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「遊ぶお金はあるのに、貸した10万円は返せないのか」→「ケチくさいな」と舌打ちする弟。だが、母の還暦祝いの相談で一転した空気

  • 2026.10.29

「来月には必ず」を信じて貸した10万円

3年ほど前、当時20代後半だった弟から電話がありました。

「転職したばかりで、給料日までの生活費が足りないんだ。来月の給料が入ったら絶対に返すから、10万円だけ貸してほしい」

切羽詰まった様子に、私はすぐ10万円を振り込みました。

家族が困っているなら、力になりたいと思ったのです。

ところが、約束の翌月になっても弟から連絡はありません。

夜、自分の部屋から返済についてメッセージを送ると、こんな返事が来ました。

「ごめん、今月も出費が多くて厳しい。来月には必ず返すから」

そう言われると、もう少し待つしかありませんでした。

貸してから半年が過ぎても返済はなく、実家で会ったときも弟はお金の話を避けます。

一方で、母の前では週末の旅行や新しい服の話を楽しそうにしていました。

その夜、私は弟に電話をかけました。

「遊ぶお金はあるのに、貸した10万円は返せないのか」

すると電話の向こうから舌打ちが聞こえ、弟が急に声を荒らげたのです。

「兄弟なんだからそんなに急かさなくてもいいだろ。ケチくさいな」

そこで電話は切られました。

約束を守らないうえに、催促した私が悪いかのような言い方。腹が立ちましたが、母に心配をかけたくなくて、借金のことは話せずにいました。

母の還暦祝いで明らかになった弟の借金

ある日、母の還暦祝いの食事会について相談するため、私と弟は実家に集まりました。居間の座卓には母も座っています。

弟は店のパンフレットを広げて、何でもないことのように言いました。

「この店、よくない?兄貴、今回も立て替えといて。あとで払うから」

また「あとで払う」と言う弟。私はこれ以上、曖昧にするわけにはいかないと思いました。

「前に貸した10万円が返ってからな」

弟の手がパンフレットの上で止まりました。母は驚いた顔で弟を見ます。

「あんた、お兄ちゃんに借りてたの?それも10万円も」

「いや、それは……そのうち返すつもりで」

弟が言葉に詰まると、母は湯のみを置いて言いました。

「兄弟なんだからこそ、借りたお金はきちんと返しなさい。お母さんのお祝いの前に、まずそっちでしょ」

弟が催促を嫌がる理由にした「兄弟なんだから」という言葉。

母はそれを、約束を守るべき理由として口にしたのです。

弟はうつむいて、小さな声で答えました。

「……毎月少しずつ、兄貴に返します」

翌月から、弟の振り込みが始まりました。

還暦のお祝い当日、花束を受け取った母は、うれしそうに弟へ声をかけました。

「来月の分も、忘れないでよ」

弟は気まずそうに肩をすくめてうなずきました。

その姿を見て、私はようやく胸のつかえが下りました。花束の向こうでは、母が満足そうに笑っていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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