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あなたの国で作られた近年話題の社会派映画は?:BRUTUS CITY JOURNAL

  • 2026.10.26

世界中の各都市から届いた、旬の“スモールトーク”をお届け!今回のクエスチョンは「あなたの国で作られた 近年話題の社会派映画は?」。

text: Junko Haraguchi(CHINA), Shiho Sasaki(ITALY), Chinami Hirahara(THAILAND), Mika Sasaki(INDIA), Mika Yoshida(USA), Akiko Watanabe(GERMANY), Mami Okamoto(FRANCE), KITSUNE(FINLAND), Mari Clothier(NEW ZEALAND), Kana Funatsu(USA), Ayako Tada(SINGAPORE), Kaori Soma(VIETNAM) / edit: Yuriko Kobayashi

あなたの国で作られた近年話題の社会派映画は?:BRUTUS CITY JOURNAL
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🇨🇳 人気俳優の演技もあって注目に。人身売買がテーマの映画『三滴血(サンディシュエ)』

中国/北京

2025年11月に公開された『三滴血』は、中国で今も発生が絶えない、家族・親類縁者による人身売買がテーマ。人気俳優の胡歌(フーゴー)が主演を務め、新境地の演技が話題に。服役中に誘拐された息子を探すために人身売買に関わらざるを得なくなった主人公が犯罪組織に潜入。その過程で贖罪に目覚めていく。脚本が18年に第12回FIRST青年電影展で注目を集め、映画製作が決まった。

🇮🇹 F1界の色彩豊かな異端児の物語『ベネトン・フォーミュラ』

イタリア/ミラノ

ベネトン・フォーミュラはかつてF1に参戦していたレーシングチームで、イタリアのアパレル企業ベネトンが1986年に買収して以降、わずか10年弱で世界選手権の2つのタイトルを獲得。当時、F1界の支配者だったバーニー・エクレストンのインタビューやチーム首脳、スタッフドライバーといった人物に焦点を当て、チームの誕生と成長、その黄金時代をドキュメンタリーで描く。

🇹🇭 「都市開発vs.文化保存」の抗争を描く『The Last Breath of Sam Yan』

タイ/バンコク

大学キャンパス内の歴史ある廟の取り壊しを巡り、学生や地域住民たちが繰り広げた抵抗運動を描くドキュメンタリー。バンコクの都市開発と文化保存の対立をリアルに映し出し、SNSを中心に大きな議論を呼んだ。2023年の公開だが、今なお話題に上る作品。

『The Last Breath of Sam Yan』
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🇮🇳 ムスリム女性たちの抵抗運動を描く『Land of My Dreams』が日本公開に

インド/コルカタ

『Land of My Dreams(わたしの聖なるインド)』はヒンドゥー至上主義の現政権下で、コロナ直前に起こったムスリム女性たちによる平和的抗議運動を追ったドキュメンタリー作品。政治的な理由によりインド国内での上映が困難を極める中、6月6日から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次劇場公開される。現代インドの現実を知り、考えるのにぴったりの作品。

🇺🇸 成熟した社会だからこそ、の高度なコメディセンスを学ぶ

アメリカ/ニューヨーク

『Paralyzed by Hope: The Maria Bamford Story』は、今や米コメディ史にその名を刻むとの呼び声も高いコメディアン、マリア・バムフォードを描いたドキュメンタリー。彼女のネタは本人が抱える深刻な精神疾患や家族崩壊を扱うダークなものだが、これがとてつもなく笑わせる。監督の一人は『40歳の童貞男』などを世に送り出した米コメディ映画の先駆者、ジャド・アパトーだ。

🇩🇪 ナチスへの協力か、はたまた芸術か?再考察を重ねた『リーフェンシュタール』

ドイツ/ベルリン

ドキュメンタリー映画監督アンドレス・ファイエルによる『リーフェンシュタール』。今年第38回ヨーロッパ映画賞にノミネート、受賞には至らなかったが、批評家から高評価を受けた。ナチスのプロパガンダ映画を製作した女性芸術家レニ・リーフェンシュタールの実像に迫り、これまで未公開だった私的な資料を基に再考察。彼女とナチスの関係性を冷静に可視化している。

🇫🇷 リアルなフランス社会を映す、ドキュメンタリー映画の『Nous』

フランス/パリ

アリス・ディオップ監督の『Nous』は、パリ高速郊外鉄道のB線に沿ってパリ郊外を縦断し、移民の多い地域で生きる人々の日常を見つめたドキュメンタリー。ベルリン国際映画祭ではEncounters部門賞を受賞。「郊外のリアル」がテーマとして重みを増す近年のフランスで、暴力や対立ではなく、静かな日々の断片から現実社会を浮かび上がらせる一本として注目を集めている。

🇫🇮 アルヴァ・アアルトの人生を描いたドキュメンタリー映画『アアルト』

フィンランド/ヘルシンキ

フィンランドの女性監督ヴィルピ・スータリが手がけた2020年公開『アアルト』。単なる世界的建築家の偉人伝として終わらせず、見過ごされてきた妻アイノの貢献にも光を当てることで、男性中心に語られてきたデザイン史を問い直すなど、社会派要素も持つ知的な作品として話題になった。日本でも公開され、建築・北欧ファンだけでなく一般映画ファンからも高く評価された。

🇳🇿 アーダーン元首相の姿を追ったドキュメンタリー映画『Prime Minister』

ニュージーランド/ウェリントン

ニュージーランド元首相、ジャシンダ・アーダーンの在任期間中の公私を捉えたドキュメンタリー作品。モスク銃乱射事件やホワイト島(マオリ名:ファカアリ島)噴火、コロナ禍などの事件や災害が起こる中、コミュ二ケーションを欠かさず、真摯な態度で国民に寄り添い、人々の絶大な支持を得た。世界中からリーダーシップのお手本とも評された元首相の2017~23年の素顔に迫る。

🇺🇸 ガールスカウトの少女たちを描くドキュメンタリー『Cookie Queens』

アメリカ/ロサンゼルス

アメリカのガールスカウトのクッキー販売を舞台にしたドキュメンタリー映画『Cookie Queens』。少女たちが「トップセラー」という頂上を目指し、懸命に販売に挑む姿を追う。売り上げへのプレッシャーや家族との関係、仲間との競争や葛藤、成功と挫折がリアルに描かれている。少女たちの成長物語にとどまらず、現代アメリカ社会の縮図を垣間見られるような興味深い一作。

🇸🇬 気鋭の映像作家タン・ピン・ピンの話題作『Arts Centre』が公開間近

シンガポール/シンガポール

ティッシュ売りの歌声、英語や中国語での会話など、シンガポールの日常に流れる音に焦点を当てた『Singapore GaGa』が、ドキュメンタリー映画として初めて国内劇場公開され、注目を浴びたタン・ピン・ピン監督。アートセンターに集まる4人の独立系アーティストがどのように創造的世界を押し広げているのか、制作プロセスや葛藤を浮き彫りにする作品『Arts Centre』にも期待。

🇻🇳 東京国際映画祭でも話題沸騰。クチのゲリラ部隊を描いた戦争映画

ベトナム/ハノイ

昨年4月に公開された『トンネル:暗闇の中の太陽』は、第38回東京国際映画祭でも上映された話題作。1967年のアメリカ軍のシーダーフォールズ作戦後、クチで抵抗を続けた実在のゲリラ部隊と、実際に起きた出来事から着想を得て描かれている。これまで戦争を描く作品の多くは政府主導で作られてきたが、本作は民間による製作。公開から4日で300万ドルの興行収入を達成した。

*1ドン=0.0061円、1ドル=159.29円(2026年5月29日時点)。

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