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RAYE、マーキュリー賞受賞!ポップ作品で32年ぶりの快挙

  • 2026.10.24

イギリスとアイルランドの年間最優秀アルバムを選出する2026年のマーキュリー・プライズが10月22日(現地時間)に発表され、レイ(RAYE)のセカンドアルバム『This Music May Contain Hope』が受賞した。ポール・マッカートニーやオリヴィア・ディーンらを抑えての栄冠で、ポップアルバムの受賞は1994年以来、32年ぶりとなる。(フロントロウ編集部)

「震えてるし、時差ボケだし、疲れてる」

授賞式はイングランド北東部ニューカッスルのユーティリタ・アリーナで開催された。トロフィーを手にしたレイは「これを手にしていることが、どれほどありがたいか言葉にできない」と喜びを語り、「震えてるし、時差ボケだし、疲れてる。頭がぼんやりしてる」と率直な心境も明かした。

スピーチでは、シングル中心の音楽業界でアルバムが評価されたことにも言及。「アルバムってすごく大切。苦い気持ちで言っているわけじゃなくて、過去のことはもうほとんど受け入れられているから。でも、シングルや次のヒット曲ばかりを追い求める環境にいた私にとって、こうして認めてもらえたことは本当にありがたい」と語った。

さらに、「『希望』ってすごくクサい言葉。私たちイギリス人は、そういう深い話をあまりしないから。でも、希望は誰にでも必要なもの」と、アルバムのタイトルに込めた思いも伝えた。

賞金は2万5,000ポンド(※約524万円)。英BBCによると、ポップアルバムが受賞するのは、1994年のMピープル『Elegant Slumming』以来、32年ぶりだという。

※2026年10月24日時点の為替レートで換算

100人超の音楽家と祖父母も参加した73分の大作

受賞作は3月にリリースされ、全英アルバムチャートで初登場1位を獲得。世界的ヒットとなった「Where Is My Husband?」を収録している。全17曲、73分に及ぶ本作は、雨の降るパリの街角で恋に涙する主人公が、力強く立ち直っていくまでを映画のように描いたコンセプトアルバムだ。ソウル界のレジェンド、アル・グリーンやレイの祖父母も参加し、4つのオーケストラと100人を超える音楽家がレコーディングに加わった。

レイはBBCの取材に対し、「商業的な成功や、型にはまったものを作ることを意識せずに制作した」と説明。「7分ある曲もある。自分の好きなように作った、マキシマリストなアルバム」と語っている。授賞式では、フル編成のビッグバンドをバックに、収録曲「I Hate The Way I Look Today」を披露した。

このアルバムは、制作途中で完成が危ぶまれる事態にも見舞われた。約2年前、レイは車を盗まれ、車内に置いていた作詞ノートとデモ音源をすべて失った。その後、車は発見されたものの、アルバムの制作は1年近く遅れたという。

ポール・マッカートニーらを抑えて受賞

今年の候補には、初ノミネートとなったポール・マッカートニーの『ダンジョン・レインの少年たち』のほか、ブックメーカーの本命とされていたオリヴィア・ディーンの『The Art of Loving』、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、元リトル・ミックスのジェイドらが名を連ねていた。

レイは2023年のデビューアルバム『My 21st Century Blues』でもノミネートされたが、この年はエズラ・コレクティヴが受賞。2度目の挑戦で、ついに栄冠を手にした。

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