1. トップ
  2. 「着る服がない」を解消! スタイリストが教える10のクローゼット・デトックス&収納術

「着る服がない」を解消! スタイリストが教える10のクローゼット・デトックス&収納術

  • 2026.10.16
Hearst Owned

クローゼットは服でいっぱいなのに、今日着たいものが見つからない。そんな悩みを解消するには――?

今回、スタイリストの小山田早織さんに教えてもらったのは、ただ服を減らすのではなく、ファッションをもっと楽しむためのクローゼット・デトックス術。自身も大量の服を手放した経験を持つ小山田さんが目指すのは、一着一着のポテンシャルを最大限に引き出し、日常で着こなす“稼働率100%”のワードローブだ。

カギとなるのは、ブランドや流行、周囲の評価といった「他人軸」を捨て、「自分軸」で選ぶこと。「高かったから」「いつか着るかも」「もらったものだから」と残していた服を見直し、自分の「好き」を再発見するための10のヒントをお届け。

Hearst Owned

小山田早織(SAORI OYAMADA)/スタイリスト

数々の人気ファッション誌や広告、ショーのスタイリングを手がけ、モデルやアーティストからの指名も多数。等身大かつ洗練されたおしゃれで、多くの大人女性から圧倒的支持を得る。2026年、新ブランド「メルト モード スタジオ」をローンチ。無駄のない“稼働率100%のクローゼット”を提案する。

【1】「着る服がない」を解決! 買う前に着るシーンをイメージ

小山田さんのクローゼット。厳選されたアイテムたちががゆとりのある状態で“見える化”されている。 Hearst Owned

クローゼットにはたくさん服があるのに、いざ出掛けようとすると着たいものがない。その原因のひとつは、購入するときに、いつ、どんな場面で着るかを具体的に考えられていないこと。

「服を買うとき、ただ『かわいい』という理由だけで、なんとなく購入してしまうケースも多いのかなと思います。実際にいつ、どんな場面で着るのかまで具体的にイメージして選ぶことが大切です」

例えば、小山田さんは子どもの学校の面談などで必要なネイビーの服も、小物次第でカジュアルダウンできるため、仕事や休日でも着回すことを意識して選ぶという。

ひと目ぼれした一着も、ただ「かわいい」という理由だけで購入せず、いつ、どんな場面で着たいかまで考えることが大切。用途をひとつに限定するのではなく、自分のライフスタイルの中で活躍するシーンを思い描いて選んで。

【2】「高かったから」は卒業! 判断基準は「今それを着た自分を好きかどうか」

Hearst Owned

クローゼットの整理で手が止まりがちなのが、出番が少ないきれいなままの服・小物類や、思い切って購入した高価な一着。残すか迷ったら、ハンガーに掛けたまま眺めるのではなく、実際に袖を通してみよう。

「ハンガーに掛かっている状態ではなく、実際に着て、今の自分に本当に合っているか、かわいく見えるかを厳しい目線でチェックしてみてほしいです。鏡に映った自分を見て、高揚感を抱くかどうか。あとから『まだきれいだし』『高かったし』『もう少し痩せたら』『もらいものだから』というのは言い訳に過ぎません」

鏡に映った自分を見て、高揚感を抱くかどうか。

体形をきれいに見せてくれるか、顔映りが好きか、身につけたときに前向きな気持ちになれるか。「自分が自分のスタイリスト」という視点で、なぜその服が好きなのかまで掘り下げながら、一着ずつ確かめてみたい。

大切なのは、服そのものが好きかどうかだけでなく、それを着ている自分を好きだと思えるか。購入時の値段やブランドにとらわれず、今の自分を基準に選び直して。

【3】残すべきは「いつか」でなく「来季も」着たい服

オフシーズンの衣類は上段のケースへ収納。現在は真夏と真冬の服が4つのケースにおさまっている。 Hearst Owned

「また流行るかもしれない」「いつか似合うようになるかも」。そんな期待から、何年も着ていない服を取っておくことはない? 不確かな未来を基準に判断せず、次のシーズンに本当に着たいかを考えることが、整理をはかどらせるポイント。

「トレンドが巡ってきても、まったく同じ形で戻ってくるわけではないですよね。保管できるスペースがあるなら残してもいいと思います。でも、いつ来るかわからない未来のために、今必要ではないものを置いておくスペースがあるのか、ということ。流行が戻ってきたときには、また別のものが欲しくなっている気もするんです」

小山田さんが衣替えで保管するのも、次のシーズンにまた着たいと思える服。「いつか着るかも」と「来季も着たい」は、似ているようで大きく異なる判断基準だ。

もちろん、収納に余裕があり、心から気に入っているなら無理に処分する必要はない。「また流行るから」ではなく「自分が着たいから」。次の季節に袖を通すのが楽しみになる服を残して。

【4】同じ色・アイテムは3着まで

オンシーズンのトップスやパンツ、スカート類は、カテゴリーごとにハンギング。 Hearst Owned

似たような服が何枚もあるのに、結局いつも同じものばかり着ている。そんな人に試してほしいのが、アイテムと色ごとに所有数の目安を決める方法。小山田さんが提唱するのは、原則として各色・各アイテム3点までというルールだ。

「基本的には、各アイテム・各色3点までしか持たないことを意識しています。ただ、自分が好きすぎてどうしても減らせないものは、“偏愛カテゴリー”として例外にしてもいいと思うんです」

例えば黒いパンツなら、レザー素材、センタープレス入り、タック入りなど、それぞれに違った魅力や用途があるかをチェック。似たものを何となく増やすのではなく、一本ずつ役割を持たせることがポイント。

小山田さん自身も、以前はデニムが偏愛カテゴリーだったものの、現在は所有数が大きく減ったそう。大切なのは、数字を守ることよりも、自分の好きを大切にすること。とびきり愛着のあるジャンルには余地を残して存分に楽しんで。

【5】ハンガーを統一して、服が主役のクローゼットに

木製のハンガーで統一し、クローゼットの中もショップのディスプレーのように整っている。 Hearst Owned

クローゼットの印象を左右するのは、服の並べ方だけではない。ハンガーの選び方ひとつで、お気に入りの洋服をより美しく見せることができる。

「以前は、限られたスペースにできるだけ多くの服を掛けられるよう、スリムなハンガーを使っていました。でも、一着一着を大切にしたいという思いから、洋服のシルエットが美しく見える木製のハンガーを選ぶようになりました。ショップのディスプレーのように、お気に入りの服が美しく並ぶクローゼットを意識しています」

さらに、ハンガーの色や種類を統一することもポイント。掛けた服の高さがそろい、手持ちのアイテムを見渡しやすくなるため、コーディネートも組みやすくなる。

まずは手持ちのハンガーを見直してみて。収納量を増やすことだけにとらわれず、好きな服が引き立つ空間をつくることも、クローゼットを整える大切なポイントだ。

【6】Tシャツもハンガーに。畳まず収納して“見える化”

伸びるリスクのあるセーター類などは、畳んでカゴへ。 Hearst Owned

何を持っているか把握できず、似た服を買い足してしまう。そんな悩みには、手持ちのアイテムをひと目で確認できる“見える収納”がおすすめ。小山田さんは、Tシャツもできるだけハンガーに掛けてしまうことをすすめる。

「私のクローゼットでは、引き出し収納はなるべく使わず、ハンギングするようにしています。畳みジワができると着たくなくなることもありますよね。Tシャツは洗濯したあとハンガーに掛けたままクローゼットに戻すサイクルができるとすごく楽。いつでもきれいな状態で着られるのもいいところです」

畳む手間を省けるうえ、持っている服の色やデザインがすぐにわかるのもメリット。奥にしまったまま忘れていた一着も、日常のスタイリングに取り入れやすくなる。

バッグや靴も袋や箱にしまい込まず、目に入る場所に収納するのが小山田さん流。お気に入りをディスプレーするように並べれば、選ぶ楽しさも広がりそう。

ただし、ハンガーに掛けると伸びてしまうニットなどは例外。素材に合った方法を選びながら、手持ちの服を見渡せるように整えれば、毎朝のコーディネート選びがもっと楽しくなる。

【7】服の数を絞って着回し上手に

冬まで使うアウター類もここにある数着のみに厳選。 Hearst Owned

着回しが苦手だからと、服を買い足して選択肢を増やしていない? 実は、手持ちの数を絞る方が、コーディネートの組み合わせを考えやすくなるという。

「絶対量がいっぱいある状態で着回しを考えるのは、逆にプロじゃない人には難しいと思うんですよ。数が絞られていると、それを着るしかなくなるから、自然と意外な組み合わせが生まれやすいんです。雑誌の1カ月コーデって、10着で30日分のコーディネートを組んでいるんですよ」

限られたアイテムの中から、思いがけない組み合わせや新しい着こなしを発見する。そんなスタイリングのおもしろさも、ワードローブを厳選する醍醐味だ。

さらに、日本には四季があり、ひとつの季節に服を着られる期間は意外と短い。ワードローブを見直す際は、約3カ月のワンシーズンで実際に着こなせる量を目安にしたい。せっかく買った旬のアイテムも、出番がないまま次の季節を迎えてしまってはもったいない。

目指すのは、ただ枚数を減らすことではなく、手持ちの服をしっかり着回す“稼働率100%”のワードローブ。まずは今あるアイテムで、新しい組み合わせを探してみて。

【8】“一生モノ”にとらわれない。使いこなせる名品を選ぶ

布袋に収納してしまいがちなブランドのバッグも、あえてそのままディスプレーすることで可視化。使用頻度も必然と上がる。 Hearst Owned

せっかく高価な服やバッグを買うなら、一生使えるものを選びたい。そう考えがちだけれど、小山田さんは“一生モノ”という言葉にとらわれすぎないことをすすめる。

「“一生モノ”はないと思うんですよ。これから年齢を重ねて、自分の価値観がどう変わっていくかは誰にもわからないですし、服は着ていれば傷んでいくもの。大切にするというのは、しまっておくことではなく、ちゃんと使ってあげることだと思っています」

長く持ち続けることだけを目標にするのではなく、今の自分が好きで、使いこなせるかを大切にしたい。小山田さんにとっての偏愛アイテムは「シャネル」の“ボーイ シャネル”。特別な日だけでなく、少し憂鬱な予定があるときにも、お守りのように持ち歩いているという。

「ここぞというときに力をくれるものは、自然と長く残っていくと思います。だからこそ、ちゃんと定期的に使うことを意識しています」

将来も使えるかを予測するより、今の暮らしの中でどれだけ活躍するか。長く愛せるアイテムを見極めるときこそ、自分自身の価値観を大切にして。

【9】トレンドは“旬の食材”。手持ちの服に合わせてアレンジ

遊びを効かせる小物類もS字フックでハンギング。 Hearst Owned

クローゼットを厳選しても、毎シーズンのトレンドは楽しみたいもの。そんなときに参考にしたいのが、ワードローブを料理にたとえる小山田さんの考え方だ。

「クローゼットも料理と一緒だと思っていて、デニムやシンプルなベーシックウェアがご飯、トレンドは旬の食材、小物はスパイス。それをどう料理するかが、ファッションを楽しむことだと思うんです」

例えばイエローが流行しているなら、トレンドカラーをそのまま取り入れるのではなく、自分に似合うくすんだトーンを選ぶのもひとつの方法。流行のアイテムも、手持ちの服とどう合わせるかを考えることで、自分らしいスタイリングに仕上げられる。

「『ユニクロ』でも『エルメス』でも、同じフィルターで選んだ方がいいと思います。好きかどうか、その素材をどの季節に着られるのか、ケアはどうするのか。自分のライフスタイルに落とし込んで考えることが大切ですね」

ブランドや価格に左右されず、自分の好みを基準に選ぶこと。ベーシックな服を土台に、旬のアイテムや小物を自由に組み合わせて、自分だけの着こなしを楽しんで。

【10】衝動買いは“一晩寝かせる”

選び抜かれたジュエリーやアイウェア、財布などを見やすい引き出しに陳列。 Hearst Owned

ショップで見つけた一着にひと目ぼれしたり、旅先で普段は選ばない服が欲しくなったり。そんなときこそ、購入を決める前に少し時間を置いてみたい。小山田さんが実践しているのは、欲しいものを見つけてもすぐには買わないというルール。

「猛烈に欲しいと思ったときは、とにかく一回寝かせます。ECサイトなどでチェックしてスクリーンショットを撮って、一晩置く。それでも欲しかったら、次の日にまた買いに行きます。旅行先でも、例えば1週間滞在するなら、買い物をするのは最後の2日間と決めています」

旅先では最初の数日をウィンドウショッピングに充て、気持ちが落ち着いてから改めて欲しいかを考える。時間を置くことで、一時的な衝動と、本当に欲しい気持ちを見分けやすくなる。

新しい服を迎える前には、手持ちに似たものがないか、どんなシーンで着るのかも確認しておきたい。その場の勢いだけで決めず、自分が納得して選ぶこと。そんな買い物を重ねるうちに、本当に好きなものを見つける楽しさも増していく。

クローゼット・デトックスは、ただ服を減らすためのものではない。小山田さん自身も、整理を通じて自分の好みが明確になり、改めて服が好きだと実感したという。何が好きで、なぜそれを着たいのか。一着ずつ向き合うことは、自分自身の価値観の棚卸しでもある。

「高かったから」「流行っているから」といった他人軸ではなく、自分の「好き」を基準に選べば、クローゼットの景色も変わっていく。目指したいのは、少ない服でやりくりするのではなく、お気に入りの一着一着を存分に楽しめるワードローブ。自分だけのセレクトショップを作るように、本当に着たい服をそろえて、毎日のスタイリングを思いきり楽しんで!

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ