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父のタンスから“古い株券”を発見した40代娘→「紙くずかな」念のため銀行に確認すると…3週間後、届いた“1通の通知”に驚愕

  • 2026.11.5
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

今では紙の株券を見たことがない人も多いのではないでしょうか。

しかし、現在もタンスに株券が眠っているとしたらどうでしょう。「紙くずかな」と思って捨てるかもしれません。今回は「古い株券を発見した」40代・女性Cさんの体験談をご紹介します。

遺品の整理をしていて発見

Cさんの父が亡くなったのは昨年の秋。

実家の整理をしたいと母に頼まれ、父の使っていたタンスを整理しているときに「あるもの」を見つけました。

出てきたのは某有名企業A社の株券でした。

「紙の株券ってもう価値がないんじゃなかったかな」

株券の電子化=紙の株券無価値となっていると思ったCさんが捨てようとした矢先、母に言われました。

「念のため、問い合わせてみた方がいいんじゃないの?」

Cさんが発行会社に問い合わせると、信託銀行を案内され相談に行くことに。

「無効な株券」だと思っていたのに

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「紙の株券は無効になっていても、特別口座に残っている可能性がありますよ」と信託銀行の窓口で説明されました。

電子化後に証券会社の口座等に預ける手続きをしていない場合、株主名簿の管理をしている信託銀行で「特別口座」として管理されている場合があることを知るCさん。

父が亡くなった時点でどれくらいの株式を保有していたのか確認するため、Cさんは必要書類を提出。株式残高証明書を取り寄せることにしました。

3週間経過して自宅に信託銀行から1通の封筒が届き、驚愕しました。

「え?こんなに残ってたんだ…」

そこには父名義で1,000株と記録されていました。現在の株価に換算すると約900万円の価値です。

これなら相続税はかからない

Cさんは母と相談して株の名義をCさんに変更しました。

手続きのとき銀行の担当者から言われハッとしました。

「相続税の手続きが必要になるかもしれませんね」

父の遺産は3,000万円。新たに加わった株式を加えて3,900万円です。

基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。Cさんの場合、相続人は母とCさんの2人、4,200万円が基礎控除額です。

「基礎控除内だから税金はかからない」そう考えたCさんの想定が崩れるのはあっという間でした。

相続税評価の落とし穴

念のための確認をしておこうと、最寄りの税務署に相談。

そこで相続税評価は現在の株価ではなく「父が亡くなった時点を基準に評価」することが判明。

なお、上場株式の評価額は死亡日の終値だけでなく、死亡した月・前月・前々月の月平均株価のうち最も低い金額を選んで計算できるルールとなっています。

父が亡くなった当時はA社の株価が現在より高く、相続税のルールで評価すると約1,500万円の価値。本当の遺産総額は4,500万円だったのです。

Cさんのケースで課税対象となる金額は、

遺産総額4,500万円−基礎控除4,200万円=300万円

※ここから借金等の「負の財産」や「葬儀費用」等があれば引くことができます。また、実際の税額算定には配偶者の税額軽減等の特例も考慮します。

さらに、相続税の申告期限は「相続の開始を知った日の翌日から10か月以内」ですが、この期間も過ぎていました。

そのため、Cさんは相続税の期限後申告が必要となり、加算税と延滞税を含めた税金の支払いをすることになってしまいました。

「もう少し早く遺品整理しておけばよかったです。今さらですけど」と後悔を口にするCさん。

「ただ、紙くずだと思って株券を捨てていたらと思うと、ゾッとしますね」

遺品整理を後回しにしない

亡くなった人の財産は目に見えるものだけとは限りません。とくに「これって価値がないよね」と思ったものに価値があることも。

遺品整理中、価値が分からないものが出てきた場合は自己判断で処分するのはお勧めしません。気になるものを発見したら、金融機関や専門家に相談するなどして早期に遺産全体の把握に努めましょう。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

証券会社勤務を経て、国税組織で12年間勤務。法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事した経験を生かし、現在は神戸市で「ゆとり税務会計」を運営。中小企業・個人事業主を中心に、税務顧問、確定申告、税務調査(全国対応)などの税務支援を行っている。税理士と2級ファイナンシャル・プランニング技能士のWライセンス。

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