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SNSで話題の「マキシング」とは?2026年「今年の単語」に

  • 2026.10.28

米国の大手オンライン辞書Dictionary.comが、2026年を象徴する「今年の単語」を発表した。選ばれたのは、睡眠や朝食、仕事など、さまざまな言葉と組み合わせて使われる、SNSでおなじみの表現だ。(フロントロウ編集部)

選ばれたのは「マキシング」

Dictionary.comが2026年の「今年の単語」に選んだのは、「maxxing(マキシング)」。「maximizing(最大化すること)」を短縮した表現で、単独でも使われるが、多くの場合は別の単語の後ろに付けて、「徹底的に追求する」「限界まで最適化する」といった意味で使われる。

使い方は、日本語の「〇〇活」に近いかもしれない。ジム通いを極めるなら「ジムマキシング」、睡眠の質を高めるなら「スリープマキシング」、タンパク質の摂取を重視するなら「プロテインマキシング」、金曜の夜に自宅でくつろぐことさえ「コージーマキシング」になる。仕事でAIを最大限に活用する「トークンマキシング」という言い方まで生まれた。

健康から仕事まで、幅広い分野に浸透

選定にあたり、辞書の編集チームはニュース記事やSNS、検索データなどでの使われ方を分析した。

辞書部門を率いるスティーブ・ジョンソン氏は米CBSニュースに対し、この言葉は頻繁に登場しただけでなく、さまざまな分野で使われていたと説明。スラングがこれほど幅広い分野に浸透するのは珍しいという。

データもその広がりを裏付けている。英『The Guardian』によると、2026年8月時点のデジタルメディアにおける使用頻度は、2025年の月平均の約19倍に達していた。

なお、最終候補には「アフォーダビリティ(手頃な価格)」「データセンター」、年長者を軽くからかう若者言葉の「アンク」、そしてクリストファー・ノーラン監督の映画『オデュッセイア』でも注目された「オデッセイ(長い冒険の旅)」も並んでいた。

2025年に選ばれた「67」は、流行したものの意味がつかみにくい言葉として話題になったが、今年は比較的意味を理解しやすい言葉が選ばれた形だ。

「何もしない」ことまで最大化?

一方で、この言葉の広まりには複雑な背景もある。

「マキシング」が広く使われるきっかけとなったのは、外見の改善を徹底的に追求する「ルックスマキシング」という言葉。『The Guardian』によると、もともとは匿名掲示板や、インセル(自らを非自発的な独身者と捉える人々)のオンラインコミュニティなどで使われていたという。

あらゆる物事を「最適化」しようとする風潮には、専門家から懸念の声も上がっている。健康や人間関係は完成形を目指すものではないにもかかわらず、過度な自己監視や自己批判につながりかねないという指摘だ。

こうした風潮を皮肉るように、「ノーマルマキシング(普通であることを極める)」や「ナッシングマキシング(何もしないことを極める)」といった言い回しも登場している。

ジョンソン氏のお気に入りは後者で、何もしないことを徹底的に追求するにも相当な努力が必要だと、CBSニュースにユーモアを交えて語っている。

言語学者のケリー・ライト氏は、この言葉がすぐに廃れることはないと予想する。若者だけでなく、中高年や企業のブランドにも広く受け入れられているためだという。

日本でも「〇〇活」という表現がすっかり定着したように、「マキシング」も今後しばらく使われ続けるかもしれない。

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