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【中学受験】試験直前の6年生必見! 「時事問題」は年末からで十分 プロ直伝の取り組み方を大公開

  • 2026.11.2

「時事問題はいつから対策すべき?」「直前期にどれだけ時間を割けばいい?」と悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、中学受験専門塾「ジーニアス」松本亘正先生に取材。6年生の効率的な直前対策から低学年からのニュース習慣まで、不安を解消する秘訣を伺いました。

佐野倫子(さの・みちこ)

東京生まれ、早稲田大学卒。現在、東京大学大学院情報学環教育部在学中。航空業界・出版社勤務を経て作家・教育ジャーナリストに。おもな著書に『天現寺ウォーズ』、『中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来』(イカロス出版)。2人の男の子の母。現在中受伴走2周目中。

松本亘正(まつもと・ひろまさ)

中学受験専門塾「ジーニアス」代表。慶應義塾大学総合政策学部卒業。ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中の2004年に中学受験専門塾「ジーニアス」を開校。東京、神奈川に10校舎を展開し、首都圏の中学を中心に高い合格実績を誇っている。ドラマ『二月の勝者』監修。

出題はその年の1月から10月ごろまでが範囲

──学校の先生が入試問題を作るのはおおむね入試前年の秋と聞きます。つまり2027年1月・2月の入試については、今まさに作問中ということですね。そうなると、時事問題はどの時期のトピックが対象となるのでしょうか。

松本亘正先生(以下、松本先生):出題の対象になる時事ニュースは「その年の1月から、学校によって9月か10月ごろまで」が中心でしょう。2027年の入試だと、2026年1月~10月ごろまでが出題範囲になります。その年の年末のニュースは、問題作成の時期に間に合わず、出題されにくいですね。

もちろん学校によって違いはあります。学校説明会では「本校は夏ごろまでのニュースを扱う」と説明されることもありますので、志望する学校に関しては、時事問題の出題有無や出題範囲を過去問できちんと調べてみましょう。

また秋から直前期にかけて行われる入試説明会や、入試体験会などで「時事問題の対象期間の目安はありますか?」と聞いてみるのも失礼には当たらないと思います。そこで情報を得られる可能性は高いので、ぜひ直前期の説明会にも足を運んでみてください。

6年生は年末年始~入試直前の短期決戦で十分

──具体的には、6年生はいつ、どれくらい時事問題に関して勉強すればよいのでしょうか。

松本先生:年末から取り組めば十分だと考えます。12月ごろまでは過去問に力を入れる時期です。最後まで伸ばしたい教科や単元の勉強時間を、時事問題に取られないようにしたいですよね。年末に市販の対策本で要点を確認し、1~2日でさっと仕上げるくらいでよいでしょう。

ジーニアスでは、塾生を対象に1月下旬、入試の数日前に時事問題の特訓を2時間行います。直前に必要な知識を確認して本番に備えるためです。

家庭でも同じように冬期講習あたりで一度整理し、直前に短く見直す形にしておくのがいいですね。「忘れそうだから」と早くから何度も繰り返すのは時間がもったいない。

──なるほど。貴重な直前の時間を必要以上に時事問題に投じるのはタイムパフォーマンスが良くないと言えますね。

教材は1冊に絞る 読みやすいものを買えばOK

──では具体的に、どの教材を使ってどのように勉強すればよいのでしょうか?

松本先生:教材選びに迷ったら、秋に刊行される市販の時事問題対策本から、本人が読みやすいものを1冊選んで読めばOKです。本によって大きな差があるわけではないので、中学受験学習参考書コーナーに並ぶ最新のものから読みやすいものを選びましょう。

複数の本を買い足して網羅しようとするより、選んだ1冊の解説を読み、巻末や冊子の後ろに付いている問題を時間があれば解く、くらいのほうが効率的です。

対策本は「載っていなかった」と言われないよう、細かなニュースまで広く収録しがちです。聞いたことのない用語まで、すべて同じ熱量で覚えようとしなくて大丈夫。重要な話題と基本用語を押さえ、深掘りしすぎないことも、直前期の勉強では大切です。

1〜5年生は毎日10分のニュース習慣を 学年別・家庭学習の土台作り

――6年生より前に時事問題に対して取り組んでおくといいことはありますか?

松本先生:知識の詰め込みではなく、世の中のニュースに触れる習慣をつくることです。NHKの19時または21時のニュースを最初の10分だけ見ることを強く勧めます。

この時間は塾中であれば、22時ごろの『報道ステーション』(テレビ朝日系)の冒頭でもかまいません。短い時間でも、その日の大きな話題に継続して触れることができます。

ニュースを見ている子は、見ていない子に比べて「世の中の話題への感度」が違うと講師として感じています。ありていに言えば、成績の上位の子はやはり新聞やニュースを見ている子が多いです。

ニュースで聞いた言葉が授業や会話に出てきたとき、「あの話だ」と気づけることは、知識を覚えるときの助けにもなります。親子で感想を一言ずつ話すだけでも、記憶の助けになりますよね。

もちろん新聞もよりよい教材です。こども新聞もよいのですが、6年生なら一般紙の1面を読むのも選択肢になりますよ。反対に、ニュースサイトのトップ記事やSNSで流れてきた話題を眺めることは、世の中の主要なニュースに継続して触れることとは違う。

たまたま流れてきたものを目にして受け身で見るのと、ニュースや新聞を能動的に毎日見たり読んだりするのは大きく異なります。

まずは決まった番組や新聞を、毎日少しずつ観ることから始めましょう。

――親も一緒に観て会話をしたり、親子で質問をし合ったりすれば、ニュースを自分の頭で考えて、言葉で説明するきっかけになりそうですね。

松本先生:1〜2年生なら、短い映像や写真を観て「こんなことがあったんだ」と知るところから。3〜5年生なら、ニュースに出た場所を地図で探したり、授業で習った仕組みとつなげたりできます。学年に合わせて入り口を変えれば、無理なく社会への関心を育てる習慣になります。

地震や戦争などに関して、報道で写真や映像に触れると、文字だけではつかみにくい被害の大きさが伝わってきますよね。例えば、私たちの世代では記憶に刻まれている、阪神・淡路大震災の高速道路が倒壊した写真は、今の小学生には目にする機会が少ないものです。

資料集の文章だけで終わらせず、当時の映像や写真を一緒に見ると、真剣に考えるきっかけになりますね。

───◆───◆───時事問題は、学年によって取り組み方を変えられるということ。低学年から5年生までは10分のニュースで関心の土台をつくり、6年生は要点を絞って確認するのが有効というのがわかりました。

低学年のうちは、印象に残りやすい写真や映像から入る方法もあります。家庭で無理なく続けられる仕組みをつくることが、時事問題に対しての焦りを減らす第一歩になりそうですね。

後編では、ずばり、2027年入試で狙われるトピックを松本先生に解説していただきます。

撮影/日下部真紀

取材・文/佐野倫子

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