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画面が消える!?  100均の「偏光板」1枚でテレビを真っ暗にする手品のような光の科学実験

  • 2026.10.31

100均アイテムやおうちにあるものを使った自由研究連載4回目。

今回は、100均でも手に入る「偏光板」という不思議なシートを使った実験です。シートをテレビやパソコンの画面にかざして、ゆっくり回していくと……、なんと画面が真っ暗に!?

驚きの「画面が消える魔法」の裏側にある物理のルールを、大阪公立大学教授・波場直之先生がわかりやすく教えてくれました。

波場 直之(はば・なおゆき)

大阪公立大学大学院理学研究科教授。専門は素粒子物理学、素粒子論的宇宙論。スタンフォード大学とエルゼビア社が引用指標に基づいて発表する「世界で最も影響力のある科学者トップ2%」2025年版に選出。

1枚のシートで画面が消える!

「偏光板」というシートを、テレビやパソコンの画面の前にかざして、ゆっくり回転させてみよう。

最初は見えていた画面が、ある角度になると、すっと暗くなるよ。急に暗い画面が現れる、不思議な実験だよ。

【用意するもの】

・偏光板 1枚

・モニター(パソコン、タブレット、液晶テレビなど)

……【波場教授のポイント】偏光板は、実験用の教材として100均やネット通販などで購入できるよ。

【実験の仕方】

① 液晶テレビ、またはパソコンのモニターをつけて、明るい画面を表示する。

……【波場教授のポイント】背景が白いページや明るい画面を表示しておくと、偏光板を回したときの変化がわかりやすいよ。

②偏光板を画面の前にかざして、ゆっくり回転させていく。

cocreco偏光板をゆっくり回していくと、画面がだんだん暗くなり、やがて真っ暗に見える。

教授の「ここが物理だ!」解説

波場直之教授:なぜ、たった1枚の偏光板で画面が消えたように見えるのかな。ひみつは、光の“ゆれ方”と、偏光板の“中身”にあるんだ。

光は、波打たせたなわとびのなわのように、ある向きにゆれながら進む波だよ。テレビやパソコンなどの画面から出ている光は、はじめからタテにそろってゆれているんだ。これを「偏光(へんこう)」というよ。

じつは偏光板の中には、細いひも(とても小さな電線)が同じ向きにずらりと並んでいる。そのひもの中には、動くことのできる小さな電気があるんだ。

まず、液晶画面から出てくる光のゆれが、偏光板の中のひもと“直角”になっているときを見てみよう(イラスト①)。このとき、ひもの中の電気(青の丸)は、光にゆさぶられても動けない。だから光はそのままスーッと通り抜けて、画面は明るく見える。

波場直之教授:では、光のゆれが、偏光板の中のひもと同じ向きになるとどうなるか(イラスト②)。ひもの中の電気が光のゆれにゆさぶられて動き、光の力をすいとってしまう。だから、画面は暗く見えるよ。

波場直之教授:つまり、偏光板のひもの中の電気は、同じ向きにゆれる光だけをすいとる。これが、画面が消えて見える仕組みだよ。だから、偏光板を回すとひもの向きによって、画面がそのまま見えたり、真っ暗になったりするんだね。

───◆────◆───

波場先生の今回の実験はどうだったかな? 1枚の偏光板で画面が暗く見えるのは、光の「ゆれ方」と偏光板の向きが関係していたんだね。

偏光板を回す角度を変えると、画面の明るさがどう変わるのか、ぜひ観察してみてね。

次回5回目は、磁石と電池でくるくる回るモーターを作る実験に挑戦! 電気と磁石が生み出す不思議な力を、実験で確かめてみよう!

写真・文/波場直之

イラスト/古屋あきさ

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