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市原隼人、8年目突入『おいしい給食』は「もう体力的に持たない(笑)」 新章に手応え&ヒロイン・山本千尋を絶賛「大好き」

  • 2026.10.4
市原隼人×山本千尋 クランクイン! 写真:松林満美 width=
市原隼人×山本千尋 クランクイン! 写真:松林満美

給食に命を懸ける教師・甘利田幸男と、これまた給食にすべてをかける生徒による、「どちらが給食をおいしく食べるか」という熱すぎる戦いが繰り広げられるドラマ『おいしい給食』。2019年のシリーズ開始以来、ドラマ3シーズン、劇場版4本が作られ、知る人ぞ知るドラマからヒットドラマへと成長を遂げてきた。そして2026年10月からは、ファン待望のseason4がスタート&劇場版第5弾の制作が決定。今度は沖縄へと舞台を移し、甘利田の前にはまたしても新たなライバルが現れる。さらに今回は、これまでとはひと味違う新ヒロイン、体育教師・平良美晴も登場。変わらない熱さで甘利田を演じ続けてきた市原隼人と、新たな風を吹き込む平良美晴役の山本千尋に話を聞いた。

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■市原隼人、8年目のseason4は「もう体力的に持たない(笑)」

――『おいしい給食』もseason4を迎えました。もちろん続きものではあるんですが、いいところはしっかり残しつつ、それでいてまるでseason1を見ているような新鮮な印象を受けました。

市原:そう言っていただけてうれしいです。ここまでドラマ3シーズン、映画4本を作ってきて、もう8年目です。どんな環境でも誰に対しても変わらないでいること。その難しさを感じることがすごく多いです。変わらない存在で居続けるということが甘利田先生の良さでもある。でも周りが変わっていく中で、season4ともなるとそれを維持し続けるのがすごく難しくて大変だなと思ったりします。

――撮影にあたってプレッシャーはありましたか?

市原:もう体力的に持たない(笑)。本当に8年経っても毎回全力を惜しまずにやっています。プロデューサー、監督をはじめ、スタッフともすごく長い付き合いで、甘えていい関係でもありますが、決して馴れ合いにはなりたくない。全ては見てくださるお客様のため。コメディでありつつも、しっかりと社会的なメッセージも届けたいという思いがあるので、常に真剣でいたい。そして、誰より主役は子どもたちで、子どもたちには夢を持ってもらいたい。そう思うとリハーサルから手を抜けないんです。気が付いたらもう(疲れて)目が開かなくなるんですが(笑)。

――season3の北海道から、今度は沖縄での撮影でした。

市原:いつもの『おいしい給食』の感じだと思いながらも、沖縄で撮影していると、沖縄ならではの空気感や太陽、気温がほんとに気持ちよくて。いい意味でネジが外れてより開放的な甘利田になりました。そして新たなヒロインです。体育教師のヒロインは今までにいなかったですし、これまでのヒロインとは全く違う魅力をまとった存在です。(山本)千尋の演じる平良美晴先生をみなさんに早くご覧いただきたいです。

■山本千尋、憧れの市原隼人との共演に「何よりも幸せでした」

――そんな山本さんは今回が初登場になります。『おいしい給食』はご存じだったんですか?

山本:もちろん大好きです! でも、まずはやはり市原さんですよね。学生時代から市原さんの作品をたくさん見させていただいておりましたから(笑)。そんな憧れの存在の方と一緒にお芝居をさせていただけることが夢のようでした。そして『おいしい給食』を初めて見た時は、あの市原さんがこんなに全力で給食愛を炸裂させている作品があるんだと、すぐに引き込まれました。

私の勝手な想像なんですけど、「市原隼人さんだから、こんな面白いシーンもまっすぐに演じられているんだろうな」と思っていたんです。でも撮影現場に行ってみると、想像のもっともっと上のまっすぐさで演じられていて。撮影スタッフもすごく一生懸命に真剣に向き合っていらっしゃいました。その瞬間を見られたことはすごく幸せでしたし、現場のみなさんといると、自然と自分のことも好きになれる。そんな方たちと一緒にいられた時間は何よりも幸せでした。

――このドラマに参加された方は、市原さんの給食シーンの撮影をご覧になったときに笑いをこらえるのが大変だったみたいなことをよくおっしゃいます。山本さんはいかがでしたか。

山本:私は残念ながら市原さんと給食を食べるシーンはなかったんですが、もし一緒に食べていたら、もう面白すぎて、甘利田先生の方をずっと見ちゃうだろうなと。現場には市原さんの撮影中の様子が映るモニターがあるんですけど、そこに同じ給食セットを用意してもらって、市原さんが「いざっ」とやっていらっしゃる時に、私も「いざっ」てやりながら食べたことが、個人的な思い出です(笑)。

――おいしい給食ファンは、一度でいいからあれを生で見てみたいと常に思っています。

山本:本当に感動しますよ。あれ30分くらい回してますよね。

市原:回していますね。あんなに長回しで撮影しているんだけど、ほとんどカットされる(笑)。

■市原隼人が山本千尋を絶賛「本当に大好きなんですよ」

――山本さん演じるニューヒロインについて、正直で、ちょっと強めのボディタッチもあったりで、今までのヒロインとは違うタイプのキャラクターでした。

市原:本当に大好きなんです。

山本:(照れ笑い)。

市原:嘘がつけない方なんです。現場でおひとりで努力されている姿を見ました。走るシーンでも、たとえカメラに映ってなくても全力で走っていました。形だけじゃなく精神面もそうです。全てのスタッフを愛してくださって。クランクアップの時も、出演シーンはないのにわざわざ現場に来てくださったり。ご自身の撮影の無い休みの日にも沖縄にとどまって、差し入れを持って現場に来てくださって。それもすごい大雨の中で(笑)。

山本:そうだった(笑)。雨すぎてたぶんあの差し入れは湿気てましたね(笑)。自分が濡れてもいいから、これだけは濡らさないようにって一生懸命守ってました。いい思い出です(笑)。

市原:千尋自身が武術をやられていたので、「嘘がつけない」というのを自分でよく理解されているんだと思います。練習は大事ですがときに裏切られることもある。それでも向き合って自分のものにしていかなければならない。そんな孤独も理解している。そういうものを芝居の中にも感じました。

それと同時に、底知れぬ愛情で『おいしい給食』を見守ってくださる。もう何年も前から一緒にいたような安心感で、強めのボディタッチも今までにない表現の仕方というか(笑)。お互いにいい関係性ができているから、職員室のシーンもふたりで話すとしっとりとしたシーンになる。season4でまた新たなステージに入ったことを肌で感じました。

山本:うれしすぎて急に汗が(笑)。

――山本さんはこの役を自分史上最も明るい役だと仰っていました。役作りにあたって意識したことは。

山本:『おいしい給食』のヒロインって、甘利田先生に影響されて成長していくイメージだったんです。そんなかわいらしい役が私にできるのかなって思ってたんですが、蓋を開けてみたら体育教師だったので、「そりゃ私のほうが強いな」と納得しました(笑)。


でも結局は現場で子どもたちに会うこと、市原さんはじめ、スタッフのみなさんと過ごすことが何よりの役作りでしたね。だからこそできるだけ長く現場にいたいと思っていました。とにかくみんな明るいんです。それに元気。全力で向き合うっていう部分が美晴と一緒なので、監督や市原さん、みんなの素敵な部分をたくさん吸収させてもらっていると、私自身の根っこもすごく明るくなってきたんです。すると美晴という役がすごく演じやすくなりました。なので、みなさんのおかげで役がつかめたというのはあるかもしれません。

■新ライバル・當間レンは「神野ゴウを彷彿とさせる」存在

――そんなヒロインに加え、新たな甘利田のライバルとなるのが橋本偉成さん演じる當間レンです。強烈なキャラではないのに、強烈な印象を残すキャラでした。

市原:神野ゴウとも違う、粒来ケンとも違う、また違ったさらなる魅力をまとったライバルですよね。どこか儚げで悲しさもあり、それでいてすごく愛くるしい。そしてなにか秘めたる想いのようなものを持っている。當間レンはこのドラマを見てくださるお客様が、それぞれ持っている秘めたる想いを具現化したような、感情移入しやすい存在になっていると思います。

――山本さんは共演していかがでしたか。

山本:子どもって吸収が早くて。現場で自覚が芽生える瞬間や、市原さんに影響される瞬間っていうのが、空気感だとか姿勢ひとつですごくわかるんですよね。偉成くん自身もプレッシャーがある中でずっと緊張感を持っていて。教師が生徒に教えるシーンも、世間的には先生の立場が上だと見られがちですが、逆なところもたくさんあって。子どもたちから得ることは本当にたくさんありました。

――甘利田先生はそんな偉成くんと対峙するわけですが、歴代のライバルと比べて手応えはいかがでしたか。

市原:まるで神野ゴウを彷彿とさせるといいますか。「あれ? なんかリラックスして寝てるけど…、これから芝居はじまるよね?」みたいな瞬間とか(笑)。

山本:あったあった(笑)。

市原:自然体なんですよ。もちろん台本は付箋だらけですし、成長過程も見ています。そんな一生懸命な姿も好きですが、やっぱり結構ハードな現場なので疲れてきちゃうと、ほんとに自然と寝ちゃうんです(笑)。保健室でのシーンでも本当に寝ていて(笑)。そんな姿をみると、それだけ安心してくれているんだなと、うれしくなります。みんなの中にいて、誰よりも愛されて。撮影帰りのバスでコンビニに寄ってからホテルに帰るのですが、偉成の好きなやつ買ってあげるよって、スタッフのみんなから大量に買ってもらったりしたそうです。

――愛されキャラなんですね。

市原:僕がデビューした時、監督はもちろん、各部署のスタッフも含めてみんな輝いていたんです。職人ってかっこいいな、ものづくりっていいなって。だからこそ偉成にもそう思ってもらいたいし、『おいしい給食』に出て良かったなと思ってもらいたい。

もちろん撮影が始まる前は緊張感を持って接しました。この作品は誰のために、何を届けなければならないのか。そのために何をしなければならないのか。自発的に考えて自分のポテンシャルを上げることがすごく大事だと。役者とかそんなことはどうでもよくて、夏休みの大事な時間、思春期の大事な時間を共有させていただいているので、彼らには少しでも有意義な時間を過ごしていただきたい。そう話してから撮影に入りました。

クランクアップの時はみんな涙を流しながら、帰りのバスに乗りたくないって言っていて。千尋をはじめ役者も、ヘアメイクも、監督も、カメラマンも、みんなが子どもたちとハグをして。なんだこのカオスな空間はって(笑)。

山本:1時間半ぐらいやってましたね(笑)。

市原:ちゃんと“思い”を持ってやってくれたことは、彼らにとっても財産になると思います。みんなが共闘しながらやらなければならないという思いでやっていました。その空気感はお客様に伝わると思います。

■市原隼人×山本千尋、お互いが語る「素敵なところ」

――ちょっと趣向を変えて、おふたりが共演してみて、ここが素敵だったなというところを伺いたいです。

山本:以前、初めて他の作品で共演させていただいた時はワンシーンで、ごあいさつぐらいしかできなかったんです。当時もすごく集中されていて、その緊張感を覚えていたので、最初は緊張するだろうなって思ってたんです。でも今回お会いした時に市原さんが「好きにしてくれていいからね、自由にしてね」って言ってくださって。ストイックに向き合わなきゃと思ったんですけど、まずそこで「あ、私、楽しんでいいんだ」って切り替えができたのはやはり大きかったです。


撮影に入ってからはもう好きになる一方で(笑)。子どもたちが市原さんのこんな姿を近くで見られるのがうらやましいなって思うぐらいでした。給食シーンはあんなに面白いのに、そういう場面こそ真面目に取り組む。今からアクションシーンでも撮るんですかっていうぐらい、いろんなところをチェックして、膝パッドもつけて(笑)。

俳優業を始めさせてもらって10年以上経ちますが、市原さんを見て「初心に返る」じゃないですけど、そこはすごく思いましたね。あと、オンオフの使い方がとてもお茶目(笑)。そこが大好きなんです。笑顔が可愛いんですよ。

市原:(照れ笑い)。

山本:甘利田先生って笑わないからほんともったいないんですけど(笑)。市原さんはそれだけ明るい笑顔を持っていて、その笑顔に影響されて現場もみんなすごく楽しそうになる。本当に太陽のような存在の方なんです。

市原:恐縮です(笑)。千尋は当たり前のことを当たり前にできる人間性がある。それは意外と当たり前じゃないんです。沖縄の撮影中、急に結構激しい雨が降ったりするのですが、そんなときも自然と自分の傘にエキストラの方を入れてあげたり。そういうことをしてる千尋の姿を見て、素敵だと思いました。

山本:そんなことしてましたっけ?(笑)

市原:ほんとに純粋に真っすぐで、時に不器用なんです。僕も人のこと言えないですけど(笑)。何かで思い詰めてしまったりとか、考えて眠れなかったりとかするじゃないですか。でもしっかりと地に足を付けて、考えて向き合ってくれる。そして本当に『おいしい給食』というものを愛してくださっている。本当にこの方がヒロインでよかったと心から思います。

(取材・文:稲生D 写真:松林満美)

ドラマ『おいしい給食 season4』(全10話)は、テレビ神奈川、TOKYO MX、BS12 トゥエルビほかで10月より順次放送。
劇場版『おいしい給食』第5弾は、2027年全国公開予定。

市原隼人×山本千尋 ドラマ『おいしい給食 season4』インタビュー

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