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「やってしまった…」2台停められる新築購入も…妻の復職後、30代夫婦を襲った“思わぬ大誤算”

  • 2026.11.6
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

車を2台使うご家庭では、家探しの際に2台分の駐車スペースがあるかを重視する方も多いのではないでしょうか。ただし、必要な台数を停められても、家族の出勤・帰宅時間によっては、毎日の出し入れに手間がかかることがあります。

今回は、車を前後に停める「縦列駐車」の戸建てを購入した30代夫婦のお話です。購入当初は問題なく使えていた駐車場でしたが、妻の復職をきっかけに思いがけない負担が生じることになりました。

育休中の家探しでは、2台停められることを重視

30代のAさん夫婦は、小さな子どもと暮らす家を探していました。夫婦それぞれが車を使うため、駐車スペースは2台分ほしいと考えていたそうです。気に入った戸建てには、車を前後に並べる縦列駐車のスペースがありましたが、奥の車を出すには手前の車を一度動かす必要があります。

それでも、夫は前向きでした。

「2台停められるからここにしようよ」

当時、妻は育休中。購入後も、夫が出勤してから妻が車を使うことが多く、朝には手前のスペースが空いていました。夫婦とも、入れ替えが毎日の負担になるとは考えていなかったのです。

妻が復職。そこで気付いた出庫の不便さ

生活が変わったのは、妻が復職してからでした。妻は子どもを預けて出勤するため、夫より先に家を出ます。一方、帰宅は妻のほうが早く、駐車場の奥に車を停め、その後に帰宅する夫が手前に停める流れになりました。

すると翌朝、先に出たい妻の車が、夫の車にふさがれることになります。手前の車を動かし、奥の車を出してから、もう一度手前の車を駐車場へ戻す。出発前に、この作業が必要になったのです。

夫は当初、少し入れ替えるだけだから大きな問題にはならないと考えていました。しかし、出張で車を置いていく日には、妻が1人で2台を動かすことになります。

子どもの着替えや朝食、持ち物の確認に加え、車を入れ替える時間も必要になり、妻は以前より早く起きるようになりました。

雨の朝、車の入れ替えが夫婦の言い合いに

不満が表に出たのは、雨の朝でした。子どもの支度を終えた妻は、出発前に夫の車も動かさなければなりません。雨の中で2台の車を行き来することになり、夫にこう伝えたそうです。

「子どもを待たせて、私が2台動かすの?」

夫も、その言葉で、毎朝の負担を軽く考えていたことに気づきました。そこで夫婦は、妻の車が手前になるよう、駐車順を変えようとしました。しかし、妻が先に帰宅している日は、夫の帰宅後に2台を入れ替える必要があります。

朝の作業を減らそうとすると、今度は夜に作業が増える。夕食や寝かしつけと重なることもあり、どちらが車を動かすか、子どもを誰が見るかを巡って言い合いになる日が増えていきました。

月8,000円の駐車場を借り、年間9万6,000円の追加負担に

夫婦は生活時間や駐車順を調整したものの、無理なく続けられる方法を見つけられませんでした。

最終的に選んだのは、近隣に月8,000円の駐車場を借り、夫の車をそちらに停める方法です。追加の駐車場代は、年間9万6,000円。同じ賃料で5年間借り続ければ、48万円になります。

朝の入れ替えはなくなり、出発前に夫婦で言い合うことも減りました。一方、夫は毎日の通勤時はもちろん、雨の日でも自宅と駐車場の間を歩くことになりました。

夫は、購入時の判断をこう振り返りました。

「やってしまった…。2台停められれば十分だと思っていました。復職後の朝まで考えておけばよかった…」

自宅の駐車スペースは、日常的には1台分だけを使う形に。毎朝の負担を解消するために、購入時には想定していなかった駐車場代を払い続けることになったのです。

縦列駐車は、家族の使い方に合えば活用できる

縦列駐車そのものが、使いにくい駐車方法というわけではありません。

例えば、普段使う車を手前に置き、奥の車は休日だけ使うご家庭なら、入れ替えの頻度を抑えられます。夫婦の出勤・帰宅時間が合い、最後に帰宅する人が翌朝は先に出る生活でも、使いやすいでしょう。

すでに縦列駐車を利用している場合は、翌日の出発順を前夜に確認し、必要な日は夫婦がそろっている時間に入れ替える方法があります。その際、車を動かす人だけでなく、子どもの見守りや支度を担当する人も決めると、負担が一方に偏るのを防ぎやすくなります。

購入前に先々の生活のイメージもしておく

駐車場を確認するときは、台数や車体の大きさだけでなく、実際の生活に家族が車を使う順番まで当てはめて考えることが大切です。

誰が先に出勤し、誰が先に帰宅するのか。出張で1台を置いていく日はどうするのか。育休中に購入するなら、復職後の送迎も含めて考えておきましょう。

家は長く暮らす場所です。今の生活で停められるかに加え、家族の働き方が変わっても無理なく使えるか。その確認が、購入後の出費や夫婦の負担を防ぐことにつながります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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