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「海が見える部屋を予約したはずだ!」部屋に入った客がフロントで激怒…確認したスタッフが悟った“気まずい真相”

  • 2026.10.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

旅行や出張の楽しみの一つであるホテルの客室。

あらかじめWEBサイトで部屋の雰囲気や眺望を確認し、「今回は景色の良い部屋でゆったり過ごそう」と胸を躍らせてチェックインする方も多いのではないでしょうか。

ですが、フロントで接客を行っていると、時として「思っていた部屋と違う!」という強いお申し出をいただくことがあります。

今回は、客室の眺望を巡ってフロントで発生したトラブルのエピソードと、スタッフの対応をご紹介します!

「おい!海が見える部屋を予約したはずだぞ!」

チェックインのピークが落ち着き、フロントカウンターで業務を行っていたときのことです。

先ほどチェックインを済ませ、お部屋へ向かったばかりの男性のお客様が、怒りをあらわにしてフロントへ戻ってきました。

「ちょっとスタッフさん!
部屋に入ったら街側のビルしか見えないじゃないか。
私は海が見えるオーシャンビューの部屋を予約したんだよ!
どういうことだ、すぐに部屋を変えてくれ!」

ロビーには緊張感が走ります。

「お客様、すぐに予約状況を確認いたしますので、恐れ入りますがご予約時の確認画面などを拝見してもよろしいでしょうか?」

そうお声がけし、お客様のスマートフォンの予約画面を一緒に確認することにしました。

怒っていたお客様が絶句…画面に表示されていた事実とは

お客様からお借りしたスマートフォンの画面を確認すると、そこには確かにオーシャンビューの客室の写真が表示されていました。

お客様は「ほら、ここに海の写真が出ているだろう!」と画面を指さしていました。画面をスクロールし、予約時のプラン名や部屋タイプを確認したところ、私はあることに気づいたのです。

お客様が参照されていた海の写真は、宿泊予約サイトの「ホテルトップページ」や「おすすめプラン」に掲載されている代表画像でした。

しかし、実際に予約されていたのは「リーズナブルプラン(街側眺望)」という、オーシャンビューのお部屋よりもお得に宿泊できるプランだったのです。

「予約サイト上の画像を見てそのまま文字をよく確認せずに予約してしまったのだな」と察したものの、ここで事実だけをストレートにお伝えしてしまうのは得策ではありません。

お客様のご様子から余計に感情的になってトラブルが大きくなってしまう恐れがありました。

海側の部屋は満室…納得してもらうために

お客様に恥をかかせることなく、いかにご納得していただくか。
ホテルマンとしての対話テクニックが試される瞬間です。

私はスマートフォンの画面をお返ししながら、落ち着いたトーンでこう伝えました。

「お客様、ご確認いただきありがとうございます。
こちらの予約サイトですが、ホテルのイメージ写真としてオーシャンビューの画像が上部に表示される仕様になっておりまして……。少々分かりづらい画面表記で、誤解を招いてしまい失礼いたしました」

あえて「サイトの画面表示が分かりづらかった」とクッション言葉を挟むことで、お客様ご自身の確認不足だと直接責めず、逃げ道を作ったのです。

すると、先ほどまでお怒りだった男性の表情がふっと変わり、「えっ……あ、本当だ。ここに街側って書いてある……」とご自身の見落としに気づかれました。

「本日、あいにくオーシャンビューのお部屋が満室となっておりまして、お部屋の変更が難しい状況でございます。
ですが、当ホテルの最上階にございますラウンジからは、きれいな海を一望できます。よろしければぜひご利用くださいませ」

とご案内したところ、男性は恐縮した様子で

「こちらの確認不足だったね、すみませんでした。ラウンジに行ってみます」

と穏やかにお部屋へ戻っていかれたのです。

正解を突きつけるだけがプロじゃない!接客の極意

今回のエピソードから学んだ教訓は、正論をそのままぶつけることが必ずしも正しい対応ではない、ということです。

WEB予約が主流となった現在、サイトの画面構成や画像の配置による誤認トラブルは誰にでも起こり得るもの。
お客様が勘違いで怒っている場合、ただ事実を指摘するだけでは相手も引くに引けなくなってしまうことがあります。

だからこそ、お客様が勘違いしていると分かっても、大勢の前で間違いを直接指摘しない配慮が欠かせません。
「サイトの表記が分かりづらかった」といったクッション言葉を挟んで相手のプライドを守り、館内施設の案内や、別の楽しみ方の提案などを速やかに提示することが大切です。

ホテルで「思っていた部屋と違うかも?」と感じた際は、慌てずフロントに相談してみてくださいね。
スタッフはいつだって、皆様が快適に過ごせるよう真心を込めてサポートしてくれますよ!


ライター:ひなこ

シティホテルおよび鉄道会社での勤務経験を持つWEBライター。駅員・車掌やホテルのフロント・宴会営業・レストランなどの現場を経験。現在では、現場での実務経験とトラブル対応の知見を活かした執筆活動を行っている。ホテルへの見識を深めるため「月1回ホテル宿泊」を継続中。


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