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義兄「喪主席は長男の席だ!」→住職が封書を読み上げた結果

  • 2026.10.3
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夫が喪主を引き受けてから、法事のたびに胸の奥が重くなる。理由は義兄だ。

怒鳴るわけでも手を上げるわけでもないのに、当たり前の顔で夫の席に座る。その光景がつらかった。

義兄「喪主席は長男の席だ」

義父が亡くなったのは二年前の冬だった。

義父には息子が二人。長男の義兄と、私の夫(次男)。

葬儀では、生前に義父が「弔いは次男に頼む」と伝えていたこともあり、夫が喪主を務めた。

義兄はそのとき何も言わなかった。

問題が始まったのは、四十九日の法要からだ。

仏前に喪主席が設けられると、義兄がすっと立って正面に座った。

「長男が座るのが筋だろ」

住職が私たちに視線を送った。夫は小さく息をのみ、「今日は隣に座るよ」と私にだけ聞こえる声で言った。その日は義兄の隣の端に座った。

私が耳打ちする。「喪主はあなたなのに、いいの?」

夫は首を横に振った。「今は進めよう」

「長男の筋」が毎回の口ぐせ

翌年の一周忌も、義兄は開始前から仏前の正面に座っていた。まるで席取りのように。

義兄は昔から上座・下座に敏感で、「格」「筋」という言葉をよく口にしてきた。親族が集まる場でも同じだ。

一周忌では、義兄の妻まで口をはさんだ。

「やっぱり長男家が仕切るのが礼儀じゃない?」

夫は来客の茶を配り、位牌と遺影の位置を整え、段取りを進めていく。反論はしないが、手は止めない。

私は胸の中で同じ言葉を繰り返した。ここは夫の場だよ、と。

三回忌、住職が封書を開いた

そして、三回忌の当日。

読経が終わり、焼香が一巡したころ、菩提寺の住職が机の引き出しから一通の封書を出した。義父が生前、「三回忌で開いてほしい」と託していたものだという。

「義父さまより、この場で開封するよう預かっております」

親族がこちらを見た。義兄が背筋を伸ばした。

封書には、義父の筆跡で「住職へ 三回忌にて」とあった。住職が封を切り、文面を読み上げる。

「次男夫婦へ。弔いを任せてすまない。お前が喪主を引き受けてくれると思っていた。長男には荷が重い。頼りにしている。仏壇の前の席は、喪主であるお前が座る場所だ。これは私の願いだ」

短い手紙だった。飾りはないが、言い切っていた。

義兄、言いかけて口を閉じた

読み上げが終わると、義兄が口を開きかけて、言葉を飲み込んだ。手の中の数珠が止まる。

親族の何人かが互いに顔を見合わせ、誰も続けなかった。

夫は正面に座り直し、住職に向かって頭を下げた。「ありがとうございます」

義兄は喪主席のことをその日いっさい口にせず、視線を畳に落として焼香の列に続いた。

帰り道、夫が言った。

「親父、分かってたんだな」

私はうなずいた。言葉より先に、肩の力が抜けた。

その後の法要は落ち着いた

次の年から、義兄は喪主席に座らなくなった。

謝罪の言葉はなかったが、「長男の席」という口ぐせも出なくなった。義兄なりに飲み込んだのだと思う。

夫は毎年、仏前の正面に座って手を合わせる。私はその隣で、あの手紙の文字を思い出す。多くを語らない人だったけれど、義父はちゃんと見ていて、必要な言葉だけを残したのだと思う。

さいごに

声の大きさより、誰がその場を支えたかが効くときがあります。義父の一通は、その順番を静かに整えてくれました。

集まりの席で理不尽にモヤッとした経験、ありませんか。

あなたなら、どうやって自分と家族を守りますか。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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