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実家で“昔の通帳”を発見した50代女性→「5万円くらい残っていたはず」銀行に行くが…担当者から告げられた“思わぬ事実”に呆然

  • 2026.11.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

年末の大掃除や実家の片付けをしているときに、引き出しの奥から懐かしいものが出てきた経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。

もしそれが「昔使っていた銀行の通帳」だったらどうでしょう。「もしかしたら、いくらかお金が残っているかも!」と、ちょっとした臨時収入を期待してワクワクしてしまうかもしれません。

しかし、このような「忘れていた口座・通帳」には、思いもよらない落とし穴が潜んでいることがあります。

そこで今回は、古い通帳を見つけた女性が直面した、思いがけないトラブルと、知っておくべきお金のルールについてお話しします。窓口で彼女が”呆然としたワケ”とは、一体何だったのでしょうか。

実家の片付けで発見した「お宝」?期待に胸を膨らませた50代女性

ある日の午後、私が勤務する銀行窓口に、50代の女性(Aさん)がいらっしゃいました。手には、すっかりデザインが古くなった当行の通帳が握られています。

「実家の片付けをしていたら、独身時代に使っていた通帳が出てきたんです。たしか5万円くらい残っていたはずなので、引き出したいのですが……」

Aさんは笑顔でそうおっしゃいました。20年前に結婚して実家を出て以来、すっかり存在を忘れていた口座だそうです。「5万円あれば、家族で美味しいものでも食べに行ける」と、少し弾んだ声でお話しされていました。

私は「かしこまりました。お調べいたしますね」と通帳をお預かりし、端末で口座の状況を確認しました。

しかし、画面に表示されたステータスを見て、私はAさんに心苦しい事実をお伝えしなければなりませんでした。

銀行窓口で告げられた事実。Aさんが呆然とした理由とは

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「A様、申し訳ございません。こちらの口座は現在、すぐにはお引き出しや残高照会ができない状態になっています」

「なんですかそれ。私のお金なのに、引き出せないってことですか?」

Aさんの笑顔がスッと消え、困惑した表情に変わりました。

銀行などの金融機関では法律に基づき、10年以上入出金などの取引がない預金は原則「休眠預金」として扱われます。もちろん、休眠預金になったからといって「お金が没収されてしまう」わけではありません。適切な手続きを踏めば、自分の預金として取り戻すことができます。

しかし、Aさんを呆然とさせたのはここからでした。口座を復活(または解約)させるための「本人確認のハードルの高さ」です。

氏名変更と印鑑紛失が招いた「手続きの迷宮」

「手続きをすれば引き出せるんですね。じゃあお願いします」とおっしゃるAさんに、私はさらにお尋ねしました。

「ありがとうございます。では、当時お届けいただいていた『届出印(銀行印)』と、ご本人様確認書類をお願いできますでしょうか。また、通帳は旧姓のままですので、お名前が変わったことがわかる書類も必要になります」

Aさんはハッと息をのみました。

「届出印……20年前のハンコなんて、どれかわかりません。それに、結婚して苗字も住所も変わっていますし、運転免許証には今の情報しか載っていませんよ」

この場合は、一般的に以下のような手続きが必要になるのです。

  1. 旧姓から現在の氏名への変更の連続性が確認できる「戸籍謄本(こせきとうほん)」などの公的書類の取得
  2. 旧住所から現住所へのつながりがわかる書類の用意
  3. 届出印の紛失に伴う、新しい印鑑の登録手続き
  4. 休眠預金の払戻し手続き

※以下は一般的な流れです。金融機関によって手続きや必要書類は異なりますので、必ず公式サイトなどでご確認ください

「たった5万円を引き出すために、市役所に行って戸籍を取って、ハンコも新しく登録し直さなきゃいけないの……?」

Aさんは肩を落とし、手続きの煩雑さにすっかり呆然としてしまいました。

後日、Aさんは市役所で戸籍謄本を取得し、新しい印鑑を持参して再び窓口へご来店されました。数時間の手続きを経て無事に約5万円を受け取ることができましたが、「すっかり疲れ果ててしまいました。こんなことなら、もっと早く整理しておくべきでした」と苦笑いされていました。

使っていない口座は放置NG!トラブルを防ぐための対策と教訓

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんのようなケースは、銀行窓口では決して珍しいことではありません。進学や就職、結婚などのライフイベントで作った口座をそのまま放置してしまうことは、誰にでも起こりうることです。

しかし、長期間放置してしまうと、いざというときの手続きが非常に面倒になります。今回のケースから得られる教訓を整理しておきましょう。

例にもあるとおり、ご自身の情報は常に最新に保つことが基本です。時間が経てば経つほど、過去の自分を証明するための書類集めが困難になり、いざという時に困ってしまいます。

まずは金融機関に相談を

万が一、長期間放置してこのような状態になったら、焦る必要はありません。ご自身のお金であることに変わりはないので、本人確認書類や戸籍謄本、新しい印鑑などをしっかりと揃えて窓口に申し出れば、手続きをして解決(返金)することができます。まずは銀行に相談してください。

お金の管理は、ご自身の生活を整えることそのものです。「いつか使うかも」と眠らせている通帳があれば、ぜひこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。皆さんの大切な資産を守り、スッキリとした気持ちで毎日を過ごせるよう、現役銀行員として応援しております。


参考:長い間、お取引のない預金等はありませんか?(金融庁)

執筆者:加藤隆二
現役銀行員ライター。保有資格:FP2級(個人資産相談業務)。銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

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