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「三段目の奥にも、まだあるはずよ」伯母の遺品整理に突然現れた遠い親戚。迷わず封筒の場所を言い当てた姿が不気味だった

  • 2026.11.4

伯母のタンスから出てきた封筒

伯母が亡くなったのは、冬の終わりでした。

伯父は高齢で、一人息子の従兄弟は独身です。

従兄弟は平日に仕事があり、車も持っていなかったため、役所での手続きにはいつも私が付き添っていました。

ある日の昼、従兄弟と一緒に和室で遺品を片づけていたときのことです。

古いタンスの引き出しを開けると、着物の下から厚い封筒が出てきました。

それも一つではなく、奥からいくつも見つかったのです。

「また出てきた…」

従兄弟は封筒を手に、困ったような顔をしていました。

私は中身を確かめませんでした。

ただ、そのタンスを見ているうちに、生前の伯母から聞いた言葉を思い出したのです。

「このタンスのことは、ほかの人には話していないの」

以前、伯母はタンスをなでながら、私にそう話していました。

最初は何の話かわかりませんでしたが、このことだと思い出しました。

「そういえば、伯母さんから、このタンスのことはほかの人には話してないって聞いたことがあるよ」

私がそう伝えると、従兄弟は少し驚いた様子でした。

「母さん、そんなこと言ってたんだ」

従兄弟はそれ以上何も聞かず、見つかった封筒を風呂敷にまとめました。

私も、そのときは特に深く考えていませんでした。

突然訪ねてきた親戚の言葉

それから数日後の夕方のことです。

それまで一度も手伝いに来なかった遠い親戚が、突然訪ねてきました。年配の女性で、玄関に入ると笑顔で声をかけてきました。

「大変だったでしょう。手伝いに来たわよ」

ところが、親戚は居間で休んでいた伯父にも、片づけ途中の台所にも目を向けず、廊下を進んで和室へ向かいました。

そして、古いタンスの前で足を止めたのです。

「ずいぶん片づいたのね」

親戚はタンスを眺めながら、そう言いました。

「三段目の奥にも、まだあるはずよ」

そう言って、三段目の引き出しを指さしたのです。

「えっ、そこですか?」

従兄弟が引き出しを開け、奥に手を伸ばしました。

すると、先日見つけたものとよく似た厚い封筒が出てきたのです。

「あ、本当にあった…」

従兄弟は封筒を見つめたあと、親戚に尋ねました。

「どうして、ここにあるって分かったんですか?」

親戚は特に気にする様子もなく答えました。

「あの人に、昔聞いたのよ」

「そうだったんですか……」

従兄弟はそれ以上聞きませんでしたが、私は少し引っかかりました。

伯母は、ほかの人には話していないと言っていたはずです。

もちろん、昔のことですから、伯母自身が忘れていただけかもしれません。それでも、封筒の場所まで知っていたことが気になりました。

すると親戚は、今度はタンスの下のほうを見ながら言いました。

「一番下の段は、もう見た?」

「いえ、まだです」

従兄弟は少し間を置いてから、続けました。

「でも、今日はここまでにしておきます。せっかく来ていただいたのに、すみません」

「そう?じゃあ、またね」

親戚はそう言って、帰っていきました。

次の週、従兄弟は家の鍵を新しくしました。それ以来、あの親戚が家を訪ねてくることはありませんでした。

親戚がどうしてあんなに詳しく知っていたのか、今も分かりません。

そして、タンスの一番下の段に何があったのかも、私は知りません。

ただ、あの日、迷いもなく三段目を指さした親戚の姿は、今でも妙にはっきり覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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