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ミレーの名画を纏う「七賢」の新作スパークリング日本酒。アートと醸造が響き合う「EXPRESSION」、三部作の最終章

  • 2026.11.4
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山梨・白州に蔵を構える山梨銘醸「七賢」から、長期熟成スパークリング日本酒「EXPRESSION」シリーズの最新作「SHICHIKEN EXPRESSION 2013&2018」が発売をスタートしました。2013年と2018年、異なる年月を重ねたふたつの純米大吟醸古酒を用い、醸造家の技術と感性を注ぎ込んだ一本。ラベルを飾るのは、19世紀フランスを代表する画家ジャン=フランソワ・ミレーの《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》です。

ミレーの名画とともに紡ぐ、自然と人間の物語

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1750年の創業以来、山梨・白州の豊かな自然とともに酒造りを続けてきた七賢。甲斐駒ヶ岳の麓に湧く清らかな水と、土地の恵みを生かした日本酒を醸してきました。その七賢が、醸造技術と芸術の融合を通して、日本酒の新たな表現を追求しているのが、限定シリーズ「EXPRESSION」です。

醸造家がもつ技術と経験を注ぎ込むこと、瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒であること、そして長年受け継いできた貴重な熟成酒を生かし、アートとのコラボレーションによって唯一無二の価値を生み出すこと。これらを大切にしながら、作品を発表してきました。

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今回、三部作の最終章を迎えるミレーとのコラボレーションは、山梨県立美術館との協業によって実現したものです。70点以上のミレー作品を所蔵する同館では、12点の油彩画を対象に、高精細画像を記録するプロジェクトを実施。その画像を活用することで、名画の繊細な表情をラベルに再現しています。

2022年に発売された第1作「EXPRESSION 2006」には《種をまく人》を、2025年の第2作「EXPRESSION 2012」には《落ち穂拾い、夏》を採用。そして今回の最終章には、《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》が選ばれました。この3作品は、単にミレーの代表作から選ばれたわけではありません。バルビゾンでの画業の出発点から、芸術的な探求、そして人物と自然の関係性をより深く描く成熟期へ。ミレーの創作の歩みをたどるように、三部作が構成されているのです。

山梨銘醸の代表取締役社長であり、十三代目蔵元を務める北原対馬さんは、ミレーの作品と日本酒造りに共通する精神性について「ミレーが描いたのは、自然と向き合い、大地の恵みとともに暮らす農民たちの姿。その営みは、季節の移ろいを感じながら米を育て、収穫した作物を酒へと変えていく日本酒造りにも通じるものがあります」とコメント。

ジャン=フランソワ・ミレー《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》1857-60年 Courtesy of Yamanashi Prefectural Museum of Art

山梨県民にとって馴染み深いミレーの芸術と、同じ土地に根差して受け継がれてきた酒造り。その出合いから生まれた三部作は、土地の文化と自然への敬意を映し出すものでもあります。

また、シリーズを通じてアートディレクションを担当したのは、数々の広告やブランドデザインを手がけてきた葛西薫さん。目指したのは、従来の日本酒のラベルにとらわれず、世界の人々に通じる普遍的な表情をもたせること。北海道の自然豊かな土地で育った自身の原風景と、ミレーが描いた農村の風景を重ね合わせながら、芸術作品がもつ静かな存在感をボトルに宿しています。

ふたつのヴィンテージが響き合う、複層的で奥深い味わい

スパークリング日本酒「SHICHIKEN EXPRESSION 2013&2018」720ml ¥22,000 Hearst Owned

「SHICHIKEN EXPRESSION 2013&2018」の大きな特徴は、シリーズで初めてふたつのヴィンテージを採用したことです。使用されているのは、2013年と2018年に醸造された純米大吟醸の熟成酒。長い歳月を経て豊かな風味を育んだ古酒と、比較的若々しい表情を残す古酒、それぞれの個性を融合させています。製法にも七賢ならではの技術が生かされています。

日本酒の醸造では、米、米麹、水を段階的に加える「三段仕込み」が一般的ですが、今回の作品では、その最終段階となる「留」の仕込み水の一部に、2013年と2018年の熟成酒を使用しています。いわば、貴醸酒の製法を応用した独自のアプローチです。単に異なる年代の古酒をブレンドするのではなく、新たな酒を醸す過程で熟成酒を取り入れ、さらに瓶内二次発酵によって繊細な泡を生み出す。フレッシュさと熟成による深みを両立させる、技術的にも難易度の高い製法です。

白州・千ヶ淵 Hearst Owned

また、熟成酒はそれぞれ異なる環境で保管されてきました。自然の温度変化のなかで熟成させたものと、約15℃に温度管理された環境で熟成させたもの。こうした違いによって生まれる香味の個性を見極め、調和のとれた味わいへと仕上げています。北原さんが今回の開発で重視したのは、「味わいの複層化、立体化」でした。日本酒は従来、雑味の少なさやすっきりとした飲み口が評価されてきました。

しかし、世界の美食シーンを見据えたとき、ひと口のなかにさまざまな香味が重なり、奥行きのある味わいを生み出すことも重要だと考えたといいます。その発想には、複数の素材やソースを重ねることで豊かな味わいを構築する、フランス料理の文化からの着想もあります。完成した新作は、白い花やシャインマスカット、熟した洋ナシを思わせる華やかな香りが特徴。きめ細かな泡がなめらかに広がり、豊かな旨味と伸びやかな酸が重なります。余韻には長期熟成による複雑さと上品なミネラル感が続き、洗練された味わいを楽しめます。北原さん曰く、これまで手掛けてきた「EXPRESSION」シリーズのなかでも、今回の作品は自身にとって特に完成度の高い一本になったとのことです。

日本酒を世界の美食文化へ。七賢が描く新たな未来

「EXPRESSION」の背景には、日本酒の新たな可能性を切り拓きたいという、北原さんの強い思いがあります。日本酒の国内消費量が長期的に減少するなか、七賢が目指してきたのは、従来の日本酒愛好家だけでなく、ワインやシャンパンを好む人々にも日本酒の魅力を届けることでした。

北原さん自身、大学卒業後にアメリカで日本酒の普及に携わり、海外の人々が初めて日本酒を味わった際の驚きや喜びに触れてきた経験があります。そうした経験から、日本酒をより幅広い食文化やライフスタイルに寄り添う存在へと進化させたいと考え、2010年頃からスパークリング日本酒の研究開発に着手。2015年には瓶内二次発酵による商品の展開を本格化させました。

その挑戦は、国際的な評価にも繋がっています。2025年には、ロンドンで開催された世界的な酒類コンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」において、七賢の純米大吟醸「白心」が最高賞の「チャンピオン・サケ」を受賞。

さらに2026年には、フランスで開催された「Kura Master」の日本酒コンクールにおいて、「七賢 スパークリング 星ノ輝」が最高位の「プレジデント賞」に輝きました。スパークリング日本酒が同賞を受賞するのは、コンクール創設以来初めてのことです。

一方で、北原さんが日本酒の未来を考えるうえで重要視しているのが、高付加価値化と国際化です。世界的に評価されるジャパニーズウイスキーや、ボルドー、ブルゴーニュのワインのように、日常的に楽しめる商品と、希少性や芸術性を備えた特別な商品。その両方が存在することで、カテゴリー全体の文化的な価値が育まれていくと考えています。

そのひとつの答えが、醸造家の技術と経験を尽くし、熟成酒と芸術を融合させた「EXPRESSION」なのです。

「日本酒を、世界のダイニングで語られる国際的な飲料に育てたい」

北原さんが掲げるこの思いは、七賢の酒造りの根底に流れるものです。山梨・白州という土地に根差しながら、伝統的な日本酒の枠を超え、世界の食卓へと可能性を広げていく。

ミレーが描いた自然と人間の営み、長い年月をかけて育まれた熟成酒、そして醸造家の挑戦がひとつに結実した「SHICHIKEN EXPRESSION 2013&2018」。芸術と酒造りが重なり合うこの特別な一本は、日本酒の新たな魅力を、美食とアートを愛する人々へと伝えてくれることでしょう。

問い合わせ先
山梨銘醸株式会社
TEL/0551-35-2236
URL/www.sake-shichiken.co.jp

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