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ジョナサン・アドラーの自邸へ! マキシマリズムを体現するパームビーチの家

  • 2026.11.2
Annie Schlechter

妥協のないスタイルで知られるアメリカのデザイナー、ジョナサン・アドラー。フロリダ州パームビーチにある彼のコロニアル調の邸宅は、20世紀初頭にスイス人建築家モーリス・ファティオが手がけた200棟を超える建築物のひとつであり、まさにマキシマリズムの聖地そのものだ。UK版「ハウスビューティフル」より。

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ジョナサン・アドラーは語る。「大親友でファッションデザイナーのリス・ラングが、目と鼻の先に住んでいるんです。当時、私たちはニューヨークに住んでいて、彼女はパームビーチにいました。彼女から『この家が売りに出ているから絶対買ったほうがいいわ!』と電話がかかってきて、私たちは実物を見ることなく即購入したのですが……。彼女の言う通り、本当に素晴らしい家で大満足しています!」

幸いなことに、白い円柱とターコイズブルーの鎧戸が印象的なこの愛らしい邸宅はリノベーションが済んだばかりだったため、引越し後、アドラーは自身が最も得意とするインテリアコーディネートに専念することができた。

「ファティオが生み出した極めて多彩な建築様式のおかげで、私たちは自由な発想でインテリアを楽しむことができました!」と彼は振り返る。

<写真>サンルームは優しいアクアブルーの色彩で満たされ、ラタン素材の家具やインテリア小物がその空間を引き立てている。

Annie Schlechter

ビーチからわずか30メートルほどという絶好のロケーションにふさわしく、アイスクリームを思わせる愛らしいカラーパレットをはじめ、自身の名を冠したブランドの主役級の家具の数々、ヴィンテージの掘り出し物、そしていたるところに飾られた個性的でユニークなアート作品など、このデザイナーはまさにその感性を惜しみなく“爆発”させた。

「常に目と心をオープンに開いています」と語る通り、パリの蚤の市からオンラインショップのファーストディブスまで、アドラーの買い付け先は多岐にわたる。そんな彼らが唯一ゼロから新設したのがスイミングプールだ。「だって、ここはフロリダですからね」とアドラーは笑顔を見せる。

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「この邸宅は、私と大切なパートナーそのものを映し出した肖像画のようなものです」とアドラーは説明する。「もし私たちが家という形をとるなら、まさにこの空間になるでしょう。目に入るすべてのモノに意味があり、語るべきストーリーが存在します。私は感情や反応を揺さぶるようなアイテムに囲まれて暮らすのが好きなのです」

絢爛華麗なこの邸宅において、間違いなく最高の見せ場と言えるのが、“プラダ・グリーン”で彩られたリビングスペースだ。主役級の存在感を放つコーヒーテーブルを中心にソファやチェアが配置され、人々が集い会話が弾む心地よい空間を演出。大ぶりの立体感あるラグが部屋全体をバランスよく引き締めている。

アドラーはこう語る。「空間に爽やかさをもたらすため、部屋ごとにグリーンやブルーのトーンを微妙に変えたいと考えました。ここは太陽の光が降り注ぐ場所ですから、インテリアのすべてに少しだけ『特別感』をプラスする必要があるのです」

<写真>リビングスペースには“プラダ・グリーン”を背景にカラフルなオブジェが並ぶ。

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自他ともに認める親日ならぬ“親英(イギリス好き)”であるアドラー。キッチンはイギリスへのオマージュが込められた空間となっており、その一角には「カーナビー・コーナー」と名付けられたエリアが広がる。額装されたイギリスのティータオルやグラフィックモチーフのコレクションが並び、「サイモンがいつでも故郷を感じられるように」との趣向が凝らされている。

<写真>キッチン内のダイニングエリアには、フレームに飾られたイギリスのティータオルやグラフィックモチーフのコレクションが壁面を彩っている。

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アドラーはこう明かす。「我が家のダイニングルームは、いわば“名ばかりの”ダイニングなんです。普段は本で溢れかえっていて、まるでライブラリーのように使っています。この空間のために、私は2つのアート作品を制作しました。ひとつは『Tchotchkes(チョッチケ)』、もうひとつは『Schmattas(シュマッタ)』と描かれたものです。前者はイディッシュ語で“小さな装飾品(小物)”、後者は“服・衣料品”を意味します。私は小物(チョッチケ)を売ることでキャリアを築き、サイモンはバーニーズ・ニューヨークで服(シュマッタ)のスタイリングを手がけてきたわけです」。

<写真>キッチンはシンプルながらもエッジの効いたカラーパレットで構成。深みのあるティールブルーの壁やキャビネットに対し、バナナイエローとリップスティックレッドのアクセントを鮮やかに効かせている

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また、サイモンの書斎は、邸宅全体のシャーベットカラーとは一線を画し、壁面にダークブルーを施した空間となっている。アドラーは「ブリット・ロックのサイケデリックな要素を取り入れた、どこか幻想的な空間に仕上げました」と説明する。

<写真>書斎は壁一面に落ち着いたダークブルーをまとっている。

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2階に上がると、ゲストルームではミッドセンチュリーを代表するデザイナー、ポール・エヴァンスの手によるクローム仕上げのベッドが圧倒的な存在感を放つ。ミラー加工が施された四柱式ベッドは、日が落ちるとまるでプライベートなディスコ空間のような輝きを魅せてくれる。

<写真>ゲストルームに置かれたクローム仕上げの四柱式ベッドは、ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、ポール・エヴァンスの手による作品だ。

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屋外に目を向けえると、ふたりが新設したプールエリアは「レモン・アレイ(レモンの小道)」と茶目っ気たっぷりに呼ばれている。イエローの寝椅子やダイニングチェア、パラソル、そしてバナナの木が整然と並び、リゾート感あふれる空間が広がる。「パームスプリングスにある名作住宅『カウフマン邸』へのオマージュなんです」とアドラーは明かす。

彼のデザイン哲学とは何か?「99%の洗練されたエレガンスをベースに、1%のユーモアを加えることです。実際のところ、私たちは『何でもあり』の世界を生きていますし、私自身もそれ以外は望んでいません。自分が心から愛せるアイテムなら、どんな空間にも自然としっくり馴染むものですよ!」

<写真>スイミングプールの周辺エリアは、“レモン・アレイ(レモンの小道)”と愛称を付けた特別な空間だ。鮮やかなイエローのサンラウンジャーやダイニングチェア、パラソル、そしてバナナの木が揃い、明るく華やかな雰囲気を醸し出している。

Original Text: NICKY RAMPLEY-CLARKE

>>UK版『House Beautiful』のオリジナル記事はこちら

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