1. トップ
  2. マンガ
  3. 【漫画】「どうせ遊びの稼ぎ。竿代10万出せ」在宅で働く私が父の竿を折ったと決めつける夫。先輩に見放された末路

【漫画】「どうせ遊びの稼ぎ。竿代10万出せ」在宅で働く私が父の竿を折ったと決めつける夫。先輩に見放された末路

  • 2026.10.22
【漫画】「どうせ遊びの稼ぎ。竿代10万出せ」在宅で働く私が父の竿を折ったと決めつける夫。先輩に見放された末路

夜明けの釣具店の前で

夜明けの釣具店の前で、夫が先輩に話しかけました

「先輩、こいつが竿を折ったんです。」

4月の土曜の夜明け。

海沿いの釣具店に、開店の明かりがつきました。

夫は会社の先輩とここで待ち合わせ、先輩が所有する船で海へ出る予定です。

新しい竿を私のカードで買わせるため、私も連れてこられました。

私の手には、縮めて1メートルほどの黒い竿。

海へ行かなくなった父から預かっていた振り出しの竿で、伸ばせば5メートルになります。夫が春から借りていました。

夫に見られないよう、あらかじめ車のトランクに積み、店に着いてから取り出した竿です。先輩は、黙って夫の話を聞いていました。

夫は、自分で伸ばしたら2つに折れていたと言いました

「掃除機のコードで、土間に倒したろ。」

「俺が伸ばしたら、真ん中から2つ。」

先週の金曜日の夜、私は玄関で掃除機をかけ、奥の廊下へ移りました。

そのあと土間に倒れた竿を見つけた、と夫は言います。

夫が自分で確かめたと言うので、疑いもしませんでした。

翌朝、夫がごみ袋に入れた竿を、直して父に返したくて、そっと取り出したのです。

私は釣り竿の扱いに詳しくなく、壊れた部分をさらに傷めるのも怖かったため、その場で竿を伸ばして確かめることはしませんでした。

夫は、竿代10万円を私の稼ぎから出せと言いました

「奥さん、折れた竿はもう戻らんよ。」

先輩が、気の毒そうに言いました。

「どうせ遊びの稼ぎ。竿代10万出せ。」

私は家で、会計事務所から帳簿付けの仕事を請け負っています。

10万円は、先月夫が欲しがり、私が首を横に振った新しい竿の値段でした。

夫は父の竿を壊した責任を取れという口実で、以前から欲しがっていた竿を私に買わせようとしていたのです。

父から預かった竿を折ったのなら、父に合わせる顔がない。

先輩の前では、夫が私に口をはさませません。

私は竿を握る手に、力を込めるばかりでした。

店の入口に立ちふさがる夫

店へ向かう私の前に、夫が立ちふさがりました

店の人に見てもらおうと入口へ向かうと、夫が前に立ちふさがりました。

「そんな物、店に見せるな。」

折れているなら、見せて困ることはないはずです。

夫がそこまで嫌がる理由が分からず、私は初めて疑問を抱きました。

「ここで、穂先まで出します。」

父の竿は、穂先まで1本につながったまま伸びました

夫の「よせ!」を背に、私は店先の広い場所へ移りました。

周囲に人や電線がないことを確かめ、竿先を空へ向けて、一段ずつ引き出しました。

振り出しの竿は、太い段の中に細い段が順に収まっています。

夫は真ん中から2つに折れたと言っていましたが、引き出した部分に目立った傷や折れ目は見当たりません。

継ぎ目が一つずつ止まり、父の竿は手もとから穂先まで1本につながったまま、空へまっすぐ伸びました。

少なくとも、夫が説明したように真ん中から2つに折れた状態ではありません。

私が竿を修理していないことは、夫も知っているはずです。

「あの夜は、確かに2つだった!」

「折れた竿は、勝手につながりません。」

夫はそれ以上説明できず、目をそらしました。店に見せることまで嫌がった理由も、ようやく分かった気がしました。

夫はクーラーボックスの上に、すとんと腰を落としました

夫は肩からクーラーボックスを下ろし、その上にすとんと腰を落としました。

先輩は帽子を取って胸に当て、「奥さん、すまなかった」と私に言いました。それから夫に背を向け、船着き場のほうへ歩き出します。

「嘘をつくやつは、船に乗せられん。」

先輩は夫を自分の船に乗せるつもりがなくなったようです。今日の船には、先輩がひとりで乗ります。竿代の10万円は出さず、父から預かった竿は今日のうちに父へ返します。

店の前に聞こえるのは、もう夜明けの波の音だけでした。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ