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「手続きは落ち着いてから」父の死後に“600万円の口座”を放置した60代娘→2ヶ月後、実家に届いた“1通の通知”に「うそでしょ…」

  • 2026.11.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、父を亡くした60代女性・Aさん(仮名)の体験談です。

「父の口座はそのままで大丈夫。手続きは落ち着いてからでいい」

そう考えていたAさんでしたが、2か月後、実家に届いた1通の督促状を見て、思わず声を上げます。親が亡くなったとき、銀行へ連絡する前に確かめておきたいことをご紹介します。

父が亡くなり、銀行へ連絡

63歳のAさんの父は、今年の夏に92歳で亡くなりました。実家では、88歳の母が1人で暮らしています。

葬儀を終えた翌週、Aさんは父の口座がある銀行に電話をかけ、父が亡くなったことを伝えました。

相続手続きに必要な書類について案内を受け、まずは書類を集めることにしました。

実家の電気代やガス代は、父の口座から引き落とされていました。

「父の口座はそのままで大丈夫。引き落とし口座の変更は、相続の手続きと一緒にすればいい」

Aさんは、そう考えていました。

2か月後、実家に届いた督促状

それから2か月後、母からAさんに電話がかかってきました。

「電力会社から、電気料金のお支払いについてのお願いが届いたの」

母が受け取ったのは、電気料金が支払われていないことを知らせる督促状でした。期日までに支払わなければ、電気を止める場合があると書かれています。

実は前の月にも、電気料金の振込用紙が届いていました。しかし母は、いつものお知らせだと思い、そのまましまい込んでいたのです。

「うそでしょ……。口座にはお金が残っているのに」

驚いたAさんは、すぐに銀行へ問い合わせました。

死亡を伝えると、引き落としも止まる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

銀行の担当者から説明されたのは、Aさんが思ってもいなかったことでした。

銀行は、預金者が亡くなったことを知ると、その口座の取引を原則として止めます。入金や引き出しだけでなく、公共料金などの口座振替も止まるのです。

Aさんの父の口座も、銀行へ電話をした日から引き落としができなくなっていました。

Aさんの実家が契約している電力会社では、支払期日の翌日から10日以内に払えば延滞利息はかかりませんが、それを過ぎると延滞利息の対象になります。さらに、期日から20日を過ぎると、予告のうえで電気を止める場合があります。

Aさんはすぐに未払いの電気料金を振り込みました。そのうえで、母の名義で契約を引き継ぎ、母の口座から引き落とされるよう手続きをしました。

また、母の生活費については、別の方法があることも知りました。

遺産分割が終わる前でも、相続人は口座ごとに「亡くなった時点の預金額×3分の1×法定相続分」まで払い戻しを受けられます。1つの銀行から受け取れるのは、1人150万円までです。

父の預金は600万円で、相続人は母とAさん、兄の3人です。母の法定相続分は2分の1なので、母が1人で払い戻せるのは、600万円×3分の1×2分の1=100万円です。

早めに引き落とし口座の変更を

親が亡くなったら、まずは次の点を確認してみてください。

・親の通帳で、何が引き落とされているか
・電気・ガス・水道などの支払いを、誰の口座に切り替えるか
・当面の生活費や葬儀費用を、どこから払うか

親の口座にお金が残っていても、銀行が死亡の事実を知れば、公共料金などの口座振替も止まります。親の口座から引き落としていた支払いは、通帳で早めに確認し、引き落とし口座を変更しておくことが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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