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「だったら、自分が動けばいいじゃない」運動会で撮影を邪魔された私。直後に流れた校内放送で状況が一変

  • 2026.10.15

子どもの姿が、突然見えなくなった

晴れた日の運動会。私はわが子の競技を撮影しようと、校庭のトラック沿いで携帯電話を構えていました。

この運動会では観覧場所に指定がなく、保護者は好きな場所から競技を見ることができます。

前列の人たちは後ろの人にも見えるようにしゃがんでいて、私はそのすぐ後ろに立っていました。

「ここなら、よく撮れそう」

トラックの向こうまで見渡せる位置です。私は画面の中でわが子の姿を探し、競技が始まるのを待っていました。

やがて子どもたちが走り出し、わが子を画面の真ん中にとらえた、そのときです。

すぐ前でしゃがんでいた女性が、突然立ち上がりました。

女性は大きなカメラを顔の前に構え、撮影を始めました。私の携帯電話には女性の背中ばかりが映り、肝心のわが子が見えません。

「あの、すみません。後ろからだと見えなくて…」

声をかけると、女性は一度こちらを振り向きました。しかし、何も言わずに撮影を続けています。

「すみません。さっきまでしゃがんでいらしたので…。少しだけ、お願いできませんか?」

すると女性は、今度は私の方へ顔を向け、少し強い口調で言いました。

「指定ないんだから、どこでどう見ようと自由でしょ」

「でも、今ちょうど子どもが走っていて…」

「だったら、自分が動けばいいじゃない」

そう言って女性は前を向き、カメラをさらに高く構えました。

横へ移動しようにも、周囲には保護者が並んでいて、簡単には動けません。

せっかくのわが子の競技なのに、画面には女性の背中しか映っていない。私は悔しい気持ちのまま、携帯電話を握っていました。

校庭に響いた、一本の放送

そのとき、本部のテントから校内放送が流れてきました。

「前の方はしゃがんで、後ろのご家族にも見えるようにご協力ください」

思わず前を見ると、最前列の保護者たちはみんなしゃがんでいます。

その中で立って撮影しているのは、私の前の女性だけでした。

近くにいた保護者たちの視線も、女性に集まります。

すると、後ろの方から小さな声が聞こえました。

「自由なんじゃなかったっけ…」

女性はその声が聞こえたのか、少し肩を動かしました。何か言いかけたようでしたが、結局何も言いません。

隣でしゃがんでいた保護者も、女性を見上げて声をかけました。

「あの、今の放送、聞こえましたよね?」

女性はしばらく黙っていましたが、やがてカメラを下ろし、その場にしゃがみました。

それまで私の視界をふさいでいた背中が下がり、ようやくトラックが見えるようになりました。

携帯電話の画面には、コーナーを回ってくるわが子の姿が戻ってきました。

私は急いで画面を合わせ直し、ゴールする瞬間まで撮影を続けました。

競技が終わると、後ろにいた保護者が私の携帯電話の画面をちらりと見て、笑顔で言いました。

「よかったですね。最後はちゃんと撮れて」

「はい、本当によかったです……」

ほっとして答えると、ようやく肩の力が抜けました。

前の女性は、最後までこちらを振り返ることはありませんでした。

観覧場所が自由だからこそ、周囲へのちょっとした配慮が必要なのだと感じた運動会でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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