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「早い者勝ちでしょ」 子ども2人を連れた私たちの前で席を奪った女性。だが、隣の家族の一言にうつむいた瞬間

  • 2026.10.23

空くのを待っていた席に座った女性

家族旅行中、夫と子ども2人で立ち寄ったフードコートでのことです。ちょうど昼どきで、どのテーブルも人でいっぱいでした。

私は下の子を抱っこし、夫と上の子はトレーを持ったまま、空いている席を探していました。

「ママ、まだ座れないの?」

上の子の声にも疲れがにじんでいます。私がどう答えようか迷っていると、夫が食事を終えかけた年配の夫婦のテーブルを見つけました。

私たちはそのすぐ後ろで、席が空くのを待つことにしました。

「もうすぐ座れると思うからね」

上の子にそう声をかけた直後です。

年配の夫婦が立ち上がると、横から40代くらいの女性が現れ、私たちより先にその席へ座ってしまいました。

一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。ずっと目の前で待っていたのに、まるで見えていないかのような動きだったからです。

「あの、すみません。私たち、ここで待っていたんですけど…」

思い切って声をかけると、女性は顔をこちらに向けないまま答えました。

「早い者勝ちでしょ」

「え…」

思わず言葉が止まりました。女性はバッグや紙袋を向かいの椅子にまで置き始めます。

こちらが困っていることなど、気に留めていないように見えました。

私は何か言おうとしましたが、抱っこしていた下の子がぐずり始めました。上の子もトレーを持ったままです。

これ以上そこでやり取りを続けるのもためらわれ、立ち尽くしていました。

隣のテーブルの母親がかけてくれた一言

すると、隣のテーブルにいた母親が立ち上がりました。

30代くらいの夫婦と、上の子と同じ年ごろの男の子が座っていた席です。ちょうど食事を終えたところのようでした。

「ずっと待ってましたよね。私たち、もう出るので、どうぞ」

母親は私たちに笑いかけ、空く席を手で示しました。

「えっ、いいんですか?ありがとうございます。本当に助かります」

「いえいえ。ゆっくり食べてくださいね」

母親はそう言って、割り込んだ女性をちらりと見ました。近くの客も何人かそちらに目を向けます。

女性は何か言いかけましたが、結局何も言わず、気まずそうにうつむいていました。

夫と上の子がトレーを置き、ようやく私たちも座れました。

席を譲ってくれた家族の男の子は、上の子に小さく手を振ってくれました。

「ばいばい」

上の子も笑顔を見せます。さっきまでの張りつめた気持ちが、少しだけほぐれました。

すぐ隣では、割り込んだ女性が黙って食事をしていました。女性はほどなく食べ終えると、荷物をまとめて足早に立ち去りました。

私は子どもたちに料理を取り分けながら、出口へ向かう家族の背中にもう一度頭を下げました。

席を譲ってもらえたことはもちろん、困っている私たちに気づいてくれた、その優しさがうれしかったのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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