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「ここ、隅っこですよ?」運動会でテントを張り、注意にも応じなかった母親。だが、先生が説明した事実

  • 2026.10.18

日傘も禁止の校庭で

子どもが通う小学校の運動会でのことです。

観覧スペースが狭いため、学校からは日傘やレジャーシートの使用は禁止と案内されていました。

その日は朝からよく晴れていて、私もほかの保護者と並び、強い日差しの中で競技を見ていました。

ところが、校庭の隅に目を向けると、小さなテントが張られているのが見えました。

中では母親が折りたたみ椅子に座り、小さな子どもをひざに抱いています。そばにはベビーカーと大きな荷物も置かれていました。

「えっ、テントっていいの?」

「日傘もシートもだめって案内だったよね……」

周囲の保護者たちも戸惑っている様子でした。

小さな子どもを日差しから守りたい気持ちは分かります。

ただ、ほかの保護者がルールを守って立っている中で、そこだけが休憩場所のようになっていることに、私は違和感を覚えました。

しばらくすると、近くにいた年上の保護者の女性がテントへ近づき、母親に声をかけました。

「あの、すみません。ここ、テントを張っても大丈夫なんですか?」

すると母親は、少し不機嫌そうな顔で答えました。

「小さい子がいるんで。日差しも強いですし」

「それは分かるんですけど、ほかの人は日傘も使えないので……」

女性が言いかけると、母親は校庭の隅を指しながら言いました。

「でも、ここ隅っこですよ?」

そして、少し強い口調で続けたのです。

「誰の邪魔にもなってないでしょ」

女性はそれ以上何も言わず、観覧場所へ戻ってきました。

私もそのやり取りを聞きながら、何とも言えない気持ちになりました。

午後、テントの前に現れた先生

午後の競技が始まって間もなく、ジャージ姿の男性の先生がテントの前にやってきました。

「すみません。こちらのテント、片付けていただけますか?」

母親は驚いた様子で顔を上げました。

「えっ、どうしてですか?ここ、隅っこですよね?」

先生は落ち着いた声で説明しました。

「はい。ただ、ここは午後の競技に出る子どもたちが、入場前に並ぶ場所なんです」

「えっ……そうなんですか?」

母親は振り返り、テントの周囲を見回しました。

「申し訳ありませんが、場所を空けていただけますか?」

「……分かりました」

母親は小さな声で返事をしました。

先ほどまで「誰の邪魔にもなっていない」と話していた場所は、実際には子どもたちが使う予定の場所だったのです。

やがて父親も戻ってきて、テントの骨組みをたたみ始めました。母親も荷物をまとめ、家族はベビーカーを押しながら観覧場所を移動していきました。

「すみません、通ります」

父親の声に、周囲の保護者たちが道を空けます。

少しすると、テントがあった場所に、午後の競技へ出る子どもたちが並び始めました。

その中には、わが子の姿もありました。

「がんばってね!」

私が声をかけると、子どもは笑顔でうなずきました。

やがて音楽が鳴り、子どもたちは元気よく入場していきました。

小さな子どもを連れて暑い中で過ごすのは大変だと思います。ただ、自分たちには邪魔にならない場所に見えても、学校側にはきちんと使う予定があったのです。

あの日の「誰の邪魔にもなってないでしょ」という言葉が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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