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小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】

  • 2026.10.19

世界のトッププロは爆発的な「超高速回転」で飛ばす! ZOZOチャンピオンシップを8日間観てきたコーチの森守洋が、世界のトッププロのスイングから、体を回すスピードを上げて速く振るコツを解説する。

今回は、小平智、トミー・フリートウッド、マシュー・ウルフ、ビクトル・ホブラン、松山英樹、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワのスイングをまとめて解説。ポイントは、沈み込んで細い軸で速く回る最先端スイングと、それを支える安定感です!

最先端スイングはダウンで沈み込んで速く回る!

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
頭の位置を比較すると、切り返しではかなり沈み込み、フィニッシュに向かっては上がっている(小平智)

ZOZOチャンピオンシップを8日間も観て、改めて世界のトッププロの体を回すスピードの速さに驚きました。現在のスイングは大きく分けると2タイプあり、近ごろ流行りの最先端といえば「ダウンスイングで沈み込む」タイプでしょう。このタイプは切り返し以降に体を回すスピードがとにかく速く、爆発的な回転スピードを生み出しています。

この動作はフィギアスケートのジャンプとよく似ています。高く、なによりも速くたくさん回転するには、ジャンプの前に踏み込む動作が入り「床反力」を使う。回転時は両手を体に引き寄せてなるべく細い軸で回転する。これらの動きはゴルフスイングで体の回転スピードを速めて、ヘッドスピードを上げることと同義です。

この最先端スイングはアスリート的な身体能力の高さが必要ですが、一般のアマチュアでも試してみる価値は大。スイングの原理原則や知識を深めることができるのでぜひトライしてみてください。

小平智|アドレスはハンドアップ。ダウンでヒザの角度を深める

近ごろは「床反力」や「地面反力」というワードをレッスンでよく目にしますが、要はダウンスイングで地面を蹴り上げる動作のこと。では、どうやって蹴るかいうと、前述したフィギアスケートのジャンプの直前のように、切り返しで体を沈み込ませて踏み込むことが大事になります。

沈み込みはヒザを深く折り曲げて行いますが、小平選手のアドレスのように手元をハンドアップにさせた高い構えを作ると、深く折り曲げる準備ができます。曲げたヒザは必ずインパクトに向かって伸ばしていく。すると、地面を蹴ることができますが、蹴る動きは上方向だけではなくヒザの伸展によって回転も鋭くなるため、回転力が上がるのです。

沈み込みに合わせて手元も低く下げる

沈み込む動きに合わせて手元も低く下げると、ヘッドのトゥダウンが防げる。クラブの機能を引き出せるスイングにもなる。手元を低く下げて振り抜くと左サイドが窮屈になる。左ヒザを伸ばすのと同時に左足を引くのが小平流。回転力を落とさずに上手にスペースを作っている。

トミー・フリートウッド|ヒザを伸ばしても腰を前に出さずにお尻を後ろに下げる

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
トミー・フリートウッドのドライバースイング

フリートウッドは沈み込みは極端ではありませんが、ヒザを曲げて伸ばす伸展を使っても、沈み込んだ状態がフォローまで長くキープされているのが特徴です。ヒザの伸展を使っても上体を沈めたままで振ると、上半身は下、下半身は上へ働くエネルギーがぶつかり合う。これもエネルギーを高速回転へと転換させるコツのひとつです。

また、トッププロ全体の共通点として、ダウンで腰が前に出る選手はひとりもいません。ヒザを曲げるときも伸ばすときもお尻は後ろに下げたまま。椅子に腰かけるようなイメージで振ってください。回転軸は左右にズラさずに、その場で体の中心の細い軸を回している雰囲気ですが、軸は細いほど速く回れるので細い軸をイメージしてください。

深く曲げたヒザは伸ばすだけで速く回れる

ヒザの角度が深まるのと同時に、お尻が後ろに突き出る。沈んだ頭はフォローまで低いままだが、両ヒザはしっかり伸びていく。深く曲げたヒザは伸ばすだけで、腰や胸などを速く回す動きにつながる。

肩甲骨を使ってクラブを上げ下げする

フリートウッドは体を回すというよりも、肩甲骨を使ってクラブを上げ下げしているから細い1軸がキープできる。「ヒジを伸ばしっぱなしで、バックスイングでは右肩甲骨を、フォローに向かっては左肩甲骨を背骨に寄せると、上体を大きく回さなくてもクラブが振れるので体のブレが抑えられますよ」(森)

今どきの若手スイングはビッグ3に似ている

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
マシュー・ウルフのドライバースイング

20歳のウルフ、22歳のホブラン。期待の若手のふたりのスイングはよく似ています。このスイングを見て思ったのは「1周して戻ってきたな」です。約20年前の最先端スイングはレッドベターなどが提唱する「極力何もせず右から左に回る“ボディターン”」でしたが、今の若手はA・パーマー、G・プレーヤー、J・ニクラスのビッグ3がパーシモンで300ヤード飛ばしていた50年前のスイングに近いです。

最先端スイングの沈み込んで床反力を使って回転速度を上げる動きに加え、ウルフのヒールアップやホブランのシットダウン(座り込む)でヒザを屈曲させる切り返しは「体を大きく捻転させる」「捻転差をさらに広げる」「捻転を戻せば速く振れる」を理解し、優先させたスイングだと思います。

体の動きを制御するよりも、スピードが上がるなら積極的に使う。とくにニーアクションは激しいですね。「ヒザの位置は変えない」といわれますが、ヒザは左右の位置はあまりズレないようにしても前後には大きく動かす。これが床反力を上手に使うコツになります。

マシュー・ウルフ|ヒールアップで捻転を深め、クラブをループさせて振る

猫背で骨盤前傾の浅いアドレス。このままだと回りにくいが左足のヒールアップが捻転を深めている。左カカトを下ろすことで地面への踏み込みが強くなるため、床反力も強く使える。

クラブをループさせて振るのもウルフの特徴。バックスイングの右腕内旋はクラブがアウトに上がり、ダウンで外旋するとインから下ろせるのでボールをつかまえて打てる。

右腕は「閉じて、開いて、また閉じる」

右腕はトップまでに内旋、インパクトゾーンでは外旋させて、また内旋させる「閉じて、開いて、また閉じる」使い方。「剛速球投手の腕使いと同じ。爆発的なパワーとスピードが生まれます」(森)

ビクトル・ホブラン|両ヒザを前後に大きく動かす

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
ビクトル・ホブランのドライバースイング

トップまでに、右ヒザが伸びて、切り返しでは深く曲がり、フォローでは左ヒザが伸びる。両ヒザは、正面から見ると左右の位置こそ変わっていないが、前後には大きく動いている。切り返しでガニ股になり、両ヒザの間隔を広げて捻転差を広げるのもホブランの特徴。

左手掌屈のシャットフェースで左へのミスが出ない

左手を掌屈(手のひら側に折る)させてシャットフェースでクラブを振るが、スイングプレーンに対してはスクエアなフェース向きになっているので左へのミスが出ない。左手掌屈はハンドファーストでインパクトしやすく、ロフトが立つぶん打球が強くなる。

安定感と正確性をマスター! 沈み込む前に余計なブレを矯正

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
左から松山英樹、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワ

最先端スイングにトライしてみたものの「沈み込むとダフる、シャンクが出る」「蹴り上げると伸び上がってトップ」する。これらの原因は動きが不安定なためなので、安定感の高い“スイングの円弧がきれいな3選手”をマネてください。

松山英樹|「左腕の長さが同じ」で円弧が歪まない

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
実際はトップやフォローで手首が曲がるため、左肩からヘッドまでの距離は変わるが、変えないイメージをもって振り続けることで、スイングの円弧が歪まない。ミート率もアップする

松山選手は左肩からヘッドまでの距離がフィニッシュの直前まで変わりません。反動を使わないのでブレませんし、ボールとの距離をキープできるのでミート率が上がります。

ザンダー・シャウフェレ|「首の付け根の後ろに支点」できれいな円弧を描く

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
スイングの円弧の支点を首の付け根の後ろに意識。長い軸をイメージするよりも、支点を短く絞って意識したほうがキープ力が上がるので、体が前後左右に傾いてしまうのを防げる

シャウフェレは最先端スイングのように少し沈み込む動きが入りますが、フィニッシュまで前後左右に体がブレないのが長所。これはスイングの円弧の支点を「首の付け根の後ろ」に置いて、ここをズラさないイメージが有効です。

コリン・モリカワ|「微動だにしない左サイド」を確保する

小平智、松山英樹、フリートウッドら世界のトッププロに学ぶ! 最先端スイングで飛ばせ【まとめ】
左へ体重移動をし、目標方向に流れない左サイドを確保する。左への体重移動はトップまでに右へも体重をしっかり乗せると移しやすくなるので、片足ずつに軸を設ける2軸で振ってもOK

モリカワは左への体重移動。最先端スイングはウエイトシフトよりも細い軸で素速く回ることがメインとなりますが、左に流れないことは必須。左足へ体重を移したら「微動だにしない左サイド」を確保する。これらがマスターできるようになったら、最先端スイングに再挑戦してください。

いかがでしたか? 最先端スイングはアスリート的な身体能力が必要ですが、一般のアマチュアでも試してみる価値は大。まずは円弧がきれいな選手のスイングで安定感を身につけてから、沈み込んで速く回る動きにトライしてみてくださいね。

小平智
●こだいら・さとし/1989年生まれ、東京都出身。172cm、70kg。18年RBCヘリテージで米ツアー初優勝。

トミー・フリートウッド
●1991年生まれ、イングランド出身。178cm、76kg。プロも羨むスイングの持ち主。

マシュー・ウルフ
●1999年生まれ、アメリカ出身。183cm。独特なスイングだが、飛距離の各スタッツで上位に入る飛ばし屋。

ビクトル・ホブラン
●1997年生まれ、ノルウェー出身。177cm。19年のマスターズ、全米オープンでローアマを獲得し、アマチュア世界ランク1位に。

松山英樹
●まつやま・ひでき/1992年生まれ、愛媛県出身。181cm、90kg。

ザンダー・シャウフェレ
●1993年生まれ、アメリカ出身。178cm、75kg。

コリン・モリカワ
●1997年生まれ、アメリカ出身。175cm。

解説=森守洋
●もり・もりひろ/1977年生まれ、静岡県出身。アマチュアのレッスン以外に、男女ツアープロのコーチとしても活動。何度も海外ツアーに足を運び、世界のトップスイングを研究している。

写真=高橋淳司
取材トーナメント=ZOZOチャンピオンシップ

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