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サッカーの150分の1…北海道のスケート授業は消えるのか「氷の文化」に分かれる親のホンネ

  • 2026.10.30

北海道帯広市は、冬になると、ほとんどの小学校で自前のリンクが造られる『スケート王国』です。しかし、いま、大きな岐路に立っています。

伝統である小中学校のスケート授業に、廃止検討の動きが広がっているのです。

地球温暖化や保護者の負担が増えることが心配される一方、名選手を育んだ文化が消えてしまうのではないか…という声も上がり、地元では波紋が広がっています。

スケート授業の廃止検討

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十勝では、早くもスピードスケートのシーズンが到来。
9月に帯広で開かれた競技会には、全国から中高生を中心に約400人が出場しました。

子どもの応援に訪れた保護者は「学校の授業をきっかけにスケート選手になりたいという子どもたちもたくさんいる」と話します。

8月、十勝出身の金メダリスト・髙木美帆さんが国民栄誉賞を受賞し、『スケート王国』がさらに盛り上がると思われた矢先…。

『帯広市のスケート授業廃止へ』。

帯広市教育委員会は、市内の小中学校で行われているアイススケートの授業の廃止を検討する方針を示しました。
スケートクラブのコーチは「文化がなくなってしまう。スケート自体が遠ざかっていく」と危機感をあらわにします。

一方、保護者からは「スケートの授業も回数が限られて、やる意味があるのかなと思っていた」といった意見も聞かれます。

北国の伝統 手作りのスケートリンク

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帯広市内の小学校では、真冬になるとグラウンドにスケートリンクが造られ、体育の授業や少年団の練習などに使われます。
地元では『陸(おか)リンク』と呼ばれています。

この陸リンクは、保護者や教職員が深夜に集まって水をまき、手作りします。

地元の大人たちからのプレゼントは、北国の伝統文化そのものです。
髙木美帆さんも、この『陸リンク』から競技を始め、世界に羽ばたきました。

温暖化や保護者負担増

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しかし、帯広で70年以上続いてきたスケートの授業も、ここ数年は温暖化の影響でリンク造りの時期が遅れ、授業時間の確保が難しくなっています。

また、保護者の負担も大きいとの理由から、帯広市教育委員会は8月、中学校のアイスホッケーの授業を2028年度をめどに段階的に廃止することと、小学校のスピードスケートの授業も、別の授業への移行も含めて検討する方針を示しました。

こうした動きに、競技関係者は危機感を募らせます。

スピードスケートチーム「クライマックス」の宮本信唯コーチは「スケート自体から遠ざかっていくので、文化がなくなってしまう。十勝からオリンピック選手も含め、世界で活躍する選手が減っていく可能性は大きい」と話します。

『廃止検討』に意見は様々…

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帯広市内にあるアイスホッケー専門店「イシカワスポーツ」です。

道具にかかる保護者の負担を軽くしようと、10年ほど前からスケート靴の『シーズンレンタル』のサービスを行っています。
特にアイスホッケーは、市内唯一の専門店として競技の普及に努めていただけに、石田英之代表はショックを隠せません。

「アイスホッケーは、もともとマイナーなスポーツなので、本当にやってる人しか知らないスポーツになってしまう。やってみたら本当に楽しいスポーツなので、その体験ができないことが、どんどん競技人口を狭めてしまう。それがすごく心配」

保護者の意見は様々です。

子どもがスケート選手の帯広市民からは…。

「競技人口の減少や競技力の低下が心配。授業がオリンピアンが生まれる土台になっていたと思うから、ちょっと寂しくなる」

「せっかく美帆ちゃんとかが、結果を残してスケート界を盛り上げようというときに。オーバルも開放してスケートの授業ができたら、もっと違うのかな」

一方で、気温に左右されるリンク造りや、物価高騰の中での費用負担には、二の足を踏む保護者も多くいます。

「だんだん雪が少なくなってきてスケートの授業も回数が限られて。正直ちょっと良かったなと」

「子どもの成長も大きいので、すぐに靴を買い替えないといけないので経済的に負担があるし、リンクを造るときもあるので、共働きは大変」

サッカーは15万人、スケートは1000人…

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スケートは北海道の『お家芸』と言われますが、実は全国での競技人口はかなり少なくなっています。
スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケーを含めても、260校で約1100人、うち420人ほどが北海道の高校生です。

競技人口が少ないなかでも、情熱と努力で名選手を育んできた土壌は、未来に残すべき地域の誇り。
子どもたちが氷に触れられる機会をどのように創り出していくのか、『スケート王国』に課題が横たわっています。

取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke読者編集部ぬまぬま

※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年9月10日)の情報に基づきます。

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