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客「近所に配るはずだったのに…」栗拾いツアーで栗が全然足りず…→乗客の落胆を一変させた元バスガイドの“機転アナウンス”

  • 2026.11.5
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

元バスガイドのくろちびです。

秋になると、果物狩りや芋掘り、栗拾いなど、秋の味覚を楽しむツアーがたくさん組まれます。お土産付きのツアーもありますが、私が特に対応に困ったのが栗拾いでした。

果物狩りや芋掘りと違い、栗拾いはお客様がどれだけ拾えるかを事前に予測するのが難しいものです。

この日も、思うように栗を拾えなかったお客様がいらっしゃいました。さらに、直売所にも栗がほとんど残っていません。楽しみにしていたお土産をどうすればよいのか、対応を考えることになりました。

「近所にも配るはずだったのに…」栗が足りない!

秋の味覚を楽しむツアーでは、果物狩りや芋掘りなど、収穫できる量をある程度想定しやすいものもあります。

一方、栗拾いは、お客様によって拾う量に大きな差が出ます。栗園によっては、いが栗をまくなど、収穫を楽しめるよう工夫されているところもありましたが、それでも思うように拾えるとは限りません。

その日も、栗拾いを楽しみにしていたお客様が、期待していたほど栗を拾えませんでした。

「近所にもお土産に持って帰るね」と周りの方に話していたお客様にとっては、残念な状況です。

そこで追加購入を考えましたが、現地の直売所にも栗はほとんど残っておらず、簡単には手に入りそうにありません。栗拾いだけでは、お客様が楽しみにしていたお土産への期待に応えきれない状況でした。

全員が栗を買いに行けば、足りなくなる!

まずは、近くの直売所に電話をして、栗を販売しているか、どのくらい在庫があるかを確認しました。

すると、栗の数には限りがあり、バスのお客様全員が一斉に買いに行けば、明らかに足りなくなることが分かりました。

このまま栗だけを求めて皆さんが同じ場所に集中すれば、買えないお客様が出てしまいます。かといって、栗がないからと諦めていただくだけでは、せっかくの秋の味覚を楽しむツアーが残念な思い出になってしまうかもしれません。

そこで考えたのが、栗だけにこだわらず、ほかの秋の味覚にも目を向けていただくことでした。

梨やさつまいも、里芋、落花生など、地元で楽しめる秋の味覚について、現地の方からおいしい食べ方やレシピを直接教えていただきました。

そして、別の直売所へ向かう前に、バス車内でその情報を紹介しました。

ただ「ほかにも商品があります」と伝えるのではなく、「こんな食べ方もありますよ」と、実際に現地の方から聞いた情報を添えました。そうすることで、栗以外にも興味を持っていただけるのではないかと考えたのです。

インターネットでは分からない、地元ならではの魅力

バス車内で別の秋の味覚を紹介してから直売所へ案内したことで、お客様の関心が栗以外の商品にも広がり、購入する品を分散していただくことができました。

今回、特に効果を感じたのは、現地の方から直接聞いた食べ方やレシピを紹介したことです。

インターネットで調べれば、一般的なレシピはたくさん見つかります。しかし、実際にその土地で農産物を扱う方から聞く話には、地元ならではの魅力があります。

商品の名前を並べるだけでは伝わらないおいしさや楽しみ方を具体的に伝えることで、お客様にも「これも買ってみようかな」と思っていただけたのだと感じました。

足りないものを探すだけでなく、別の楽しみを提案する

予定していたものが十分に手に入らないときでも、別の魅力を伝えることで、お客様の楽しみを広げられることがあります。

現地の方だからこそ知っている情報を集め、お客様に伝えることもバスガイドの大切な役割です。目の前の問題を解決するだけでなく、新しい楽しみを提案することが、旅の満足度につながるのだと感じました。


ライター:くろちび

プロフィール
 バスガイドとして4年間、奈良・京都・大阪を中心に観光案内を担当。修学旅行や団体旅行、高齢者ツアーなど、さまざまなお客様をご案内してきました。現場で実際に経験した出来事や、旅行の裏側、接客を通して学んだことを、実体験をもとにお伝えしています。


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