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「どこも同じでしょ、空いてる席に座ればいいじゃない」飛行機で他人の指定席から動かない女性。だが、客室乗務員が告げた一言

  • 2026.10.21

通路側の席から動こうとしない女性

以前、飛行機に乗ったときのことです。私は自分の席に座り、まだ続いている搭乗の列を眺めていました。

斜め前の通路側の席には、40代くらいの女性が大きなバッグを膝にのせて座っていました。

そこへ搭乗券を持った30代くらいの男性がやってきて、女性の横で足を止めました。

「あの、すみません。ここ、私の席だと思うんですが……」

男性が遠慮がちに声をかけると、女性はちらりと顔を上げました。

しかし、立ち上がるどころか、搭乗券を確認しようともしません。

「どこも同じでしょ、空いてる席に座ればいいじゃない」

面倒くさそうな声に、男性は一瞬言葉を失ったようでした。

「いや、でも……僕の搭乗券には、ここの番号が書いてあるんですけど」

「だから、ほかの席でいいでしょ。後ろが詰まってるの、見えないの?」

女性は大きくため息をつくと、顔をそむけてしまいました。

一度座った席から移動するのが面倒だったのでしょうか。女性はバッグを膝に抱えたまま、動こうとしません。

男性の後ろには次々と乗客がたまり、通路の列が止まっていました。

男性は困った顔で搭乗券と頭上の座席番号を見比べています。

「でも、ここが僕の席なので……」

そう言いかけても、女性は返事をしません。

自分の指定席に座りたいだけなのに、どうしてこんなに困らなければならないのでしょう。見ている私まで落ち着かなくなりました。

客室乗務員が告げた一言

そのとき、前方から30代くらいの客室乗務員がやってきました。

通路に人がたまっていることに気づいたのか、二人に穏やかに声をかけます。

「どうかなさいましたか?」

男性が搭乗券を見せながら事情を説明すると、客室乗務員は女性にも声をかけました。

「恐れ入ります。お客様の搭乗券も確認させていただけますか?」

女性は少しためらったあと、バッグから搭乗券を取り出しました。

客室乗務員は2枚の搭乗券を見比べ、座席番号を確認します。

そして、女性に向かって静かに告げました。

「お客様のお席は後ろの列になります。こちらは男性のお客様の指定席ですね」

「えっ……でも、どこも同じじゃないんですか?」

女性が戸惑ったように聞き返すと、客室乗務員は落ち着いた口調で答えました。

「申し訳ございませんが、搭乗券に記載されたお席へのご着席をお願いしております。ご案内いたしますね」

女性はしばらく黙っていましたが、やがて小さく「……わかりました」と答えました。

先ほどまで「空いてる席に座ればいい」と言っていた女性自身の指定席は、後ろの列にあったのです。

女性は顔を赤くし、膝のバッグを抱えて立ち上がりました。

通路にいた乗客たちが座席の間に体を寄せて道をあけると、女性はうつむいたまま後ろの列へ移っていきました。

男性はようやく自分の席に腰を下ろし、客室乗務員に頭を下げました。

「ありがとうございます。本当に助かりました」

「いえ、とんでもございません」

客室乗務員は笑顔で応じ、再び前方へ戻っていきました。

止まっていた搭乗の列も、ようやく動き始めました。

私はその様子を見届け、シートベルトを締めました。

言い争いになりかけた場面でしたが、客室乗務員が搭乗券を確認したことで、あっさりと解決したのです。

相手を責めたり、声を荒らげたりすることなく、必要なことをきちんと伝える。その落ち着いた対応が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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