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「長文はまだ早い…」は親の勘違い! 5歳児がドハマりした「クセ強キャラ」の謎解き本

  • 2026.10.29

6歳差の男の子きょうだいを育てている、ライターのはなです。

今回は、5歳になる年長の次男のお話です。

次男は絵本が大好きで、毎晩、夫か私が読み聞かせをしています。最近では、自分で声に出して読む姿も見られるようになりました。

一人で絵本をめくる様子を見て、「そろそろ絵本よりも少し長い読みものにも挑戦できるかな?」と考えるようになったのです。とはいえ、小学生向けの読み物は、5歳のわが子にはまだ少し難しそう……。

そんなタイミングで見つけたのが、一般的な絵本よりも文字が多めの『たいやきデカ (1)だいふくどろぼうを つかまえろ』(以下、『たいやきデカ』)でした。

5歳の子どもと『たいやきデカ』を読んでみた

表紙に描かれた、顔がたいやきの刑事(デカ)・コゲンボを見るなり、「たいやきだ! ぼくとお兄ちゃんはあんこ、お母さんはクリーム、お父さんは変わった味が好きだよね」と、さっそく家族それぞれのたいやきの好みについて話し始めました。

「寝る前に一緒に読もうね」と約束すると、お風呂あがりから何度も「たいやきデカはまだ?」「いつ寝る?」と聞いてきた息子。早く読みたくて仕方がない様子に、私も思わず笑ってしまいました。

cocreco買ってもらった『たいやきデカ』を手に、ニッコリ記念撮影。この直後から、「早く読もう」攻撃がスタートしました。

待ちきれない息子のために、いつもより早めに寝室へ。まずは私が読み聞かせをしてみました。読み終えると、すかさず「もう一回読む!」とひと言。すっかり気に入ったようで、2回目は自分で挿絵を指さしながら、うれしそうに読み進めていました。

喜んでページをめくる姿を見て、「『たいやきデカ』が、絵本とは少し違う、文字の多い読み物に親しむきっかけになるかもしれない」と感じました。

絵本から少し長い読み物へ。次男なりのペースで、新しい読書の楽しみを見つけられたように思います。

5歳がとくに反応した3つのポイント

①ユーモアたっぷりのイラストに夢中

息子がページをめくるたびに手を止め、じっくり眺めていたのが、細かく描き込まれたイラストでした。

「ネギがお仕事してるよ! 変だねぇ」と笑ったり、「すごろくがある!」と、今保育園でハマっている遊びを見つけて教えてくれたり。あちこちに気になるものが描かれているようで、物語を追いながら、イラストの細かな部分まで楽しんでいました。

cocreco個性あふれる、コゲンボの同僚たち。 『たいやきデカ (1)だいふくどろぼうを つかまえろ』より抜粋
cocreco地図のイラストを迷路に見立てて、「犯人はどこに消えた……?」と推理気分を楽しんでいました。 『たいやきデカ (1)だいふくどろぼうを つかまえろ』より抜粋

イラストに夢中になり、なかなか物語が先へ進まないという、うれしい悲鳴も。ページのすみずみまでじっくり眺めていました。

②「あんこマックス!」「つぶあんショーット!」に大ウケ

一番声を出して笑っていたのは、たいやきデカがあんこを食べてパワーアップするシーン。

おしるこや大福を食べて、「あまい! うまい! あつい!」「あんこマックス!」と燃え上がる姿がツボだったようです。

犯人を退治する「つぶあんショーット!」の場面では、身振り手振りを交えながらポーズをまねするほど夢中に。本を読んでいるときはもちろん、読み終わったあとまで物語の世界を楽しんでいるようすが印象的でした。

cocreco「つぶあんショーット!」の場面のカタスギ(コゲンボの相棒)の表情もツボだった様子。指を指して笑っていました。

③「犯人は誰?」親子で推理を楽しめた

物語には、イラストから手がかりを探したり、目撃者の証言をもとに犯人を推理したりする場面があります。

息子は「この人じゃない?」「こっちが怪しい!」と、自分なりに予想しながら読み進めていました。予想はことごとく外れていましたが、それも楽しかったようで、親子で笑いながら答え合わせをしました。

ただ物語を追うだけでなく、「次はどうなるんだろう」「犯人は誰だろう」と想像をふくらませながら読めるところも、この本の魅力のひとつです。

絵本からのステップアップに『たいやきデカ』がぴったりな理由

絵本より少し長い、ちょうどいい読みごたえ

絵本には慣れていても、文字がぎっしり並んだ厚みのある本はまだ難しそう。少し長い物語に初めて挑戦する息子にとって、『たいやきデカ』は挑戦しやすい一冊でした。

絵本のようにイラストが豊富でありながら、全64ページと読みごたえもあります。絵を楽しみながら、これまでより少し長い物語を読む経験ができるところも、読み物に親しむ最初の一冊としてぴったりだと感じました。

章ごとに区切られ、少しずつ読み進められる

『たいやきデカ』は全4章構成です。「今日はここまで」と区切りながら読めるため、無理なく少しずつ読み進められます。

本人も「続きが気になるねぇ!」「ママは犯人が誰だか分かる?」と何度も話し、次の章を楽しみにしていました。「続きを知りたい」と待ち遠しそうにする姿を見たのは初めて。

一度に読み切ることの多かったこれまでの絵本とはまた違い、「続きが気になる」という楽しみ方をしている様子に、私もうれしくなりました。

漢字にも自然と親しめる

息子は、4歳から文字の読み書きを学ぶ教室に通っていたこともあり、ひらがなやカタカナは読めるようになっていました。

教室に通っていた経験のおかげか、『たいやきデカ』では、興味を持ったページを自分で音読する姿も見られました。すべての漢字にふりがなが付いているため、知らない漢字が出てきても、そこで読む手が止まることはありません。

一方で、言葉の意味や物語の内容で分からないところがあると、「これってどういうこと?」と私に質問。一緒に意味を確認しながら読み進めていました。

なお使われている漢字は、小学2年生までに習うもののみ。これから学校で学ぶ漢字に自然と触れられるのも、絵本から少しずつ読み物へと世界を広げていく時期には、うれしいポイントだと感じました。

「絵本は大好き。でも文字の多い本はまだ早いかも…」という子にぴったり

わが家にとって『たいやきデカ』は、絵本から、もう少し文字量の多い物語へと興味を広げるきっかけになった一冊でした。

個性豊かなキャラクターの言動に親子で大笑いしたり、イラストのすみずみまで眺めたり、犯人を予想したり。息子は物語を楽しむうちに、自然といつもより長いお話を読み進めていました。

なかでもうれしかったのは、「続きを知りたいから読む」という体験ができたことです。自分からページを開き、次の展開を楽しみにする姿を見て、長い物語を読む楽しさを少しずつ知っていっているように感じました。

「そろそろ絵本より少し長いお話にも挑戦できるかな?」「でも、文字の多い本はまだ少し早いかも……」。子どもの読書ステップアップに悩むご家庭に、ぜひ手に取ってみてほしい作品です。

※記事内の写真はすべて撮影:はな

cocreco『たいやきデカ (1)だいふくどろぼうを つかまえろ』文:春間 美幸/絵:ふじはら むつみ(講談社)
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