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「姉に借りた10万円は、必ず返します」弟の披露宴で突然読み上げられた一文。私が笑いをこらえることになったワケ

  • 2026.10.17

夜の居間で差し出した10万円

数年前、弟から珍しく相談の電話がかかってきました。

いつもは明るい弟なのに、その日はなかなか本題を切り出しません。

「実はさ、結婚の費用がちょっと足りなくて…。30万円、貸してもらえないかな」

弟とは昔から仲がよく、できることなら助けてあげたいと思いました。

ただ、身内同士でもお金の貸し借りはトラブルになりがちです。その場では返事をせず、夫に相談することにしました。

事情を聞いた夫は、少し考えてから言いました。

「貸すんじゃなくて、お祝いとして渡したら?返すことを気にさせるのもかわいそうだし」

その言葉に私も納得しました。

そこで、30万円すべてを用意するのではなく、10万円をお祝いとして渡すことにしたのです。

週末の夜、わが家にやってきた弟に、居間で封筒を差し出しました。

「はい、これ。10万円だけだけど、お祝いだから。返さなくていいよ」

弟は驚いた顔で封筒を見つめました。

「えっ、いや、それは悪いよ。ちゃんと返すから」

「いいの、お祝いなんだから。残りは自分でなんとかしてね」

何度か押し問答になりましたが、最後は弟も封筒を受け取りました。

「……ありがとう、姉ちゃん。絶対幸せになるよ」

そう言って頭を下げた弟を見て、私も胸が温かくなりました。

返さなくていいとはっきり伝えたので、これで話は終わったと思っていたのです。

披露宴で読み上げられた、まさかの一文

それから迎えた弟の結婚式。

披露宴の最後に、弟が家族への感謝を込めた手紙を読むことになりました。

私は親族席で夫と並び、少し緊張した様子の弟を見守っていました。

両親への感謝が語られると、母はハンカチで目元を押さえています。

私も思わず胸がいっぱいになりました。

ところが、弟がこちらに顔を向けた直後、思いもしない言葉が飛び出したのです。

「それから、姉さん」

私は思わず背筋を伸ばしました。

「姉に借りた10万円は、必ず返します」

……えっ?

一瞬、自分の耳を疑いました。

いやいや、貸してない!あれはお祝いだって言ったでしょ!

心の中で必死に突っ込んでいると、周りの親戚たちがざわつき始めました。

母まで驚いた顔でこちらを振り返っています。

一方の弟は、いたって真剣な表情です。そのまま何事もなかったように手紙を読み進めていました。

私は口元を押さえ、笑いをこらえるのに必死でした。

「直すの忘れてた」と笑う弟

披露宴が終わったあと、私は弟をつかまえました。

「ちょっと!あの10万円、お祝いだって言ったじゃない!」

すると弟は、気まずそうに頭をかきました。

「ああ、あれね……。最初は返すつもりだったから、そう書いちゃってさ」

「でも、お祝いだって分かってたでしょ?」

「うん。ずっと前に書いた手紙だったから、直すの忘れてた。そのまま読んじゃったよ」

あまりにも弟らしい答えに、とうとう笑ってしまいました。

隣にいた弟の奥さんも笑っています。

それからというもの、弟夫婦は毎年、結婚記念日に私たち夫婦を食事に招いてくれるようになりました。

そして弟は、決まって笑いながら言うのです。

「これ、利子ね」

あれはお祝いだったんだけどなあ。

そう思いながらも、今ではすっかり、わが家の笑い話になっています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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