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患者家族「どういうことか説明して!」突然の退院延期を伝えると激怒…数時間後、かかってきた電話に「ハッとした」

  • 2026.10.24
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは、病棟看護師もなです。

長い入院生活を終え、ようやく退院の日が決まったとき、ご家族もその日を心待ちにされていることがあります。

ある日、翌朝に退院予定だった患者さんの状態が、夕方になって急に変化しました。

食事は中止となり、点滴を開始。診察の結果、予定されていた退院は延期になりました。

そのことをご家族へ電話で伝えると、思いがけず強い言葉が返ってきたのです。

ところが、それから数時間後。

今度は、先ほどのご家族から一本の電話が病棟にかかってきました。

退院前日の夕方、突然の「おなかが痛い」

その患者さんは、数か月にわたって入院していました。

ようやく退院が決まり、翌朝の退院に向けて準備を進めていたところでした。

ところが夕食前、患者さんから、

「急におなかが痛いです」

と訴えがありました。

それまでと様子が違ったため、診察を受けることになりました。

その結果、翌日に予定していた退院は延期となりました。

時刻は18時頃。

退院を楽しみにしているご家族への連絡も必要です。

私は電話で、退院が延期になったことを伝えました。

「なんで早く教えてくれなかったんですか!あなたの名前を教えて!明日、どういうことか説明してください!」

突然の強い口調に、私は驚きました。全く予想していなかった言葉でした。

「明日こそ帰れる」と思っていたからこそ

電話を終えたあとも、ご家族の言葉が頭に残っていました。

患者さんの状態が変化したのは夕食前。診察を受け、退院延期が決まった時点で連絡をしています。

「もっと早く伝えられたらよかったのだろうか」

そう考えながら、その日の業務を続けていました。すると数時間後、病棟に一本の電話が入りました。

電話に出ると、先ほどのご家族でした。

開口一番、

「さっきはすみませんでした」

とおっしゃいました。

続けて、

「仕事が終わって、明日やっと退院だと思っていろいろと考えていたら、、カーッとなってしまって……」

と話してくださいました。

その言葉を聞いて、私はハッとしました。

先ほどの電話だけを聞けば、病院への不満を強くぶつけられたように感じます。

けれど、その怒りの奥には、「明日こそ家に帰ってこられる」と退院の日を心待ちにしていた気持ちがあったのです。

翌日、ご家族が病状説明のために来院された際にも、

「昨日はすみませんでした」

と何度も謝ってくださいました。

強い言葉の奥にあった「楽しみにしていた日」

この出来事で印象に残ったのは、最初の強い言葉ではありません。

数時間後、ご家族自身が電話をかけ直してくれたことでした。

急な退院延期は、患者さん本人だけでなく、ご家族にとっても予定の変更です。仕事の休みも取り、家の中も整えて、退院を心待ちにしていたはずです。

特に、長い入院生活の末にようやく決まった退院であれば、「明日こそ」と期待していた分、落胆も大きくなります。

相手がなぜそこまで感情的になったのかを考えてみると、その人が大切にしていたものが見えてくることがあります。

この経験から、強い言葉を受けたときほど、言葉だけで相手の気持ちを決めつけないようにしようと思いました。

予定が変わったときこそ、相手の「楽しみにしていた時間」を想像する

急な予定変更は、誰にとっても残念なものです。

特に、ずっと待っていた予定なら、落胆が怒りとして表れることもあります。

誰かの強い言葉を受けたとき、「なぜそこまで怒っているのだろう」と考えてみます。その背景を想像することで、言葉の奥にある本当の気持ちに気づけるかもしれません。


もな|病棟看護師・看護師ライター

看護師歴7年。急性期・整形外科、地域包括ケア病棟、訪問看護を経験し、現在も看護師として勤務しています。患者さんやご家族との関わりの中で経験した出来事をもとに、日常の小さな気づきや、相手の言葉の背景を考える視点をお届けしています。


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