1. トップ
  2. エピソード
  3. 「お父さん、まだ食べてないの?」カップ麺を10分待っても食べられない私。妻が不思議に思って確認した結果

「お父さん、まだ食べてないの?」カップ麺を10分待っても食べられない私。妻が不思議に思って確認した結果

  • 2026.10.13

10分待っても固いままのカップ麺

お盆の昼過ぎ、実家には親戚が大勢集まっていました。

居間では話し声が絶えず、妻も台所と居間を忙しく行ったり来たりしています。

小腹がすいた私は、妻に手間をかけさせるのも悪いと思い、自分でカップ麺を作ることにしました。

台所のテーブルでふたを半分開け、流しのそばにあった白い容器から、内側の線まで注ぎました。

お湯の入ったポットだと思い込み、中身を確かめもしなかったのです。

ふたを閉めて3分。開けてみると、麺は四角い形を残したまま、ほとんどほぐれていません。

「あれ、まだ固いな。今日は麺が太いのかな」

もう少し待ってみることにしました。

そこへ麦茶を取りに来た妻が、私とカップ麺を見比べます。

「お父さん、まだ食べてないの?」

「そうなんだよ。いつもより時間がかかるみたいでさ」

しばらく待って、もう一度ふたを開けても、麺は固いままです。私は思わず声を上げました。

「3分どころか、10分待ってもできないぞ」

妻が気づいた勘違いと、思いがけない夕飯

その声を聞いて、息子や娘、親戚たちまで居間から顔を出しました。

みんなが集まったところで、妻がカップの側面に触れ、流しの横へ視線を向けました。

「…お父さん、これ、水よ」

「えっ?そんなはず…」

改めて流しの横を見ると、私が手にしたのはポットではなく、その手前にあった冷たい水入りの水差しでした。

「ああ、そっちだったのか!」

私が頭をかくと、妻も子どもたちも吹き出しました。気づいた私も、もう笑うしかありません。

「それなら自分で麺をゆでたほうが早かったね」

息子にそう言われ、恥ずかしさをごまかしたくて、つい大きなことを言ってしまいました。

「よし、今日は外食だ。みんなの分、俺が出すよ!」

親戚たちから「ごちそうさま!」と声が上がり、全員で居間に戻って相談を始めました。

ところが、ラーメン、焼き肉、すしと希望が分かれ、1時間話しても決まりません。

そこで娘が言いました。

「それなら、好きなものを買ってきて、庭で焼くのはどう?」

夕方には庭のコンロを囲み、みんなで食事をしていました。スーパーで少しずつ買ったので、外食するより出費も抑えられました。

私は鉄板の焼きそばを返しながら、笑って言いました。

「お湯を入れる手間は省けたな」

妻が吹き出し、庭にまた笑い声が広がりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ