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「残してもいいんですよ。バイキングだし」朝食を山盛りにした同僚。だが、忘れ物を取りに戻った私が見た光景

  • 2026.10.27

朝食会場で見た山盛りの皿

会社の社員旅行で、有名なホテルに泊まったときのことです。

朝食は高い階にある会場でのバイキング。

私は前の晩から楽しみにしていて、朝も目が覚めるとすぐに支度を始めました。

同室の同僚と会場へ向かうと、大きな窓の向こうに街の景色が広がっていました。

ほかの同僚たちも集まっていて、みんなで同じテーブルに座ることになりました。

「私、ここで席を見てますから。先に取ってきてください」

そう言ってくれたのは、私より年下の同僚でした。

「ありがとう。じゃあ、お先に」

私は料理を取って戻り、今度はその同僚が料理を取りに行きました。

ところが、しばらくして戻ってきた同僚のお皿を見て、私は思わず二度見してしまいました。

パンにオムレツ、ソーセージ、煮物まで。いろいろな料理が、今にも崩れそうなほど山盛りになっていたのです。

「えっ、すごい量!そんなに食べられるの?」

思わず聞くと、同僚はにこにこしながら答えました。

「いいえ、残してもいいんですよ。バイキングだし」

「あ、そうなんだ…」

私はそれ以上、何も言えませんでした。

子どものころから、食べ物はなるべく残さないようにと言われて育った私。

バイキングだからといって、食べきれないほど取ることには抵抗がありました。

もちろん、食べられる量は人それぞれです。それでも、あのお皿を見ていると、どうしても気になってしまいます。

同僚はそんな私の心配など知らず、楽しそうに料理を食べ始めました。

忘れ物を取りに戻ると

やがて私が食べ終わっても、同僚はまだ食事の途中でした。

「じゃあ、私たちは先に戻るね」

同室の同僚と一緒に席を立ち、部屋へ戻りました。

「あのお皿、きっとだいぶ残っちゃうわね」

部屋に戻ってからそう話すと、同室の同僚は少し笑って答えました。

「どうだろうね。結構おいしそうに食べてたけど」

私は「そうかなあ」と首をかしげました。正直、あの量を全部食べられるとは思えなかったのです。

ところが、荷物をまとめている途中で、ハンカチがないことに気づきました。

朝食会場のテーブルに置き忘れたようです。

私はひとりで会場へ引き返しました。

さっきまで座っていたテーブルに戻り、ハンカチを見つけて手に取った、そのときです。

「……えっ?」

向かい側に残されたお皿を見て、思わず声が出ました。

あれほど山盛りだった料理が、きれいになくなっていたのです。食べ残しは見当たりません。

驚いて顔を上げると、あの同僚が別の空のお皿を手に、デザートコーナーの列に並んでいました。

私に気づくと、笑顔で手を振ってきます。

「デザートも、行ってきますね!」

その元気な声を聞いた瞬間、私は思わず吹き出してしまいました。

あんなに食べられないだろうと心配していたのに、同僚は全部食べたうえに、まだデザートを楽しむつもりなのです。

残すに違いないと決めつけていたのは、私のほうでした。

「じゃあ、私もデザートだけ食べようかな」

「ぜひ! ここのケーキ、おいしいらしいですよ」

そう言われ、私もデザートを取りに行きました。

窓の外に広がる街を眺めながら、同僚と一緒にケーキを味わいました。

あの山盛りのお皿を見たときの心配が、今ではなんだかおかしく思えます。人の食べる量は、見た目だけでは分からないものですね。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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