理する、復習する日を予定に入れる、必要なら塾の先生に優先順位を相談するということです。子どもが「次にやること」で迷わない環境をつくることが大切。

声をかけるなら、「何点だった?」などの結果フォーカスではなく、「この模試で、次に直すところが見つかったね」と伝えてみてください。結果を責める空気ではなく、次へ進める空気をつくることが伴走です。

直前期こそ、親子の役割を分けておく

cocreco写真:cake_and_steak/イメージマート

本番が近づくほど、親も子どもと一緒に入試に挑むような気持ちになります。でも、試験に挑むのは本人。12歳がたった一人で当日、試験に挑みます。

親が担うのは、生活と情報を整え、安心して会場へ送り出すこと。実力が発揮できる状態にしてあげること。その役割をしっかりと自覚しておくと、必要以上に子どもの点数や偏差値に固執しにくくなります。

完璧な仕上がりで入試当日を迎える家庭はありません。6年生の秋から大切なのは「まだできていないこと」の数を数えることではなく、「今日できること」を一つずつ終えることです。

親が落ち着いて整理すれば、子どもも目の前の一問に集中しやすくなります。長い伴走のクライマックス。焦る日があっても大丈夫です。親子それぞれの持ち場を守りながら、最後まで進んでいきましょう。

文/佐野倫子

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「中学受験」伴走中の保護者の方の悩みはつきないもの。しかし、この1冊を読めば、全教科&学年別の伴走方法の仕方がわかります。

cocreco『中学受験伴走力 親がすべきこと、知るべきこと』(講談社+α新書)著:佐野倫子
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