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不妊治療で起きた、受精卵の取り違え。大切な愛娘と血がつながっていない… 母の絶望と決意【著者インタビュー】

  • 2026.10.31

【漫画】本編を読む

長い不妊治療の末に授かった、3歳の娘。そんなわが子が「取り違え子」だとしたら——。国内外でごく稀に起こるという、不妊治療での受精卵の取り違え。お腹を痛めて産み、愛情込めて育ててきた我が子と血がつながっていない… 想像もしなかった残酷な試練を突きつけられたとき、あなたならどうするだろうか。

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(ママリ:原案、たけみゆき:漫画/KADOKAWA)では、不妊治療の末に授かった3歳の我が子と血がつながっていないことを知らされた、ふたつの家族が描かれる。主人公のサキは、愛娘・サクラとこれまで通りの生活を希望するが、家族はそれを良しとしてくれない。反対に、サキの実子・ユウマを育てている家庭は、子ども同士の交換を強く希望していて…。今日まで育ててきた子と、血のつながった子とを交換するかどうか…それぞれの家族は悩み、混乱に陥ってしまう。

大切なのは一緒に暮らしてきた家族との愛? それとも、本当の血のつながり? 家族のかたちを考えさせられる本作について、漫画を手がけたたけみゆきさんにお話を伺った。

——本作を読んだ読者の多くは、受精卵の取り違えさえなければ…ともどかしく思うのではないでしょうか。ふたつの家族の葛藤を伝えるために、どんな点を工夫されましたか。

たけみゆきさん(以下、たけ):娘が取り違え子だと知った主人公のサキが、迷いながらも、娘のサクラを変わらず育てたいと断固たる決意で周囲と戦うところはブレないようにしました。

それぞれ違う立場にいる人物たちの心情を描き分けるのはむずかしく、担当編集さんに「全員いい人すぎます」と言われたこともありました。それもあって、ユウマくん(サキの実子)の育ての親であるジュンイチには、少しイヤな役になってもらっています。

プライベートでは制作中に知人が亡くなり、お通夜から帰って原稿を描くこともありました。そんなことも重なって、サキが娘の出産から3歳までの成長を振り返るシーンは執筆するのがとくに悲しく、なかなか原稿が進まなかったことを覚えています。

——受精卵の取り違えは、滅多に起きないこととはいえ、不妊治療に臨む方にとって、決して他人事ではないテーマなのではと思いました。

たけ:不妊治療の保険適用が発表されたときに制度や治療内容などを調べたのですが、取り違えは頻繁に起きることではないようです。過去に事例があるため「絶対にありえない」とは言えませんが、この漫画はフィクションですので「もしも…」という気持ちで読んでもらえたら嬉しいです。

取材・文=吉田あき

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