1. トップ
  2. 暮らし
  3. 【衣替え】クリーニングのプロが教える夏服のしまい方!来年も着るために黄ばみ・ニオイを防ぐ保管術

【衣替え】クリーニングのプロが教える夏服のしまい方!来年も着るために黄ばみ・ニオイを防ぐ保管術

  • 2026.10.2

暑さも落ち着き、そろそろ衣替えを始めるという方も多いのではないでしょうか。そんなときに気をつけたいのが、夏服のしまい方です。きれいに洗濯してからしまったはずなのに1年後に取り出してみると「黄ばんでいる」「嫌なニオイがする」「穴が開いている」……そんな経験はありませんか?
実は、何気なくクローゼットにしまうだけでは、衣類の劣化や虫食い、黄ばみなどにつながることがあります。せっかくのお気に入りの夏服も、しまい方次第では来年着られなくなってしまうことも。
そこで今回は、夏服をきれいな状態で保管するために、しまう際に気をつけたいポイントを専門家に聞きました。


教えてくれたのは・・・・・・

ヨシハラシステムズ
𠮷原保社長
滋賀県彦根市で家業であるクリーニング店を三代目として継承。現在はネットクリーニング「せんたく便」を全国に展開。衣類をきれいにするだけでなく、大切な服を長く楽しむためのお手入れ方法にも詳しく、毎日の洗濯に取り入れやすいアドバイスを発信している。

しまい洗い編

☑一度でも着た夏服は、洗ってからしまう
見た目には汚れていないように見えても、夏服は汗や皮脂が付着しています。そのまま長期間しまっておくと、時間が経つにつれて汚れが酸化し、翌年取り出したときの黄ばみやニオイの原因になることがあります。「一度しか着ていないから大丈夫」と思ってしまいがちですが、来シーズンまで着る予定のない服はきちんと洗ってからしまうのが基本です。

☑夏服は「襟・脇・袖口」を重点的に確認する
とくにTシャツやブラウスなどは、襟や脇、袖口に汗や皮脂が残りやすいものです。「しまうときはきれいだったのに、翌年取り出したら黄色くなっていた」という経験がある方もいるのではないでしょうか。これは、洗濯で落としきれなかった汗や皮脂、化粧品などの成分が、時間の経過とともに酸化して変色することが原因のひとつです。全体を洗うだけでなく、襟や脇、袖口など汚れがたまりやすい部分はいつも以上にチェックしましょう。気になる汚れは、早めにケアしておくことが大切です。

☑黄ばみやすいTシャツやブラウスはひと手間かけて洗う
とくに黄ばみやすい襟や袖口は、洗濯機に入れる前に部分洗いをしておくと安心です。固形石けんやおしゃれ着用洗剤などを汚れた部分に直接つけ、軽くもみ洗いするか、やわらかい歯ブラシなどで優しくこすって汚れを落とします。皮脂汚れには弱アルカリ性の洗剤や重曹を使う方法もあります。ただし、衣類の素材によっては使えない場合もあるため、洗濯表示を確認してから使うようにしましょう。

☑洗剤は「多ければよく落ちる」わけではない
汚れをしっかり落としたいからと、洗剤を表示量より多めに入れてしまうことはありませんか? 実は、洗剤は多く入れれば入れるほど洗浄力が高くなるわけではありません。むしろ入れすぎると、すすぎで洗剤成分が落としきれず、衣類に残ってしまうことも。洗剤は「たくさん入れる」よりも、パッケージなどに表示されている使用量を守ることが大切です。

☑「洗うこと」と同じくらい「すすぐこと」が重要
汚れをしっかり落とすことに意識が向きがちですが、衣類に洗剤を残さないことも大切。洗剤や柔軟剤が十分にすすぎきれていない状態で長期間しまっておくと、ベタつきやニオイ、変色などの原因になることがあります。とくに衣替え前の最後の洗濯では、「しっかり洗う」だけでなく、「しっかりすすぐ」ことまで意識してみましょう。

☑洗濯機に衣類を詰め込みすぎない
一度に済ませようと洗濯機いっぱいに衣類を詰め込んでしまうことはありませんか? 洗濯機は衣類を動かして互いにこすり合わせることで汚れを落とします。そのため、衣類を入れすぎると洗濯槽の中で十分に動かなくなり、汚れが落ちにくくなったり、すすぎが不十分になったりすることがあります。洗濯機の中で衣類がしっかり動ける量に分けることが大切です。

☑家庭で無理に洗わないほうがいい衣類もある
シルクやレーヨンなどのデリケートな素材をはじめ、ジャケットやワンピース、プリーツ加工が施されたもの、装飾が多いものは洗い方によっては縮みや形崩れの原因になることがあります。まずは衣類についている洗濯表示を確認し、自宅で洗えるものかどうかをチェック。洗濯できないものや、大切に長く着たい衣類はクリーニング店に相談するのがおすすめです。

収納編

☑完全に乾かしてから収納する
洗濯が終わったら、気をつけたいのが「乾燥」です。少しでも水分が残った状態で衣装ケースやクローゼットにしまってしまうと、カビやニオイの原因に。とくに「脇」「縫い目」「ポケット」「フード」「ウエスト部分」は水分が残りやすいです。表面が乾いているからといって安心せず、衣類全体がしっかり乾いているかを確認してから収納しましょう。

☑クリーニングのビニールカバーは長期保管用ではない
クリーニングから戻ってきた衣類にかかっているビニールカバー。このビニールカバーは、基本的には持ち帰る際にホコリや汚れが付くのを防ぐためのものです。長期間そのままにしておくと、衣類の状態によっては内部に湿気がこもり、カビやニオイの原因に。クリーニングから戻ってきた衣類は、ビニールカバーを外してから収納し、どうしてもホコリが気になる場合は、通気性のある不織布のカバーなどを利用するといいでしょう。

☑クローゼットや衣装ケースにぎゅうぎゅうに詰め込まない
クローゼットや衣装ケースに衣類をたくさん押し込むと、シワや形崩れの原因になるだけでなく、服の状態も確認しづらくなります。Tシャツやカットソーなどはきれいにたたんで収納し、ジャケットなど形崩れしやすいものは肩の形に合ったハンガーを使うなど、衣類に合わせて収納方法を選びましょう。少し余裕を持たせて収納することがポイントです。

☑収納場所自体もきれいにしておく
せっかく衣類をきれいにしても、クローゼットや衣装ケースにホコリや湿気が残っていては意味がありません。衣替えは収納場所を見直すよいタイミングでもあります。衣装ケースの中をきれいに拭いたり、クローゼットの隅や床にたまったホコリを取り除いたりしておきましょう。収納する前にクローゼットの扉をしばらく開けて換気し、こもった湿気を逃がしておくのもおすすめです。

☑秋冬物を出したら「カビ・虫食い・シミ・ニオイ」を確認する
夏服をしまうと同時に、これから着る秋冬物の状態も確認しましょう。とくに確認したいのは、カビ、虫食い、黄ばみやシミ、ニオイ、形崩れです。とくにウールやカシミヤなどに虫食いが見つかった場合は要注意。その衣類だけでなく同じ場所に収納していた他の衣類にも虫食いがないか確認したほうがいいでしょう。これからしまう夏服の被害を防ぐことにもつながります。

夏服を長持ちさせるためには、難しいテクニックは必要ありません。大切なのは、「汚れを残さない」「洗剤を残さない」「湿気を残さない」の3つを意識することです。

家庭で洗濯するときは、
①適量の洗剤で洗う
②しっかりすすぐ
③完全に乾かす
④清潔で湿気の少ない場所に収納する
という流れを心がけてみましょう。

 

夏服は「汚れているから洗う」のではなく、「来年まで汚れや洗剤、湿気を残さないように洗う」という考え方が、衣類を長持ちさせるポイント。少しだけ手間をかけて丁寧にしまっておけば、来年の衣替えのときに気持ちよく夏服を手に取ることができるでしょう。

【予備知識】洗濯表示マークは意外と簡単……?

「洗濯表示マークは難しくて、意味がよく分からない」「毎回調べながら洗濯している」という方も多いのではないでしょうか。そんな方に、ぜひ知っておいてほしいのが洗濯表示の基本です。
洗濯表示マークは、実は「基本の記号」に「付加記号や数字」を組み合わせてできています。この仕組みを知っておけば、すべてのマークを丸暗記しなくても表示の意味がわかるようになります。

1基本の記号はたったの5つ

洗濯表示はたくさんの種類があって難しそうに見えますが、まず覚えておきたい基本の記号はたったの5つです。それぞれ「洗う」「漂白する」「乾かす」「アイロンをかける」「クリーニングする」という、衣類のお手入れ方法を表しています。

「家庭洗濯」
→洗濯機や手洗いなど、家庭での洗濯ができるかどうかを示します。洗濯桶の中に「手」のマークがある場合は、手洗いができるという意味です。
「漂白」
→塩素系漂白剤や酸素系漂白剤が使えるかどうかを示します。漂白剤を使う前には、必ず確認しておきたいマークです。
「乾燥」
→自然乾燥やタンブル乾燥ができるか、またどのような方法で乾燥させればいいかを示します。
「アイロン」
→アイロンをかける際の適切な温度の目安を示します。アイロンの中に「・」がある場合は、その数によって、設定できる温度が変わります。
「クリーニング」
→丸の中にはアルファベットが入ります。ドライクリーニングやウエットクリーニングができるかどうかを示します。

そして、どの記号にも共通する大切なルールがひとつ。「×」がついている場合は、そのお手入れ方法はNGという意味です。

2付加記号・数字で詳しく

基本の5つの記号が分かったら、次はその横や中に付いている「線」「点」「数字」に注目しましょう。これらの付加記号や数字は洗濯するときの強さや温度などを示しています。

〈強さ〉
洗濯桶の下にある線の本数で、洗濯の強さを表しています。線の本数が増えるほど衣類をやさしく扱う必要があります。
「線なし」
→通常の強さで洗えます
「-」
→弱い力で、低温で洗いましょう
「=」
→非常に弱い力で、低温で洗いましょう

〈温度〉
乾燥やアイロンの記号にある「・」「・・」「・・・」といった点は適正温度を表します。基本的には、点の数が多いほどより高い温度でのお手入れが可能です。

〈数字〉
洗濯桶の中に表示されている数字は、洗濯するときの最高温度を示しています。たとえば、「40」と表示されていれば40℃を超えない温度で洗濯するという意味です。

このように、基本の記号に「線」「点」「数字」を組み合わせて見ていけば、洗濯表示は意外と簡単に読み取ることができます。下記の一覧も参考にしながら、分からない表示があったときは確認してみてください。

引用:消費者庁リーフレット



衣替えは夏服をしまうだけでなく、衣類の状態や洗濯方法を見直すいい機会。少し手間をかけてその衣類に合った方法で丁寧に洗ったうえでしまっておけば、来年も気持ちよく袖を通せます。洗濯表示も上手に活用しながら、大切な夏服を長くきれいに楽しみましょう。



画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

ファッション、美容、更年期対策など、50代女性の暮らしを豊かにする記事を毎日更新中! ※記事の画像・文章の無断転載はご遠慮ください

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ