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「こいつ逃げた奴です!」独立して1年、会食中に元同僚と遭遇→数日後、「雇ってくれ…」大逆転のワケ

  • 2026.10.27

私はとあるメーカーで部品の営業をしていました。日々、数字を追う一方で、「売る側」ではなく「つくる側」に回りたいという思いが次第に強くなり……。ついに独立を決意し、退職の意思を上司へ伝えました。

独立後の採用面接で“ひとりの女性”が

上司に退職の意思を伝えると、少し驚きながらも「君らしいな」と苦笑い。親しい同期は「戻りたくなったら戻ってこい」と肩を叩き、送り出してくれました。一方、最終出勤日には「独立なんて無謀だ」「会社なんてつくれるはずがない」といった心ない冗談や皮肉も耳にすることに。そんな言葉を背に、私は定時に会社を後にしたのです。

退職後、商品開発に特化した小さな会社を立ち上げました。これまでに築いた人脈を見直し、事業計画や資金繰り表を何度も修正。電話やメール、打ち合わせを重ねながら、採用活動にも踏み切りました。

面接の日、ひとりの女性がやってきました。Aさんと名乗る彼女には見覚えがあり、履歴書を見ると、以前勤めていた会社の別部署にいたことがわかりました。少人数でのざっくばらんな面接だったこともあり、Aさんは「取引先とのトラブルの責任を押し付けられ、強く言い返せず退職した」と率直に話してくれました。「ここでは自分にできることを精一杯やりたい」という言葉に芯の強さを感じ、私はAさんを含む数名を採用。こうして会社は本格的に動き出しました。

元同僚とAさんの意外な接点

Aさんが入社して数カ月。仕事の覚えが早く、打ち合わせに同席する機会も着実に増えていきました。そんなある日、会食で訪れた店で、1年ぶりに元同僚のBと再会。相変わらずの口ぶりで、私の独立を無謀だとからかい、実績の乏しさを指摘。さらにAさんを見て「おや、久しぶりだね」と不敵な笑みを浮かべました。

BはAさんに「その節はいろいろお騒がせしたね。でも忠告しておくけど、君の入った会社は厳しいと思うよ。実績もないし、うまくいく保証なんてどこにも……」と嫌味を続けます。うんざりしていると、Aさんの表情がこわばったのです。その様子を見て、彼女が前職を辞めざるを得なかった原因はBにあるのかもしれない……と悟りました。

Aさんはうつむいたまま黙っています。私は小さく息を吐き、あるメーカーとの共同開発が決まっていることを伝えました。するとBは「ふん、どうせ途中でダメになるさ……」とぶつぶつ言い残し、店を出ていったのです。

明らかになった元同僚の悪事

共同開発は、ありがたいことにトントン拍子で進みました。新商品は発売直後から想像以上の反響があり、Aさんはうれし涙をぬぐいながら「ここに来てよかった」と小さく笑いました。私も「こちらこそ」と笑顔で応えました。

数日後、以前の職場に勤める知人から、Bについての話を聞きました。前の会社でBが担当した案件に不備が見つかり、調査が入ったというのです。その結果、Aさんが責められ、退職に追い込まれた件も、実はBが自分の指示ミスを隠し、Aさんに責任を押し付けていたことが判明。Aさんには一切責任がなかったことも明らかになったそうです。

それから間もなく、Bから「知っていると思うけど、今の会社に居づらくて……。君の会社、好調らしいな。俺を雇ってくれないか? まあ、転職先を紹介してくれてもいいよ?」というメールが届きました。私は返信することなく、そっとメールを閉じました。

元同僚を待ち受けていた結末

週末、Aさんとささやかなお祝いをしました。居酒屋の半個室で焼き鳥をつまみながら、これまでの苦労話に笑いがこぼれます。「最初のころは、毎朝おなかが痛かったんです。失敗したら、また責められるんじゃないかって」そう打ち明けたAさんは、ほっとしたように目を細め、「これからもよろしくお願いします」と頭を下げました。

後日、以前の職場に勤める知人から、Bのその後を聞きました。Aさんへの責任転嫁が問題視され、本人の希望とは異なる部署へ異動になったそうです。人に責任を押し付け、上から押さえつけるやり方は、もう通用しない――。これからも、社員の笑顔と意欲を大切に、前へ進んでいこうと心に決めました。

◇ ◇ ◇

誰かを踏み台にするような生き方は、いずれ自分自身に跳ね返ってくるかもしれません。人を見下すことなく、周囲から信頼される人でありたいですね。

【取材時期:2026年10月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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