1. トップ
  2. エピソード
  3. 「店長を出せ!」買ったばかりのテレビが値下がりし、店員に激怒した夫。だが、店長が返した一言

「店長を出せ!」買ったばかりのテレビが値下がりし、店員に激怒した夫。だが、店長が返した一言

  • 2026.10.28

店員さんの言葉を信じて買ったテレビ

結婚したばかりのころ、夫と家電量販店へ行ったときの話です。

その店では、携帯電話の会社を乗り換えると、家電の購入に使えるポイントがもらえるキャンペーンを実施していました。

私たちも乗り換えの手続きを済ませ、テレビを選ぶことにしました。

気に入ったテレビは、もらえるポイントより少し高い商品でした。

足りない分は自分たちで支払う必要があり、購入を迷っていると、担当の若い男性店員さんが声をかけてくれました。

「このテレビは、これ以上安くなることはないですよ」

その言葉を聞いた夫は、私のほうを見て言いました。

「じゃあ、思いきって買っちゃおうか」

こうしてテレビを購入し、持ち帰った日から毎晩のように夫婦で映画を楽しんでいました。

ところが、購入から1週間後の朝のことです。

チラシを見ていた夫が、突然声を上げました。

「おい、うちのテレビ、値下がりしてるじゃないか」

確認すると、確かに同じテレビが購入時より安い値段で掲載されていました。

「本当だ。でも、よくあることじゃない?」

「安くならないって言ったんだぞ。だまされたんだよ」

夫はすっかり腹を立て、店に文句を言いに行くと言い出しました。

店員さんの説明と違うことは気になりましたが、私はまず落ち着いて確認すればいいと思っていました。しかし、夫は私が止めるのも聞かずに家を出てしまい、私も慌てて後を追いました。

怒鳴り続ける夫に、店長が伝えたこと

昼ごろ、店に着いた夫は、前回対応してくれた店員さんを見つけるなり、チラシを突きつけました。

「ちょっと、これどういうことですか。もう安くなってますけど」

店員さんが「お調べします」と答えかけた、そのときです。

「店長を出せ!詐欺集団か!」

夫の怒鳴り声が売り場に響きました。

店員さんは困った表情で頭を下げています。それでも夫は強い口調で詰め寄り続け、周囲のお客さんたちも何事かと振り向いていました。

私は恥ずかしさでいっぱいになり、夫の後ろでうつむくことしかできませんでした。

そこへ、売り場の奥から店長さんが出てきました。

店長さんは夫の話を聞き、レシートとチラシを確認すると、落ち着いた声で説明しました。

「確かに、現在の価格はお買い上げ時より下がっております。商品の価格は、販売時期によって変わることがございます」

「でも、安くならないって言われたんですよ」

夫が不満を口にすると、店長さんは頭を下げました。

「そのようにご案内したのであれば、適切な説明ではありませんでした。申し訳ございません」

店長さんが謝ったことで、夫も少し落ち着いたようでした。

しかし、店長さんの話はそれで終わりませんでした。

「ただ、先ほどの『詐欺集団』というお言葉は、店員に対して少し行き過ぎていたと思います。そちらについては、謝っていただけませんか」

夫は何か言い返そうとしましたが、言葉が出てきません。

店員さんの説明が間違っていたことと、夫が怒鳴りつけたことは別の問題です。

周囲のお客さんの視線も気になったのか、夫は耳まで赤くし、しばらく黙っていました。

そして、店員さんのほうを向くと、小さな声で言いました。

「……すみませんでした」

店員さんは静かに頭を下げました。

私は店長さんと店員さんに深くお辞儀をして、まだその場に立っている夫を残し、ひとりで先に店を出ました。

確かに、店員さんの説明はよくありませんでした。それでも、いきなり怒鳴りつける必要はなかったはずです。

買ったばかりのテレビが値下がりしたことよりも、店で見た夫の姿のほうが、私にはずっとショックな出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ