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安達祐実のデビュー作『REX 恐竜物語』、33年越しで全米公開へ

  • 2026.10.23

1993年に公開された角川春樹監督の映画『REX 恐竜物語』が、12月にアメリカで初めて劇場公開されることになった。米IndieWireが独占で報じた。『E.T.』のキャラクター造形を手がけた特殊効果の巨匠が参加し、安達祐実の映画デビュー作となった本作が、33年の時を経てニューヨークのスクリーンによみがえる。(フロントロウ編集部)

ニューヨークの名画座から全米へ

配給を手がけるのは、アジア映画の旧作や新進監督の作品を扱うアメリカの配給会社。12月11日からニューヨークの独立系映画館メトログラフで1週間上映されたあと、シカゴ、シアトル、オースティンなどでも順次公開される予定だ。

メトログラフでは、恐竜をテーマにした特集上映「Dinosauria」のオープニング作品として上映される。2027年1月3日まで開催される特集には、『ファンタジア』『ゴジラ』『ジュラシック・パーク』『リトルフットの大冒険』『ツリー・オブ・ライフ』などがラインナップされている。今年7月には、ニューヨークのジャパン・ソサエティが主催する日本映画祭「JAPAN CUTS」で新たなリマスター版が上映されており、今回のアメリカでの劇場公開につながった。

『E.T.』の造形を手がけた巨匠を招いた超大作

『REX 恐竜物語』は、畑正憲の原作をもとに、北海道で発見された恐竜の卵から生まれたティラノサウルスの子どもと少女の交流を描いた作品。少女・千恵を演じたのは当時子役だった安達祐実で、渡瀬恒彦や大竹しのぶらが共演した。

IndieWireは本作を、日本映画のなかでも屈指の高額な製作費が投じられた作品として紹介している。ハリウッドの大作に匹敵する作品として大々的に宣伝され、恐竜の造形には、『E.T.』のキャラクターデザインで知られるイタリア出身のカルロ・ランバルディを起用。ランバルディは『未知との遭遇』『エイリアン』『デューン/砂の惑星』などにも携わった特殊効果の巨匠で、本作も、子どもと不思議な生き物の交流を描いた『E.T.』を意識した作品となっている。

ヒットするも製作費を回収できず、上映も打ち切りに

興行面では、本作は日本で22億円の配給収入を記録し、1993年の年間配給収入ランキングで7位にランクインした。しかし、製作費は20億円にのぼり、劇場公開による収入だけでは製作費を回収できなかったという。

さらに、公開中に監督の角川春樹がコカイン密輸の容疑で逮捕され、配給を手がけた松竹は上映を途中で打ち切った。角川は無実を主張したものの、その後、有罪判決を受けて服役している。

波乱の経緯をたどった日本の「幻の大作」を、アメリカの観客はどのように受け止めるのだろうか。

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