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「ちょっと電話がかかってきた」親戚の食事会で会計のたびに消える義兄。見かねた義父が注文時に頼んだこと

  • 2026.10.18

会計が近づくと席を外す義兄

夫の親戚は、ときどき集まって食事会を開きます。夜の和食店の座敷で、義父を囲みながら食事を楽しむのが恒例でした。

ただ、私には以前から気になっていることがありました。

それは、夫の兄である義兄の行動です。

義兄はいつもひとりで参加し、座敷の奥の席に座ります。

「せっかくみんなで来たんだから、好きなもの頼もうよ!」

そう言いながら、高いお酒や料理を次々に注文するのです。

お酒が進むと顔を赤くして、楽しそうに話し続けます。そこまではいいのですが、問題は会計のときでした。

食事が終わり、テーブルに伝票が置かれるころになると、義兄は決まって携帯電話を手に取ります。

「あ、ごめん。ちょっと電話がかかってきた」

そう言って座敷を出ていくのです。

そして、残った私たちが会計を済ませたころに、何事もなかったように戻ってきます。

自分からお金を出すこともなければ、「ごちそうさま」の一言もありません。

同じことが何度も続いていたので、ほかの親戚たちも気づいているようでした。それでも、せっかくの食事会で揉めたくないのか、誰も何も言いません。

夫が義兄の分まで負担するたび、私は納得できない気持ちになっていました。

帰り道、思わず夫にこぼしました。

「ねえ、お兄さん、また電話だったよね。毎回あのタイミングって…」

「……そうだな」

夫も困ったようにうなずくだけでした。

義父が店員に頼んだこと

そんなある日の食事会で、思いがけないことが起きました。

親戚全員が座敷にそろい、注文を始めようとしたときです。

義父が店員を呼び止め、落ち着いた声でお願いしました。

「すみません。今日は家ごとに伝票を分けてもらえますか?」

「はい、かしこまりました。ご家族ごとですね」

店員はそれぞれの家族が座っている場所を確認し、下がっていきました。

義兄は特に何も言わず、その日も高いお酒を注文していました。

そして食事が終わるころ、家ごとに分けられた伝票がそれぞれの席に置かれました。

すると、義兄がいつものように携帯電話を手にしました。

「あ、ちょっと電話がかかってきた」

義兄が座敷を出ていくのを見て、私は思わず夫と顔を見合わせました。

私たちは自分たちの伝票を持って会計へ向かい、それぞれの分を支払いました。

座敷に戻ると、親戚たちは上着を手に取り、帰り支度を始めています。

義父だけは、まだ席に座っていました。

しばらくして、義兄が戻ってきました。

「あれ、もう会計終わった?じゃあ、帰ろうか」

そう言って立ち去ろうとした義兄が、ふと自分の席を見ました。

そこには、義兄の分の伝票だけが残されていたのです。

「えっ…何これ?」

義兄が伝票を手に取ると、義父が静かに言いました。

「それは、お前の家の分だ」

「え……俺が払うの?」

義兄は驚いたように義父を見ましたが、義父は何も言わずに座っていました。

しばらく伝票を見つめていた義兄は、顔を赤くすると、黙って会計へ向かいました。

その様子を見て、私はようやく胸のつかえが取れた気がしました。

帰り際、夫と顔を見合わせると、夫も小さくうなずいていました。

それからの食事会では、義兄が会計のタイミングで電話に出ることはなくなりました。

大きな声で注意するわけでもなく、ただ支払いを家ごとに分ける。それだけで、長く続いていた問題に区切りがついたのでした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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