1. トップ
  2. カルチャー・教養
  3. 大学生3人が『放課後死体クラブ(仮題)』について語り合ってみた!

大学生3人が『放課後死体クラブ(仮題)』について語り合ってみた!

  • 2026.10.31
cocreco写真:Paylessimages/イメージマート

中学生女子の青春を描いたYA小説『放課後死体クラブ(仮題)』には、大学生でも思わず立ち止まって考えたくなる言葉や、自分自身を重ねたくなる登場人物が数多く登場します。

本作を読んだ大学生3人が、それぞれ共感した登場人物や印象に残ったセリフについて語り合いました。

同じ作品でも受け止め方は三者三様。

この記事では、大学生が『放課後死体クラブ(仮題)』を読んで、刺さった言葉や共感したシーンを紹介します!

10代の成長と葛藤が大学生にも刺さる!

物語の舞台は、中学校。思春期真っ只中にいる登場人物たちの葛藤や、友人とのリアルな関係が描かれます。

一軍、陰キャ、陽キャ……私たちもよく使う言葉と、目には見えないクラス内での序列のようなものが彼女たちの環境にも蔓延っています。

そんな中で揺れ動く彼女たちの感情や葛藤が、大学生になった私たちにも刺さります。

『放課後死体クラブ(仮題)』

作:ひなたきな

第66回(2025年度)講談社児童文学新人賞受賞作

〈あらすじ〉過去のトラウマから本音を隠して過ごすひよりは、周囲を気にせず堂々と振る舞うクラスメイトの由木(ゆき)に惹かれていく。二人は、共通の趣味であるホラー映画を通じて意気投合。ひよりの過去を知る由木から「死体」の演技指導を頼まれたことで、二人は「放課後死体クラブ」を結成。異なる傷を抱える二人が、支え合いながら唯一無二の絆を築いていく物語。

cocrecoひなたきな作『放課後死体クラブ(仮題)』

共感した人物や、逆に違うなと思った人物は?

共感するところが多かったのはひより。

それも、無理に周りに合わせるのが苦しいで終わらず、自分の側も「分かってもらえるはずがないと、勝手にあきらめ、閉じていた」のだとちゃんと気づくまでを描いているのが誠実!

周りのせいで息苦しいのだとしても、最後は自分が自分と向き合って、自分で救ってあげないといけないことをきちんと伝えてくれていると思った。(大学生A)

私は由木に共感するところが多かったけれど、違うところもあった。

由木は「ハハが日に日にあたしにがっかりして、興味を失っていくのが分かったけど、わざと見ないように、感じないように、気持ちにフタをしてきた」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)というけど、私は周りや自分の感情に向き合いすぎてネガティブになることが多いから、そこは違っていて面白いなと思った。

ひよりと出会って、最後は由木も自分の親と向き合う決断をするわけだけど、中学生でそういう重いことと向き合うきっかけになる存在と出会えるっていうのは羨ましいかも。(大学生B)

「そういうのは、わたしみたいなモブじゃなくて、学級委員長の沖さんや、クラスの中心にいる園田くんがするべきだ」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)というところで、自分がその「役割」でなければ干渉しなくてもいいと考えてしまうひよりに共感した。

自分と違うと思ったのは凜珠。

フォロワーに振り回され、人からの評価に依存していたことを自覚して、それでもSNSを頑張ろうとするのが自分にはない考えで面白かった。(大学生C)

刺さった一言は?

「あたしは好きなもの、リスペクトしているものを隠したくない。ホラーが好きな自分を、恥ずかしいって思いたくない」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)

好きなものを好きだということは自己を認めてあげることだ、というメッセージが刺さった。

あたりまえのことだが忘れてしまいがちだと思う。(大学生C)

「血のりでいいんだよ。傷つくのも死ぬのも、ニセモノでいい」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)

傷ついてきた由木が言うからこそ説得力のある言葉だと思う。

中学生の彼女たちが、傷ついてそれでもその傷に向き合って生きていると考えるとより刺さる。

彼女たちの世界も、私たちの世界も優しくないことであふれているからこそ、この言葉のとおりになったらいいのに、と思う。(大学生B)

「……その人が一人じゃなくて、仲間と一緒だといいな」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)

ひよりのこの言葉が、その言葉の裏にある一人で耐え忍んできた時間を思わせてグッときた。

世界中にホラー好きなんてたくさんいるだろうに、それに気づかせない教室という狭い社会の中で必死に生きる中学生の言葉だと思うと余計に刺さる。(大学生A)

『放課後死体クラブ(仮題)』はYA小説ですが、このように大学生に刺さる言葉や一度立ち止まって考えてみたくなる言葉がたくさんあります。

この記事に無いシーンにも、あなたに刺さる言葉が眠っているはずです。

ぜひ一度手に取ってみてください!

『放課後死体クラブ(仮題)』

cocrecoひなたきな作『放課後死体クラブ(仮題)』

第66回(2025年度)講談社児童文学新人賞を受賞した、中学校を舞台に、それぞれが抱えた傷と向き合いながら、唯一無二の友情を築いていく物語『放課後死体クラブ(仮題)』は、全国の書店やネット書店にて発売中です。

自分の本音を押し込めて過ごすひよりと、周りを気にせず堂々と振る舞う由木は、「ホラー映画」という共通の趣味から、意気投合。そして「放課後死体クラブ」というホラー映画の死体役を目指すクラブを結成します。それまで関わりのなかった二人がクラブ活動を通じて、互いにかけがえのない友情を築いていきます。正反対だった二人が向かうその先にあるものは──。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ