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「なんで分からないのにバイトしてるの?」薬の違いを答えられない私を責めた客。だが、社員が伝えた正論

  • 2026.10.23

資格がないと伝えた私に

学生時代、ドラッグストアでアルバイトをしていたころの話です。

ある日のお昼どき、私はエプロン姿で薬の棚を整えていました。すると、30代くらいの女性客が薬の箱を2つ持って近づいてきました。

「ちょっといい?この薬とこっちの薬、何が違うの?」

突然の質問に、私は少し緊張しました。

薬の効き目や違いについて、資格のない私が勝手に判断して説明するわけにはいきません。

「申し訳ありません。私では詳しい説明ができないので、社員に代わりますね。少々お待ちいただけますか?」

ところが、女性客は眉をひそめました。

「え?なんで分からないのにバイトしてるの?」

思いがけない言葉に、私は一瞬返事に詰まりました。

「すみません。ただ、お薬のことなので、きちんと説明できる者に確認していただいたほうが……」

「そんなこと言われても困るんだけど」

資格を持つ社員は、レジの横でほかのお客様の相談を受けているところでした。

「申し訳ありません。いま別のお客様の対応中なので、終わりしだい参ります」

そう伝えると、女性客は手首の時計をちらりと見ました。

「はあ?私は急いでるんだけど。客を待たせるお店なの?」

声が大きくなり、通路の向こうにいたお客様まで振り返りました。

女性客は薬の箱を握ったまま、何度も不満を口にします。

私は「申し訳ありません」と頭を下げるしかありませんでした。

間違ったことをしているつもりはないのに、責められ続けるうちに、どう対応すればいいのか分からなくなっていました。

白衣の社員が告げたこと

しばらくして、白衣を着た40代くらいの女性社員が足早にやってきました。

「お待たせして申し訳ありません。お薬についてのご相談ですね」

社員は私の横に並ぶと、女性客から薬の箱を一つ受け取りました。

私が質問の内容を伝えると、社員は落ち着いた声で説明を始めました。

「お薬についての詳しいご相談は、資格を持った者が対応することになっているんです」

そして、私のほうを見てから続けました。

「このスタッフが自分で判断せず、私を呼んだのは正しい対応ですよ」

その言葉に、胸の奥が少し軽くなりました。

女性客は何か言いかけましたが、すぐに口を閉じました。

頬が赤くなり、先ほどまでの強い口調も収まっていました。

社員は続けて、穏やかに声をかけました。

「お体に合わないお薬を選んでしまうと大変ですからね。違いをご説明しますね」

女性客は黙ってうなずき、社員の説明に耳を傾けていました。

急いでいると言っていた女性客でしたが、その後は説明が終わるまで棚の前に立っていました。

説明が終わると、女性客は薬を一つ選びました。

「……ありがとうございます」

社員にだけ小さくそう言うと、私とは目を合わせないまま、うつむきがちにレジへ向かっていきました。

女性客を見送ったあと、社員が私に声をかけてくれました。

「さっきの対応で大丈夫だからね。分からないことを無理に答えなくていいんだよ」

「はい……ありがとうございます」

私はようやく顔を上げ、大きくうなずきました。

お客様をお待たせしてしまったことは申し訳なく思います。それでも、薬に関する相談だからこそ、自分で判断せずに引き継いでよかったのだと、改めて感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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