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「将来の学費のために」学資保険で“300万円”を用意するが…→18年後、40代夫婦が直面した“想定外の誤算”【現役銀行員は見た】

  • 2026.11.8
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

「将来の学費のために」と学資保険に加入し、毎月コツコツ積み立てれば大学入学時は安心、とほっとした方は多いでしょう。しかしその「安心感」こそが後々大きな落とし穴になることがあります。

今回は、18年間信じて疑わなかった教育資金計画が大学入学目前で想定外の事態に陥り、窓口に駆け込んできた40代ご夫婦のエピソードをご紹介します。

「これで学費は安心」と信じ切っていた40代夫婦の誤算

教育費は人生の三大資金のひとつと言われるほど大きな金額が必要です。早めに対策を打つことは素晴らしいですが、時代とともにその「常識」は変化します。

長年銀行の窓口でご相談を受けてきましたが、教育資金のお悩みに直面することは少なくありません。ある日、窓口に40代のご夫婦が青ざめた表情でいらっしゃいました。

「教育ローンを申し込みたいのですが…実は、学資保険だけでは全然足りなかったんです」と、奥様のAさんは深く肩を落とされました。

お話を伺うと、ご夫婦はお子さんが0歳のときに学資保険に加入。毎月保険料を支払い続け、18年後に300万円の満期金を受け取りました。「これさえあれば大学の学費は完璧だ」と疑わなかったと言います。ところが、いざ大学進学の時期を迎えると、その300万円はあっという間に底をついてしまったのです。

入学式を前にまさかの出費…春の段階で口座残高を見て呆然

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

現実の費用は想像を超えていました。志望した私立大学(文系)の初年度納入金は約150万円。さらに県外への進学だったため、一人暮らしのアパートの敷金・礼金や家具家電の購入などで約100万円が飛んでいきました。

「満期金のうち、入学前の春だけで250万円も消えてしまったんです。2年生以降の授業料や毎月の仕送りはどうすれば…」と、ご主人は頭を抱えていらっしゃいました。

昔の学資保険は予定利率が高く、支払った金額以上に増えて戻ってくるのが一般的でした。しかしここ十数年は超低金利時代です。加えて大学の授業料自体が高騰しており、「教育費のインフレ」が起きています。ご夫婦は「18年前の感覚」のまま、現代の物価上昇や学費の高騰を見落としていたのです。

学費の「想定外」を防ぐための具体的な対策

このような事態に陥ったら、不足分を教育ローンや奨学金で解決できるケースも多いですが、何より事前の準備が重要です。

まず、「大学4年間で総額いくらかかるのか」を最新データでシミュレーションしておくべきでした。現代の私立大学文系の4年間の学費総額は約400万円とも言われています。さらに県外での一人暮らしの仕送り平均は月約8万〜9万円にのぼります。これらを計算するだけでも、18年前に想定した以上の負担になるのは明らかです。

また、近年の大学入試では推薦入試などで秋頃に合格が決まるケースが増え、学資保険の満期時期(18歳の春)より前に初年度納入金の支払い期限が来てしまう「納入時期のズレ」が生じることも、大きな落とし穴です。

学資保険は確実に資金を準備できる制度ですが、それ「だけ」で現代の教育費全てを賄うのは困難です。学資保険で手堅くベースを作りつつ、インフレに強い資産運用を組み合わせることに注意すべきです。例えば非課税メリットのあるNISAなどを活用し、長期的な目線で投資信託等を用いて教育資金の一部を運用するのも有効な手段です。

その後、Aさんご夫婦は教育ローンを活用して無事に春の納入を乗り切られましたが、月々の返済負担を抱えることになり後悔されていました。

Aさんご夫婦のように直前で青ざめないためにも、まずはお子さんが高校に上がる前に「大学4年間の総額試算」を一度書き出してみることから始めてみてください。


執筆者:加藤隆二
現役銀行員ライター。保有資格:FP2級。
銀行勤続30年以上の現場経験を活かし、お金のリアルな事情を発信中。

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