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「待ってました!」旅館のバイキングでサーモンを大量に取った女性。一切れだけ取った私が、奥のテーブルで見た光景

  • 2026.10.18

大皿のサーモンがみるみる減っていく

家族で温泉旅館に泊まった夜のことです。夕食はバイキングで、会場に入ると海鮮コーナーにだけ長い列ができていました。

海鮮は朝には出ないと聞いていたので、私も今夜のうちに食べておきたいと思っていました。

「けっこう並んでるね。先に席、取っておこうか」

「うん。私、お刺身を取ってくるね」

夫と別れて列に並ぶと、少し前にいた年上に見える女性が、トングでサーモンを次々に取っていました。

一切れ、二切れと皿に重ねていきます。最初はサーモンが好きなのだろうと思っていましたが、女性の手はなかなか止まりません。

気づけば皿の上には小さな山ができ、大皿の底が見え始めていました。

「えっ、そんなに取るの…?」

思わず心の中でつぶやきました。後ろにはまだ人が並んでいます。それなのに、女性はどんどんサーモンを取っていくのです。

そのとき、私のすぐ前に並んでいた別の女性が、サーモンの大皿を二度見しました。

そして口元を手で押さえ、肩を小刻みに震わせ始めたのです。どうやら笑いをこらえているようでした。

私はというと、笑うどころではありません。

「これ、私の番まで残るのかな…」

そんなことを考えながら、すっかり真顔になっていました。

やがて女性は、山盛りのサーモンを両手で大事そうに持ち、会場の奥へ歩いていきました。

大皿には、もう数えるほどしか残っていません。

奥のテーブルで分かった、笑っていた理由

私が残ったサーモンを一切れだけ取るころには、前で笑っていた女性の姿も列から消えていました。

席へ戻ろうとしたとき、会場の奥にある長いテーブルが目に入りました。

そこには年配の夫婦から子どもたちまで、大勢の人が座っています。親戚の集まりのようでした。

そして、先ほどサーモンを山盛りにしていた女性が、みんなに取り分けていたのです。

「はい、みんなの分」

「待ってました!」

「おばちゃん、ありがとう!」

テーブルから楽しそうな声が上がります。

「ああ、そういうことだったんだ…」

どうやら、あの大量のサーモンは自分一人で食べるためではなく、みんなの分だったようです。

少し納得したところで、私はもう一度驚きました。

なんと、さっき私の前で肩を震わせていた女性が、そのテーブルに座っていたのです。

「取りすぎだって。列の人、みんな見てたよ」

女性が笑いながら言うと、サーモンを配っていた女性も笑って答えました。

「だって、みんな好きでしょう」

そのやり取りを聞いて、ようやく分かりました。

二人は同じグループだったのです。前に並んでいた女性は、知り合いがサーモンを山盛りにしている姿がおかしくて、笑っていたのでしょう。

もちろん、後ろに並ぶ人の分も少しは残してほしかったと思います。

それでも、女性が一人で全部食べるつもりなのかと思い込み、真剣に大皿を見つめていた自分が、なんだかおかしくなってきました。

つい先ほどまで真顔だった私も、思わず笑ってしまいました。

席に戻ると、夫が不思議そうに聞いてきました。

「どうしたの?さっきから笑ってるけど」

「うん、ちょっとね。サーモンのところで面白いことがあって」

そう答えながらも、あの光景を思い出すと、また笑いが込み上げてきます。

そのあと、サーモンが補充された大皿から、私もいつもより少しだけ多めに取ってしまいました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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