1. トップ
  2. マンガ
  3. 「デート代は俺の負担」と言った彼が、会う場所を私の部屋にしてから毎回の鍋代を私に払わせていた話

「デート代は俺の負担」と言った彼が、会う場所を私の部屋にしてから毎回の鍋代を私に払わせていた話

  • 2026.10.22
ハウコレ

洗い物をしていた私の背後で、ソファの彼が機嫌のいい声で一言つぶやきました。蛇口を閉めながら頭に浮かんだのは、家計簿アプリに並ぶ食費の数字でした。

スーパーのかごに、白菜1/2カットと豚肉、きのこなどを入れました。会計を済ませると、両手には膨らんだエコバッグが2つ。付き合い始めた頃は、デートのたびにこんな重い袋を提げて歩くことになるとは思っていませんでした。

付き合い始めに聞いた約束

彼とは友人の紹介で知り合い、付き合って1年になります。初めて2人で食事をした日、会計でバッグに手を入れた私を、彼は片手で制しました。

「デート代は俺の負担」

そう言って伝票を取り、「そういうの、ちゃんとしたいから」と笑った彼。その言葉どおり、食事も映画も彼が払ってくれました。申し訳なさはあったものの、お礼に焼き菓子を渡すと、彼は嬉しそうに受け取ってくれました。

3か月ほど前の、駅までの帰り道のことです。隣を歩いていた彼に、こう誘われました。

「次は部屋でゆっくりしない?」

駅から近いのは私の部屋のほうです。断る理由もなく、うなずきました。

鍋が続くほど膨らむ食費

それから、会う場所はほとんど私の部屋になりました。寒くなってからは、ほぼ毎回鍋。彼が来る日は仕事帰りにスーパーへ寄り、野菜とお肉をそろえて待っていました。彼が持ってくるのは、ペットボトルのお茶1本くらいでした。

家計簿アプリを開くと、3か月前から食費が目に見えて増えていました。予定していた金額を超える月も続いています。

一方の彼は、デート代が浮いたことを喜んでいるようでした。材料費を半分出してと切り出せば、けちだと思われそうで、なかなか言い出せませんでした。

その日も、2人で鍋を囲みました。食べ終えて流しで土鍋を洗っていると、ソファのほうから彼の声がしました。

洗い物の途中で聞いた一言

「今日もデート代、ゼロだったな」

機嫌のいい声でした。蛇口を閉め、濡れた手のまま振り返りました。

「デート代は俺の負担って、言ってたよね」

彼は目を丸くして、「え、最近はかかってないし」と返してきました。

「かかってるよ。私が払ってるだけ」

私が今日の鍋に入っていた食材たちをあげていくと、彼は驚いていました。2人分となると、白菜も豆腐もお肉も安くはありません。

残った取り皿を重ねながら、頭に浮かぶのは同じことばかりだったのです。お金がかかっていることに、言われるまで気づかない人。この人と一緒に暮らす将来を、うまく思い描けなくなっていました。

そして...

数日後に届いた、彼からのメッセージです。

「次は、買い物から一緒に行かせて」

約束の日、スーパーの入り口で待っていた彼は、私が着くと先にかごを手に取りました。会計も彼が済ませ、帰り道では重いほうのエコバッグを持ってくれたのです。

言われるまで気づかなかった人が、あの数日で何に気づいたのか。どうして部屋で会おうと言い出したのか。その理由を、私はまだ聞けずにいました。

(20代女性・販売職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ