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気分は「大怪獣最後の決戦」!? 一家の“殿さま”だった父を介護することになった時の、率直な気持ち【著者インタビュー】

  • 2026.10.28

【漫画】本編を読む

「誰のおかげでメシが食えると思ってる!」「文句があるなら出ていけ!」

意見をすれば横暴な言葉を返してくる父は、定年後も家事は一切せず、目の前のリモコンすら自分ではとらない。お酒や認知症の問題も出てきて、ついに母がダウン。典型的な昭和の男、“殿さま”のような父を介護することになってしまった次女・史子を主人公にした漫画『殿さまとわたし』(ぬまじりよしみ/双葉社)。著者が長年父と母を介護してきた経験をもとにしたフィクション作品だ。

「家族は自分の言うことをきくのが当たり前」という態度に翻弄される日々をリアルに、しかしコミカルに描く。そして父娘の物語だけでなく、姪夫婦の危機など家族の問題を描く本作。著者であるぬまじりよしみ先生に本作を描くに至った経緯から実際の介護生活についてなど、幅広くお話を伺った。

――タイトル『殿さまとわたし』の“殿さま”はお父様のことですよね。改めて、どんなお父様だったのか教えてください。

ぬまじりよしみ先生(以下、ぬまじり):私の都合で1話を16ページにしてもらったこともあり、作中の父に「いいトコ」は入っていませんが、昔はチャーミングなところもある、超オシャレな甘ったれでした。

――お父様を「殿さまみたいだな」と初めて感じたのはいつですか?

ぬまじり:幼い頃からです。何か買ってもらったとき、家族旅行から帰宅したとき、「ありがとうございました」と頭を下げることになっていました。父は好き嫌いが多いので別のおかずが用意されていたけど、子どもたちの好き嫌いは一切許してもらえませんでした。最初からそういう家庭でしたね。

――お父様の介護をすることが決まったとき、どんなお気持ちでしたか?

ぬまじり:この問題が起こるまでは、父の飲酒問題で何年も没交渉でした。面倒を見ることになった時点ですでに認知症のような症状もありました。もっと冷静になるべきだったのでしょうが、淡々と介護することは不可能でした。それに「母のように言いなりにはならないぞ」と身構えていたところもあったと思います。普通の親子関係なら「最後は意思を尊重して」という気持ちになったのかもしれませんが、「大怪獣最後の決戦」ぐらいの気持ちでしたね。

取材・文=原智香

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