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妻に「最近、絵文字多くない?」と聞かれた僕。打ちかけた「実は」の続きを、まだ送れずにいる

  • 2026.10.22
ハウコレ

「絵文字1個つけるだけでも違うよ」。娘の助言どおりに送り始めた返事に、妻から理由を聞かれるメッセージが届きます。入力欄に打ちかけた言葉は、最後まで送れませんでした。

仕事の合間にスマホを開くと、娘から個別のメッセージが届いていました。家族のグループチャットではなく、わざわざ僕だけに宛てたもの。読み進めるうちに、自分の返事のことを言われているのだとわかりました。

娘だけが見ていた妻の様子

「お父さん、ちょっといい?」

「お母さんへの返事が冷たいよ」

続けて届いたのは、「お母さん、毎回ちゃんと書いてくれてるのに」「了解ってだけ来た画面、しばらく見てたよ」という2通でした。

「用件は伝わってるだろ」

そう返すと、「伝わってるかどうかの話じゃないんだけど」とすぐに届きます。入力欄に打ちかけた言い訳を、送らずに消しました。

さかのぼったグループチャットの履歴

仕事の帰り道、家族のグループチャットをさかのぼってみました。妻が書いてくれた献立や帰りの時間の確認、「無理しないでね」という気づかい。その下に、自分の「了解」「わかった」が並んでいます。

用件は伝わっている。けれど、この短い返事を、妻は毎回どんな気持ちで読んでいたのか。娘の「しばらく見てたよ」が、そこで初めて引っかかりました。

「どうすればいい?」と娘に送ると、「絵文字1個つけるだけでも違うよ」。絵文字の一覧を開くと似たような顔がいくつも並んでいて、どれが自然なのか見当もつきません。ずいぶん迷った末に、笑った顔を選ぶことにしました。

次に妻から届いたのは、いつもと同じ確認でした。

「今日は魚にしたよ。帰りはいつもの電車?」

「了解です。いつもの電車で帰ります」

そう打ち、笑った顔と電車の絵文字を足して送信。保冷剤の連絡にも「ありがとう。助かります」と返し、手を合わせた絵文字を添えました。

「何かあった?」に打ちかけた言葉

妻から個別のチャットが届いたのは、それから少したってからです。

「最近、絵文字多くない?何かあった?」

既読をつけたまま、入力欄に「実は」と打っては消しました。娘に言われて変えたと知られたら、17年間自分では気づけなかったことまで認めるようで、続きがどうしても書けません。

「え、そう?特に何もないよ」

結局送ったのは、いつもの癖のような短い返事と、笑った顔の絵文字でした。しばらくして、娘からも「お母さん、気にしてたよ。私からは言わないでおいた」と届きました。

そして...

グループチャットには、今も絵文字つきの返事を送っています。

「今日は寄り道せずに帰ります」

笑った顔をつけて送ると、妻からは「了解」のあとに花の絵文字が届きました。画面を閉じる前に、その小さな花をもう一度見返しました。理由はまだ妻に話せていませんが、最近は送信の前に絵文字の一覧を開いて、どの顔にするかで迷うことが楽しくなってきました。

(40代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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