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ポール・マッカートニー、ビートルズ映画の「身長差」に物申す

  • 2026.10.16

サム・メンデス監督が手がけるビートルズの映画4部作で、自身を演じるポール・メスカルについて、ポール・マッカートニーが「どうしても気になる点がひとつだけある」と明かした。その思いをさらに強くしたのは、撮影現場から届いた1枚の写真だった。(フロントロウ編集部)

監督に送った「やめてくれ!」のメッセージ

ポールがこのエピソードを語ったのは、現地時間10月13日に配信されたエイミー・ポーラーのポッドキャスト番組『Good Hang』でのこと。話題がビートルズを描いた映画に及ぶと、84歳のポールは「僕らはみんな同じ身長だったんだ!」と力説した。

「僕らはみんな同じ身長で、リンゴだけ少し背が低かった。写真を見れば、僕らの身長がほぼ同じだったことがわかるよ」

そのうえで、メスカルについてこう続けた。

「ところがどうだい? 彼はジョンを演じる俳優より背が低いんだ。サム・メンデスがその映画を撮っていてね。『サム、ひとつだけ言っておかなきゃいけないことがある。ポールはちょっと背が低いよ』と伝えたんだ。サムがどうするつもりかはわからないけど」

ジョン・レノン役を演じるのはハリス・ディキンソン。ポールの懸念を決定的にしたのは、メンデス監督から送られてきた撮影中のスチール写真だった。8月に4人がアビイ・ロードの横断歩道を渡るシーンを撮影した際の1枚で、ポールによると「ポールのキャラクターが明らかに小さく見える」写真だったという。ポールはすぐに「サム! 背が低いって? やめてくれ! そんなふうにはしないって言ったじゃないか」とメッセージを送った。

アルバム『アビイ・ロード』のジャケットで、ポールは裸足で横断歩道を歩いている。番組ではポーラーが、裸足だから背が低く見えるのではないかと冗談を言う場面もあった。メンデス監督の返事は「大丈夫、歩幅のせいだよ」というもので、4人の背丈がそろって見える別の写真を送ってきたという。

17年前の映画でも同じ思いをしていた

ポールが身長にこだわるのには、過去の経験が関係している。ジョンの10代を描いた2009年の映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』でも、ジョン役のアーロン・テイラー=ジョンソンより、ポール役の俳優のほうが小柄に描かれていたのだ。

「ジョン役のアーロンは、のちに監督と結婚したんだけど、映画では僕より背が高いんだ。僕の役はちょっと弱々しくて、ジョンより小柄なんだ。ジョンが僕を床に押し倒したりしてね。『それは事実じゃないよ!』という感じだった」

監督のサム・テイラー=ジョンソンにその思いを伝えたところ、返ってきたのは「これは映画であって、ドキュメンタリーじゃない」という答え。ポールは「彼女の名誉のために言うと、今も仲のいい友達なんだ」と前置きしつつ、「その説明は気に入らなかった。でも、もう映画は完成していたから、どうしようもなかった。小柄なポールと、大きなヒーローのジョン。違う! 事実じゃない!って」と振り返った。

4作品が「同じ時期に」劇場公開

とはいえ、ポールは今回の映画企画そのものを全面的に支持している。正式タイトルは『The Beatles – A Four-Film Cinematic Event』。メンバーそれぞれを主人公にした4本の映画で、ジョージ・ハリスン役にジョセフ・クイン、リンゴ・スター役にバリー・コーガンが名を連ねる。米NMEによると、アップル・コアと存命のメンバーの全面的な承認を得て、楽曲の使用権も確保した初のビートルズの劇映画になるという。リンダ・マッカートニー役にシアーシャ・ローナン、オノ・ヨーコ役にアンナ・サワイ、パティ・ボイド役にエイミー・ルー・ウッドと、脇を固める顔ぶれも豪華だ。

ポールは今年、メスカルとの対談を前に、彼のことを「とてもキュート」と評しており、配役そのものには好意的。ポール・マッカートニーにとって譲れないのは、あくまで4人の身長差というわけだ。

ソニー・ピクチャーズが手がける4部作は、現在、約1年にわたる撮影の真っ最中で、2028年4月に劇場公開される予定。プロデューサーのピッパ・ハリスはBFIロンドン映画祭で、4本を同じ日に鑑賞することは想定していないとしたうえで、「同じ月のうちに、1週間に1本ずつ見てもいいし、ある週末に1本、次の週末に2本、その次の週末に1本でもいい。どんな見方でも、4本すべてを見てもらえたらと願っています」と語った。

メンデス監督の「歩幅のせい」という説明どおり、完成した映画で4人の背丈がそろって見えるのか。ポール本人も、スクリーンで確かめることになりそうだ。

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