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「すみません!すぐどきます」釣具店でお客様の邪魔をしてしまった。だが、お客様の態度に思わず困惑

  • 2026.10.28

棚の前で浴びせられた、乱暴な一言

学生のころ、僕は釣具店でアルバイトをしていました。ある日の昼、倉庫から出した商品を売り場の棚に補充していたときのことです。

通路にしゃがんで箱を並べていると、中年の男性客がすぐ横で立ち止まりました。

どうやら、僕と段ボールが見たい棚の前をふさいでいたようです。

「邪魔だ、どけ!」

突然の大声に驚きましたが、作業の邪魔になっていたのは確かです。

「すみません!すぐどきます」

僕は慌てて頭を下げ、段ボールを抱えて場所を空けました。

それで終わりだと思っていたのですが、男性はその後も何度も来店し、僕が作業している棚の前で足を止めるようになりました。

「またお前か。どけって言ってるだろ」

そのたびに謝り、作業を中断して場所を空けました。

ところが、次第に男性の行動はエスカレートしていきました。

別の売り場の商品を僕が整理した棚に置いたり、並べ終えたばかりの箱を目の前でわざと崩したりするようになったのです。

「あの、お客様。それはちょっと…」

思わず声をかけると、男性は鼻で笑いました。

「何だよ。店員が客に文句か?並べ直せばいいだろ。お前の仕事だろ?」

「……申し訳ありません」

そう答えるしかありませんでした。崩された箱を拾い、また一つずつ並べ直す。悔しくても、どうすればいいのか分かりませんでした。

とうとう我慢できなくなった僕は、閉店後、店長に事情を相談しました。

「そうか……。分かった。ちょっと時間をくれ」

店長は真剣な表情でそう言うと、事務所へ戻っていきました。

防犯カメラを指さした店長の一言

それから数日後の昼、あの男性がまたやって来ました。

僕の横に立つと、並べたばかりの箱に手を伸ばしました。

また崩される。そう思って身構えた、そのときです。

「お客様、少しよろしいですか」

声をかけたのは、男性の隣に立っていた店長でした。

店長は天井の防犯カメラを指さし、落ち着いた声で話し始めました。

「先日のことは、カメラの記録でも確認しました。商品をわざと崩したり、違う棚に置いたりするのは、やめていただけませんか」

男性は箱を手にしたまま、ぴたりと動きを止めました。

「な、何だよ。俺は客だぞ!」

「はい。ただ、ほかのお客様も使う売り場ですから。こういうことが続くようでしたら、ご来店をお断りすることになります」

店長は声を荒らすことなく、はっきりと伝えました。

通路の向こうにいたお客様たちも、何事かとこちらを振り返っています。

男性は天井のカメラを見上げ、店長の顔を見ました。何か言いたそうに口を開きましたが、言葉は出てきません。

やがて、手にしていた箱をぎこちなく棚に戻すと、顔を赤くして、誰とも目を合わせずに店を出ていきました。

僕はその場に立ったまま、しばらく動けませんでした。

店長は棚を確認すると、僕のほうを向きました。

「相談してくれてよかったよ。記録も見て、ちゃんと確認できたから」

「店長……ありがとうございます」

ようやくそう答えると、ずっと張りつめていた気持ちが少し楽になりました。

それ以来、男性が棚を崩しに来ることはなくなりました。

毎日当たり前のようにしていた商品補充の仕事を、安心して続けられる。そのことが、僕には何よりうれしかったのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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