1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 「利息が増える」“500万円の定期預金”を年1.2%に預け替えようとした50代男性→窓口で知った“予想外のルール”に戸惑ったワケ

「利息が増える」“500万円の定期預金”を年1.2%に預け替えようとした50代男性→窓口で知った“予想外のルール”に戸惑ったワケ

  • 2026.11.4
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。みなさんは、銀行で今より金利の高い定期預金を見つけたら、どうしますか。満期が近ければ「次はそちらに預けよう」と考えるかもしれません。

500万円を年1.2%で2年間預けると、利息は単純計算で税引前約12万円。魅力的に感じる金額ですが、同じ銀行に預けているお金を移すだけでは、この金利を使えない商品もあります。

金額も期間も合っているのに、なぜ申し込めないのでしょうか。56歳男性の事例から、見落としやすい条件を解説します。

利息12万円を期待したのに…満期前の相談でわかったこと

子どもの教育費の負担が一段落した会社員のTさん(56歳)。老後に向けて資金を確保しようと、500万円を定期預金に預けていました。2026年10月、翌11月に満期を迎えると気づき、次の預け先を調べ始めます。

そこで目にしたのが、いつも使っている銀行の「2年間・年1.2%」というキャンペーンでした。Tさんは計算してみました。500万円なら2年間で税引前約12万円。税金を引いた後も約9万6,000円になる見込みです。預け先を変えずに利息が増えるなら、ぜひ利用したいと考えました。

今の定期預金が満期になったら、その500万円を新しい定期預金に移す。Tさんにとっては、ごく自然な手続きのつもりでした。ところが、事前に訪れた銀行の窓口で予想外の説明を受けます。

「この特別金利は、当行へ新たに入金されたお金が対象です。現在の定期預金の満期金は使えません」

Tさんは戸惑いました。新しく定期預金を作るのだから、キャンペーンにも申し込めると思っていたからです。担当者によると、問題は500万円という額でも、2年間という期間でもありません。すでにその銀行にあるお金を使おうとしたことでした。

利息の計算ばかり気にしていたTさんは、預けるお金の条件まで読んでいませんでした。窓口で事情を聞き、その場での申込みを見送ることに。満期までに、ほかの預け先も含めて考え直すことにしました。

※利息は単純計算による概算です。実際の金額は預入日数や利息の計算方法などによって異なります。

「新しい定期預金」と「新しいお金」は違う

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

一部の定期預金キャンペーンでは、特別金利を利用できるお金を「新規資金」に限っています。この場合の「新規」とは、契約を新しく結ぶことではなく、その銀行へ新たに入った資金を意味します。

例えば、別の銀行から500万円を振り込めば対象となる商品があります。一方、同じ銀行で満期を迎えた定期預金を、そのまま預け直すと対象外になる商品もあります。

一度引き出して入金し直せば対象になる、というわけでもありません。入金時期やお金の出どころなど、細かな決まりは商品ごとに異なります。

つまり、Tさんが見落としていたのは、金利でも預入金額でもなく「どのお金を使うか」という条件だったのです。

FPが解説 預け替える前に確かめたいこと

キャンペーンの広告には高い金利が大きく示されますが、それだけで自分も申し込めるとは判断できません。次の4点を確認しておきましょう。

  • 預けるお金: 今ある預金も対象になるか
  • 申込方法: 窓口やネットで申し込めるか
  • 金利の期間: 高い金利はいつまで続くか
  • 途中解約: 解約できるか、利息は減るか

最低預入金額や申込期限も、商品ごとに確認が必要です。満期後に自動で継続されても、特別金利がそのまま続くとは限りません。

さらに注意したいのは、満期前の預金を解約して移す場合です。元の預金の利息が減ったのに、移した先のキャンペーンも使えない可能性があります。

また、金利だけでなく、満期まで使う予定のないお金かどうかも考えておきたいところです。

高い金利を見つけたら、まずは今の預金の満期日と、そのお金が対象になるかを銀行に伝えて確認しましょう。利息の多さだけでなく、実際に利用できる条件かどうかが大切です。


※プライバシー保護の観点から、内容を一部調整しています。

執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

の記事をもっとみる

注目コンテンツ