1. トップ
  2. エピソード
  3. 「ついでに、うちの前も片付けてください」大雨の翌朝、掃除を手伝わずに頼んできた近所の女性。だが、おばあさんがきっぱり返した言葉

「ついでに、うちの前も片付けてください」大雨の翌朝、掃除を手伝わずに頼んできた近所の女性。だが、おばあさんがきっぱり返した言葉

  • 2026.11.1
「ついでに、うちの前も片付けてください」大雨の翌朝、掃除を手伝わずに頼んできた近所の女性。だが、おばあさんがきっぱり返した言葉

大雨の翌朝、近所の人たちと落ち葉を片付けることに

私が住む住宅街では、ご近所同士で助け合うことがよくあります。

ある夜、激しい雨が降りました。

翌朝、外に出てみると、ひとり暮らしのおばあさんが住む古い一戸建ての前に、落ち葉や折れた枝が大量にたまっていました。

おばあさんが片付けを始めると、近所の人たちもほうきやちりとりを持って集まってきました。

私も自宅からほうきを持ってきて、掃除に加わりました。

「おはようございます。すごい量ですね」

「ほんとねえ。こんなにたまるとは思わなかったわ」

「みんなでやれば、早く終わりそうですね」

おばあさんも「助かるわ、ありがとう」と笑いながら、一緒に落ち葉を掃いていました。

濡れた葉は地面に張り付いていて、思ったよりも大変な作業でした。

それでも、何人かで手分けしているうちに、少しずつきれいになっていきました。

手伝いに来たと思った女性から、まさかのお願い

集めた落ち葉を袋に詰めていると、斜め向かいに住む女性が歩いてきました。

「あら、みんなでお掃除してたのね」

「おはようございます。昨日の雨、すごかったですもんね」

私がそう返すと、女性は自分の家の前をちらっと見ました。

「うちの前も結構たまっちゃってるのよね」

「そうなんですね。どこも大変ですよね」

すると女性は、私たちの手元を見ながら言いました。

「ついでに、うちの前も片付けてください」

私は一瞬、返事に困りました。

「えっ、あの…」

「ほら、みんなほうき持ってるし。ちょっとだけお願いできない?」

女性は手ぶらのまま、自分の家の前を指しています。

「すみません。まだこっちの片付けが残っているので……」

「もうだいぶ終わってるじゃない。私、このあと出かけるのよ」

そう言われても、こちらも自分たちの用事を後回しにして手伝っています。

隣で掃いていた男性も困ったように顔を上げました。

どう返したものか迷っていると、おばあさんがほうきを持ったまま、女性に声をかけました。

おばあさんのひと言に、女性は何も言えず…

「自分の家のぶんの落ち葉くらい、自分で掃きなさい」

おばあさんは、落ち着いた口調で言いました。

女性は少し驚いたように、おばあさんを見ました。

「みなさん、私のところを手伝ってくれているのよ。あなたもほうきを持ってきたらどう?」

「いや、私は出かけるから……」

「それなら、帰ってからでいいじゃない」

おばあさんはそう言って、また落ち葉を掃き始めました。

女性はしばらく立っていましたが、それ以上は何も言わず、自分の家へ戻っていきました。

私たちも作業に戻り、残った落ち葉を袋に詰めました。

片付けが終わるころには、おばあさんの家の前もすっかりきれいになっていました。

みんなで少し立ち話をしていると、斜め向かいの家の前に、先ほどの女性の姿が見えました。

ほうきを手に、自分の家の前の落ち葉を掃いています。

それを見たおばあさんが、小さな声でつぶやきました。

「ほら、ちゃんとできるじゃないの」

近くにいた人たちから、小さな笑い声がこぼれました。

誰かを手伝うことと、誰かに当たり前のように頼むことは違います。

おばあさんのさっぱりとした言い方が、なんだか印象に残った朝でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ